留学体験レポート 浅野 真奈さん

台湾・輔仁大学[留学期間:2016年度秋学期・2017年度春学期]
私は中国語だけではなく日本語・日本語教育についても学びたいと思い、留学先に台湾・輔仁大学を選びました。台湾は昔から日本との関係が深く、日本語教育もさかんに行われていると聞いたからです。留学前は言語や生活環境などの面で様々な不安を抱えていましたが、いざ台湾に来てみると私の悩みはすぐに解消されました。台湾の人々は本当に優しく親切な人が多く、困ったことがあるとすぐに助けてくれるのです。前期から留学している日本人学生も多く、彼女たちも様々な面で手を貸してくれます。日本では当たり前の清潔感や徹底したサービスはありませんが、人々は本当に友好的で親しみをもって接してくれるため次第にその点は気にならなくなっていきます。その上日本人だとわかるとさらに親しげに話しかけてくれる台湾人もたくさんいます。若い人だと知っている日本語や日本のアニメなどについて話してくれたり、お年寄りだと流暢な日本語で話し出したりするのです。外国に来ているにもかかわらず、ここまで受け入れてもらえる国もなかなか珍しいのではないかと感じます。
日本語言學概論の教科書
授業もかなり充実しています。私は日本語学習を中心にやっていますが、京都産業大学の専攻科目とほぼ同じ内容の授業が輔仁大学でも開講されています。私が履修している科目の中では「日語教學理論與實踐(日本語教育)」や「日本語言學概論(言語学概論)」などがあります。これらの授業の多くは日本語で行われ、中国語は補足説明の時などで使われるだけです。そのため学生は日本語をかなり理解しており、4年生ではほぼ全員が上級レベルに到達しています。台湾では日本のアニメやバラエティ番組が放送されたり、高校または中学から第二外国語として日本語を学べたり、日本語が広く浸透していることが日本語の理解力を高める要因のひとつになっているのかもしれません。このように現地で生活することで、日本で過ごしている間は気が付かない事柄についても新しい気付きや発見があり、毎日楽しく充実しています。

最後に私のおすすめの料理を紹介します。台湾に来て最初に覚える単語はそのほぼすべてが食べ物に関するものでした。台湾には日本人好みの食べ物がたくさんあり、夜市に行けば毎回何を食べようか悩んでしまいます。数多くあるおいしいものの中から私が特に好きなものを厳選して3つ紹介します。
まず一つ目は、「蕃茄牛肉麵」です。牛肉麺にトマトが入っており、普通の牛肉麺より酸味があって一味違った風味を楽しめます。
二つ目は、「蛋餅」です。もちもちの生地で玉子を包んだ食べ物で、具材としてチーズやハム、ベーコンなどが加えられます。

三つめは、「葱抓餅」です。台湾に来て初めて食べて、今では大好物の一つになりました。蛋餅に似た生地に刻んだネギが混ぜてあり、それを鉄板で焼いたものです。特に起司葱抓餅(チーズを挟んだ葱抓餅)がおすすめです。生地の熱でチェダーチーズが程よく溶けていておいしいですよ。

台湾は食べ物がおいしく、人々も親切です。一度会えば友達というような感覚で触れ合います。お酒を飲む人も少なく酔っ払いに会うこともほぼありません。日本ではない外国に来ているという意識を忘れてはいけませんが、常に警戒しなければいけないほど治安は悪くないため、ほぼ日本にいるのと同じような感覚で生活ができます。留学に行きたいけれど、外国に行くのが不安という方はぜひ台湾留学を選択肢に入れてみてください。

蕃茄牛肉麵
蛋餅
葱抓餅
士林夜市
故宮博物院
PAGE TOP