鳥前 聖香さん(アンジェ/西部カトリック大学)

フランス留学体験記

私は、2月からフランスのアンジェにある西部カトリック大学に半年間留学しました。
私は今年の二月からフランスの西に位置するAngersという小さな町で6ヶ月間、留学してきました。私にとって初めてのヨーロッパだったので、フランスの生活は毎日が新鮮でした。
この留学で学んだことは数多くありましたが、やはり、現地で出会ったフランス人や国籍の違う学生たちとの交流は私に良い影響を与えてくれたと思います。まず、最初に驚いたのは、フランス人の生活習慣です。お店に行くときやレジなどお会計をするときには必ず軽い挨拶を交わします。「Bonjour(こんにちは)」「Bonne journee(良い1日を)」という言葉が町にあふれていました。近年、そういった人との関わり合いが薄らいできてしまった日本ではあまり見られない光景だったので、とても新鮮に感じました。
また、フランスはバカンスというイメージがあるように、国全体の休日が多かったです。留学中はアルバイトもしていなかったので、私は日本にいるとき以上に自分の自由な時間を有効に使えたように感じます。フランス人は働くときは働いて、バカンスや休日のときはしっかり休むという仕事と休みを割り切っています。日本人のように残業や有給休暇をあまり使わないなど、仕事に時間を費やす生活とは違い、彼らのライフスタイルには「ゆとり」が感じられました。やはり、国によって時間の使い方に違いが生じるのだとわかり、その彼らの生活を体験できたことは貴重な経験になったと思います。
学校はクラス分けテストでレベルが分かれて、それぞれ授業を行っていくので日本では学ぶことのできない生きたフランス語が身につきました。上級のクラスになると、自分で受けたいオプションの授業を多く取ることができ、自発的な学習意欲がわく授業形態でした。好きな分野の授業をフランス語で受けるとフランス語のその分野に関する語彙も増え、楽しみながら勉強できます。私はフランス美術、フランスの時事や社会、会話中心の授業など、バランスよくスキルをあげることができました。
また、授業中、進んで発言をする外国人の学生に圧倒されました。彼らは常に自分の意見を求められる社会で生活しているので、自分の考えを相手に伝える力があるのです。日本人は協調性ばかり重んじて、自己を表現することを欠いていると実感しました。フランスでは何度も「あなたはどう思うの?」という言葉を投げかけられ、私も徐々に拙いフランス語ではありますが、自分の意見を相手に伝えることができるようになりました。
私がこの留学で得たものは、単に授業で習ったフランス語の知識だけでなく、人とのコミュニケーションのとり方や自己表現など、今まで自分に備わっていなかったものでした。
今後、世界を舞台に働きたいと思っているので、この経験はきっと自分の役に立つと思います。

外国語学部 フランス語学科 鳥前 聖香

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