経営学部 卒業生インタビュー
荒賀道場 荒賀 龍太郎さん(2013年卒)

荒賀龍太郎さんにインタビューに伺いました。荒賀さんは空手—84kg級の日本代表で、全日本空手道選手権大会で何度も1位に輝かれ、2016年には世界選手権でも見事1位になられました。空手一家に育ち、お姉さん(世界選手権1位)と弟さん(学生日本一)も本学の卒業生。弟の慎太郎さんは岡部ゼミの先輩にあたります。お忙しい中をインタビューに応じていただきました。

インタビュアー

経営学部 岡部ゼミ:原田 昴大さん、深山 了さん

荒賀道場
荒賀 龍太郎さん(2013年卒)

大学で学んだことで活かせていることは何ですか。

高校までは先生がいて先生の言ったことを必死に練習していましたが、大学生になってから学生中心になってメニューに取り組むようになり、どのようにすれば自分がレベルアップできるか、プロセスを考えて練習できるようになりました。

空手の面白さに気づいたときはいつですか。

中学生になってから、相手との駆け引きや、その中で自分の得意技の蹴り技、投げ技が決まっていくのが面白かった。空手の魅力は、組手の場合は対戦相手がいるので、駆け引きの中から相手のスキを見つけて技を決めていくスピード感や迫力が魅力。それを中学生の時から感じることができました。

挫折、その立ち直り方、ターニングポイントは何ですか。

子供のころからの夢、「世界大会で優勝する」というのが夢でした。その世界選手権で大学4年生の時に決勝の舞台に上がりましたが、自分の組手や今までやってきたことが出せずに負けてしまったことが悔しくて…。それをどうしたら克服できるか考えて練習しましたが、2年後の世界選手権の決勝でまた負け、2大会続けて決勝で負けてしまい悔しい思いをしました。「なぜ勝てないのだろう」と落ち込こみ、そこから今までやってこなかったメンタル面のトレーニングや栄養面、他競技との交流、いろんな人の意見を聞くなど、今まで自分の世界観が狭かったので視野を広げ、世界観を広げるようにしました。どこにきっかけが落ちているかわからないからこそ自分で探し、取り入れながら2年間必死になって練習し世界選手権で優勝することができたのだと思います。その結果、決勝を2回負けたことが今の自分にとってのターニングポイントだったと感じています。

荒賀道場で指導員をしていることについて、心境の変化はありますか。

基本的には現役選手なのでそこまでしっかり活動しているわけではないですが、今まで自分がやってきたことを伝えるむずかしさを感じています。自分の中では感覚で出来ていたものが子供達にはできなかったりするので、そういったものを一つ一つ細かく見つめなおし、子供たちにわかりやすく教えることで自分にも忘れていたことを初心に帰って思い出しています。

今はどのようなかたちで給料をもらっておられますか。

スポンサーという形で年間契約をし、年棒という形で給料をもらっています。

2020年の東京オリンピックについて、意気込みを教えてください。

空手は日本発祥の競技なので、それが東京オリンピックで初めて採用されるというのは素晴らしいことだと思います。そして現役として挑むチャンスがあることに感謝しています。

学生へのメッセージをお願いします。

自分も世界大会に向けてやっていたことですが、色々な人との出会いで自分の価値観を広げること、それはとても怖いことで不安もあるけど、ぶつかっていくことで、更なる自己の成長につながるので恐れずに挑戦してほしいです。

インタビューを終えて

荒賀さんにインタビューしてみて、たいへん落ち着いた存在感のある方だなという印象を持ちました。こちらの質問に的確に答えていただいて、さすがに世界のトップで活躍している方だなと思いました。
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