経営学部 卒業生インタビュー
イオンリテール株式会社 近畿カンパニー 営業推進部 広報マネージャー 山口 弘恭さん(1983年卒)

2018年10月22日(月)に、私たちのゼミに山口弘恭さんをお招きし、インタビューしました。ゼミ学生が、それぞれ質問の担当を決めて、インタビューに臨みました。

経営学部 在間ゼミ:井口 俊孝さん、上田 理江さん、坂川 大輔さん、辻 昂也さん、仲野 正志郎さん、髭野 健太さん、福岩 彩羽さん、古田 千尋さん、堀 貴雅さん、山本 晃大さん、脇坂 京介さん

イオンリテール株式会社 近畿カンパニー
営業推進部 広報マネージャー
山口 弘恭さん(1983年卒)

福岩:経営学部で学んだことで印象に残っていることや役立ったことは何ですか?

山口さん:40年も前のことなので記憶が薄れているのですが、経営組織論を学ぶゼミに所属しており、卒業論文も組織論のテーマで書きました。実は3年生頃に体調をこわし入院もしました。そのため、その頃は勉強に力を注ぐことは難しかったように思います。それでも4年間で要件の単位を取得し、無事、卒業しました。

上田:学生時代の課外活動ではどのようなことをしていましたか?

山口さん:祇園の料亭で4年間アルバイトをしました。当時はちょうどバブル期で、お店はとても繁盛しており、頻繁に接待が行われていました。私は皿洗いや料理を運んだりしました。お店ではアルバイトにも礼儀や作法など厳しい指導があり、学ぶことが多かったです。学生時代の中で一番勉強することが多かったと感じています。精神的にも鍛えられました。お店という「商売の世界」を経験したことが就職の決め手にもなりました。

古田:なぜイオンに就職されたのですか?

山口さん:現在はイオンという会社ですが、私が就職した当時は「ジャスコ」という会社で、これほどまでには大きくはありませんでした。当時は、スーパーの中で4、5番目というポジションでした。私は、流通系に就職することを目指していて、百貨店やスーパーを志望して就職活動をしていました。ジャスコは自由な社風に伸び代を感じたので、ジャスコに就職しました。

脇坂:就職後、どのような仕事に携わってこられましたか?

山口さん:現在は、近畿カンパニーの支社で広報の仕事をしていますが、就職してから35年間に様々な業務に携わってきました。まず近畿の店舗に配属され、約14, 5年は店舗のスタッフをしました。その後、営業の業務になり、採用の面接官の業務にも携わりました。13年前には店長も経験しました。店長は非常にハードだと思われるかもしれませんが、店舗の采配を任されるのでやりがいのある仕事でした。

坂川:現在はどのような仕事をされていますか?

山口さん:現在は営業推進部の広報マネージャーとして、主にマスメディアを相手に仕事をしています。テレビ局に関わることが多く、有名なタレントさんとご一緒する機会もしばしばあります。それも魅力の一つだと思います。近年は、SNSを活用した広報も手掛けています。行政等との渉外の仕事もあります。例えば、京都府や京都市とイオンは包括的な提携をして、行政サービスの一助となるよう様々な取り組みを行っています。最近では大学とのコラボ企画も進めており、例えば女子大と一緒に弁当を開発しました。栄養や健康を学ぶ女子学生がレシピを提案してくれました。

辻:仕事に関して、どのような点が面白いと感じますか? どのような点が大変ですか?

山口さん:仕事はやりがいがあり、面白さもあります。特に、メディアで話題性を生み出せたときに、面白いと感じます。大変な点は、広報に携わる上で避けられないSNSの拡散力に留意しなければならないことです。広報での応答一つ一つが時には命取りになってしまいます。

井口:イオンではどのような環境活動をしていますか?

山口さん:イオンは、これまで、行政や環境NPOと連携して、環境対策に取り組んできました。例えば、フードロスについて京都市と取り組んでいます。
近年、海のプラスチックごみが深刻になっており、現在、環境省が「レジ袋有料化」の義務づけを検討しています。実は、レジ袋有料化は、イオン東山二条店が2007年に大手スーパーでは日本で最初に導入し、環境行政に取り入れられて全国に広まってきました。プラスチックごみでは、みなさんがコンビニやスーパーでお総菜やお弁当を購入した際にトレイや透明のふたのごみが出ますね。どちらもプラスチックですが、素材が異なり、再資源化の方法も異なります。現在、通常のスーパーではトレイは回収されていますが透明のふたは回収されていません。でも、イオンはふたも回収し再資源化する取り組みを検討していかなければいけないと思います。推進しています。
 みなさんがゼミで学んでいるSDGs(持続可能な開発目標)については、イオンの店舗で、FSCやMSC認証の商品を扱っています。(注:FSCは持続可能な森林由来の木材や紙の製品を認証するもので、MSCは持続可能な漁業による魚を認証するもの) FSCやMSCの認証商品に関して、京都産業大学と何かコラボができるといいと思います。

堀:現在の学生に伝えたいことは何ですか?

山口さん:コミュニケーション能力が必要ということを伝えたいです。学生時代に、アルバイトやインターンシップなど、大学の外に出る経験を通して、コミュニケーション能力をつけてほしいです。また、スタンス、マインドの持ち方も重要です。消極的にマイナスなマインドを持っていたらそれが結果に響いてきます。落ち込んでいる時間ももったいない。何事もポジティブシンキングで生活を送ること、ポジティブなスタンスが大切です。

インタビューを終えて

・仕事の大変さがあるからこそ、成功したときの達成感が大きくなり、やりがいになる、そう感じました。
・学内や学外でコミュニケーション能力を高められるようしたいと感じました。
・商品等の企画で現代の私たち世代のアイデアが求められていると感じました。私たちもコラボ企画に挑みたいと思いました。
・インタビューで一番印象に残ったのは、「就職活動だけではなく、全てにおいて必要なのはコミュニケーションやポジティブさである。行動力を持った人間がいい人材である。どこの大学卒とかは関係ない。」という言葉でした。就職活動では、資格や実績、大学のブランドが重要なのかなぁと思っていた私たちにとって、山口さんの言葉は新鮮だと感じ、自分自身に対する自信にも繋がりました。
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