経営学部 卒業生インタビュー
株式会社ドコモCS関西 梅原 宏之さん(1986年卒)

今回私たちは、株式会社ドコモCS関西ケータイ補償お届けサービスセンターにて勤務されている、京都産業大学経営学部1986年度卒の梅原宏之さんを訪問しました。現在、NTTドコモが行っている従来の通信事業以外の新サービスの内容を中心に、梅原さんから社会人生活や学生時代のお話を伺いました。

インタビュアー

経営学部 井村ゼミ:伊藤 瞬さん、庄司 蓮さん

株式会社ドコモCS関西
梅原 宏之さん(1986年卒)

【企業紹介】

ドコモはNTTグループの1つであり1992年7月に日本電信電話(株)の出資で営業開始をした会社です。従業員数は26,734名(2017年3月末現在)主な事業内容は通信事業とスマートライフ領域の2つです。通信事業は携帯電話サービス、光ブロードバンドサービス、端末機器販売が主なサービスであり、スマートライフ領域はライフスタイルサービス、法人ソリューション(IoT: Internet of Things (モノのインターネット)など)、あんしん系サポート(ケータイ補償サービスなど)が主なサービスとなっています。2016年度の営業収益の比率は通信事業が81%、スマートライフ領域が19%となっています。
今後さらなる発展が予想されるスマートライフとは通信を基盤に生活を豊かにしようとする試みです。インタビューを行うまでの私たちはドコモに対して、携帯電話サービスを行っている印象が強く、その他の事業内容についてはほとんど知りませんでした。しかし今回訪問したドコモショップグランフロント大阪店にはウチスマコーナーというスマートライフ事業の一つでもあるIoTを体験できるコーナーがありました。実際に体験してみるとタブレットやスマートフォンで家電を操作する、家の窓や扉の開閉がチェックできるなどの体験ができ、今まで手動でやっているのが当たり前だった動作が携帯端末一つですべてを行えるということに驚いたと共に技術の進歩もすごいと改めて実感することができました。
このようにドコモは私たちが知らないだけでIoTのような技術の開発も行っています。今後、ドコモの技術が私たちの生活とインターネット更に結び付けてより良い生活が送れるのではないかと思いました。

この2枚の写真は私たちが訪問したドコモショップグランフロント大阪店のウチスマコーナーを撮影した写真です。このコーナーでは誰でも手に取ってIoTを体験することができるので、皆様も梅田に行く機会には是非ドコモショップに立ち寄って体験してみてください。

【今後のドコモ】

今後のドコモの事業内容を「beyond宣言」というスローガンで説明しています。
「beyond宣言」とは産業への貢献、社会課題の解決、商流拡大といった新しい価値の創造を実現するための取り組みとして6つの「beyond宣言」が定められました。宣言1はサービス、料金、ポイントの融合・進化により、お得・便利を先導するマーケットリーダーをめざすこと。宣言2はVR(Virtual Reality:仮想現実)、自動運転、ドローンなどの最新技術を使うことで、暮らしの質を向上させるとともに、通信技術をいかし健康面でのサポートを行い、スタイルを革新すること。
宣言3はAI活用によって、お客様の待ち時間を解決し、いつ・どこででも安心で快適なサービスを目指すこと。宣言4は高速大容量で、低遅延、多数の端末と接続できるネットワークである5G(第5世代通信)の活用を通じてビジネスの可能性を広げ、日本中あらゆる産業でさらなる発展を目指すこと。宣言5は日本の成長と豊かな社会の実現を目指して、社会問題の解決に取り組むこと。宣言6はパートナーと協創することにより、ビジネスプラットフォームを成長させ、パートナーのビジネスを支え、商流を拡大させること。以上の6つが「beyond宣言」であり、今後のドコモの戦略です。

【梅原さんの現在の仕事】

梅原さんは、コールセンターのマネジメントを行うことがメイン業務ですが、センターがお客様とドコモをつなぐ役割を担っているため、お客様に「電話して良かった」と思っていただくためのスキルを身につけるべく部下の育成もされています。
他にも社員のランクアップのための勉強会などを自主的に行っているそうです。試験勉強をする際にわからないことや困ったことに対しての相談などを行っているそうで、働きやすい職場や、社員のやりがいにずいぶんと配慮していらっしゃる心強い上司像が描けました。

