経営学部 卒業生インタビュー
名古屋経済大学 経営学部経営学科 准教授 大曽 暢烈さん(2011年卒)

インタビュアー

経営学部 三輪ゼミ一同:豊後 美奈穂さん、香川 竜也さん、亀岡 瑳寿さん、川勝 悠也さん、北村 李郁子さん、宮崎 頌平さん、田中 宏二郎さん

講義風景
三輪ゼミ学生
名古屋経済大学 経営学部経営学科 准教授
大曽 暢烈さん(2011年卒)

なぜ現在の仕事を選ばれたのでしょうか

学部時代のゼミナールでの経験が、今の仕事につきたいと考えるようになった最初のきっかけです。三輪先生のゼミで、人的資源管理を中心に学んでいました。ゼミでの取り組みで、特に思い出深いのは、他大学との交流ゼミと社会人大学院(MBA)の勉強会です。他大学との交流ゼミでは、4人のグループで、興味・関心のあるテーマをもとに、グループ研究に取り組みました。非常に濃密な時間で、ゼミ外でもメンバーと頻繁に集まり様々な議論をし、先生からご指導いただきながら、自分たちなりに精一杯の報告をすることができました。この経験が、経営学を学ぶことの面白さを感じるきっかけとなりました。次に、社会人大学院(MBA)の勉強会に参加させていただいたことです。3年次に、社会人大学院(MBA)に通われている方々やOB・OGの方々の勉強会に参加させていただく機会がありました。勉強会に参加される方々の姿を見て、単純な人間なもので、かっこいいなと思いました。難しい議論が展開され、また働きながら自己研鑽されている姿を目の当たりにした時に、私もより深く経営学を学んでみたいという思いが強くなりました。こうした学部時代のゼミナールでの3年間の経験が今の仕事につきたいと考えるきっかけとなりました。

ゼミやMBA見学がきっかけでやりたい仕事が見つかったということですが、研究者、大学教員になるまでに、特に大変だったこと、努力したことなどを教えてください。

大曽ゼミ風景
学部時代のゼミナールがきっかけで、大学院に進学しました。学部時代と同様に経営学を学ぶわけですが、講義を受けて期末テストに臨むというスタイルではなく、自分自身で興味・関心のあるテーマを深く掘り下げ、様々な人と議論していくというスタイルが中心で慣れるのに苦労しました。そうした中で、大学院では、同じ領域を研究する院生が少なかったので、他大学のゼミに出席させていただく機会をいただきました。同じ領域を研究する同年代の先輩方とのネットワークを作ることができました。そうした先輩方と議論させていただき、アドバイスをいただき、少しずつ大学院のスタイルを学び慣れていくことができました。良き先生・先輩などとの出会いがあったからこそ大学院の学生生活を頑張ることが出来たと思います。

どういったときに、仕事のやりがいを感じられますか

ひとつに、学生が成長する姿を見るとやりがいを感じます。特に、ゼミナールでは、学生にとって少し難しい内容にチャレンジしてもらっています。最初は、なかなかうまくいかないのですが、何度かチャレンジすることで、自分たちなりにコツを掴んで工夫して取り組んでくれるようになります。学生が少しずつ自分なりに努力して、成長した姿を見せてくれた時に嬉しい気持ちになります。ゼミナールや講義をまだまだうまく運営できているわけではありませんが、私が多くの先生方からご指導いただいたことを、少しでも学生に還元することができればと思っています。
また、私は、人材マネジメントがいかに従業員の心理や行動、組織のパフォーマンスに影響を与えるのかという点に着目する戦略的人的資源管理論を中心に研究をしています。従業員の方々が働くためにはどのようなことを求めているのか、従業員の方々にいきいきと働いてもらうために企業はどのような取り組みをしなければならないのかという点に着目する人材マネジメント研究は、働く人たち、つまり皆さん自身にも密接に関係する領域です。こうした私達にとって重要で密接に関連する人材マネジメント研究に取り組むことができることにやりがいを感じています。

学生の成長する姿を見るとやりがいを感じられるということですが、学生にはどんなことを期待しますか? 学生時代だからこそ伸ばせる力ってどんなものでしょうか?

自分にとって難しいと思うことにも是非チャレンジしてほしいと思います。そうしたチャレンジから、新たな発見や自身の興味・関心が広がると思います。また、物事を深く考え抜く力を学生時代に是非伸ばしてほしいと思います。様々な事に取り組む際に、直観や勘を大事にすることはもちろん大事だと思います。そうした要素も大事にしながらも、なぜそのようになっているのだろうか、何が重要なことなのだろうかということを意識しながら、色々と調べ物をしたり、ゼミのメンバーと議論したりして、深く考え抜くことに是非取り組んでほしいと思います。

働くうえで大切にしている信念、考えを教えてください

仕事をはじめてまだ日が浅いので、これだ、という信念を確立できているわけではありません。そうした中で、ひとつに、学生が最大限の力を発揮できるようにサポートしてあげたいと考えています。学生が自ら考え・行動するといった自主性を大事にしつつ、適宜サポートするという姿勢で接するように心掛けています。  また、実際の社会で役に立つことを意識して研究することが大事だと考えています。皆さんが大学を卒業し、企業で数十年間働くという人生と経営学は密接に関連しています。実際の会社経営や会社の中で働く人たちにとって意義のある研究を行いたいと考えています。

学生へ一言お願い致します。

現時点の自分が取り組むことの出来るであろうことよりも、少し難しいことにチャレンジしてほしいと思います。自分には少し難しいかな、できそうにないかもしれないという事柄にチャレンジする過程から、多くの経験を得ることが出来ると思います。こうしたチャレンジが可能な場としてゼミナールはとても重要な位置づけになると思います。ゼミナールを通して、かけがえの仲間をつくり、経営学を深く学び、面白さを知り、そして身につけた経営学の知識を活かして活躍してほしいと思います。
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