【社会人になって苦労したこと】

梅原さんは入社後、経理、監査、経営企画、法人部門等を経験し、現在はドコモCS関西 コールセンター事業部 ケータイ補償お届けサービスセンター(大阪)で勤務しています。その中でも経理の業務が苦労したそうで、NTTのような大規模な会社になってくると、経理と一口に言っても様々な業務があり担当業務が変わるたびに覚えることが多く、毎回苦労したそうです。
特にNTT本社に配属された時、中間期末や年度末の忙しさが今までで一番大変だったらしく、その忙しさに自分が耐えることができたという経験から「自分で限界を決めつけない、自分でできるところまでやってみる」という感覚と仕事とプライベートのメリハリが身についたそうです。
そのような経験が部下の指導にも役に立っているそうで、「時間外労働をする時はしっかりと仕事をする。やらなくていい時に時間外労働をしない。」というメリハリを大切にされており、社員に対しては「時間外労働が多いから仕事ができるのではなく、時間外労働が少ない人でもしっかり仕事をしている人はいる。」と伝える事を心がけているそうです。現在、様々な企業で働き方改革が進んでいる事は新聞記事その他で目にする事が多く、私たちも、ゼミでの企業研究をした際に、企業に伺って働き方や評価の方法についてヒアリングして勉強していました。NTTドコモのメリハリを重視した働き方は今後、日本で働き方改革のモデルケースになるのではないかと感じました。
 

【梅原さんの学生時代】

梅原さんは大学生時代に様々なことに挑戦していたそうです。自分たちでスポーツサークルを立ち上げたり、ゼミ活動に取り組んだり、アルバイトをしたりと、何事にも積極的にチャレンジしていたそうです。
小学生の頃からクラス委員長や生徒会役員になり、みんなを引っ張っていく存在でありながら、本人は人見知りだったそうです。その人見知りをなんとか修正しようと思ったことがきっかけで、いろいろなことにチャレンジし始めたそうです。
大学生時代は最初の数週間は孤立していたそうです。しかし、必修英語のクラスメイトと仲良くなってからは、そのクラスメイトと一緒にスポーツ全般を行うサークルを立ち上げ、球技大会で優勝したこともあるそうです。その球技大会の優勝賞品であるマクドナルドの商品券は今でも残してあり、それを嬉しそうに見せてくれたのが印象的でした。また、ゼミ活動では、金融系のゼミに所属していて図書館にこもって卒業論文を作成していたそうです。そして、ファミリーレストランでのアルバイトでは、平日は夜勤で、休日は夕方から働いていて、非常に忙しい生活を送っていました。ちなみに、この時に現在の奥様に出会ったのがそのアルバイト先だったそうです。
このようなことから、梅原さんは自分から行動を起こし挑戦していく姿勢を大切にしてきたそうです。何事にも挑戦するということは簡単なことではなく、挑戦するには勇気のいる決断が多くあります。しかし、その経験を活かしてきた梅原さんが今の社会人生活に繋がっているのだと思います。そこで梅原さんが仰っていた「様々なことにチャレンジして、視野を広げなさい」という一言がとても印象的でした。

【学生へのエール】

梅原さんは人と人とのつながりを大切にすること、様々なことに挑戦してみることの重要性についておっしゃっていました。

「いろんなことにチャレンジして自分を変えていってほしい。そして挑戦することによって得た経験で視野を広げてほしい。また友達はいっぱい作っておくほうがいい。特に同期は大切にしてほしい。今も卒業して30年ぐらいですが、毎年集まりたいねといいつつ年賀状のやり取りは続いているし、同期入社のメンバーとは年に何回か集まるといったことはしている。10年以上前に参加していた会社の異業種交流会で知り合ったメンバーとも月に1回は会っているし、その次の期、またその次の期のメンバーとも会っている。今ではタテのつながりのOB会まで発足した。そこでは違った会社風土、考え方を学べる。だからこそ人と人との繋がり、縁といったものを大切にしてほしい。
それと今しかできないことを大切にしてほしい。英語の勉強をやっておいた方が良かったなと今でも思う。学生時代の時間がある期間に後悔のないようにいろんなことをしてください。
最後に、エールではないですが、歩きスマホは絶対にやめてくださいね。本当に危ないですから。」

「大学時代の間にできた友達は一生の付き合いになる」とよく聞くことがありますが、その関係が今も続いている梅原さんの話をお聞きすることで、私たちは部活仲間、サークルの友達、ゼミの仲間といったつながりを改めて大切にしていきたいと実感しました。

【インタビューを終えて】

今回のインタビューは、経営学部の大先輩である梅原さんから当時の学生生活のお話や社会人になってからの苦労話、歩きスマホの危険性など様々な貴重なお話を聞くことが出来ました。
特に梅原さんのいろいろなことに挑戦して自分を変えていく姿勢がとても参考になりました。今後の学生生活ではどんなことでも挑戦していき、一生の付き合いになる友達を作っていこうと思います。
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