京都産業大学 キャンパスマガジン サギタリウス VOL.53
新しい可能性に挑戦し続ける中で、自分を育ててくれたラグビーに恩返しをしていきたい。
神戸製鋼コベルコスティーラーズ アンバサダー 大畑大介さん
今年1月に現役を引退。やるべきことはすべてやった。
日本ラグビー界のトッププレーヤーとして長年活躍し、テストマッチ通算69トライの世界記録をはじめ、数々の輝かしい記録を打ち立ててきた大畑さん。昨年、リーグ戦が始まる直前に2010〜2011シーズン限りでの引退を表明し、1月9日の最終戦をもって現役生活にピリオドを打った。「すべてを出し切り、いつも目の前のことに全力で取り組んできました。だから、ああすればよかったと後悔したり、現役時代を懐かしんで振り返ったりすることはありません」。ラグビーの世界でやれることはすべてやったと語る大畑さん、その視線は常に前を見据え、次のフィールドへと向けられている。「競技生活を終え、新しい人生がスタートしたわけですが、自分に何ができるのか、現在はその可能性を探っているところ。次に起こることへの期待感でいっぱいで、現役を終えた今も毎日が充実しています」。
自分の成長を促すため、外の世界に飛び出す。
現在は神戸製鋼コベルコスティーラーズのアンバサダー(大使)として活動し、テレビ出演や講演会などを通じてラグビーの普及に取り組む。「自分を育ててくれたラグビーの知名度を上げ、その存在をより大きなものにしたいという気持ちは強くあります。そのためにはいったん現場を離れ、自分にしかできない方法で活動する方がより効果的だと思いました。また実社会に触れることで視野も広がり、自分自身が人間的に大きく成長できると思ったことも、外の世界に飛び出すきっかけになりました」。現場から少し距離を置くといっても、大畑大介の人生とラグビーは切っても切れないものだし、自分が動けばラグビーのことは付いてくる。ただ、ラグビーで築き上げた栄光に寄りかかって引退後の生活を送るのは嫌だった。「ラグビーという引き出しの中に大畑大介の名前が入っているのではなく、大畑大介の引き出しの中にラグビーが入っている、そんな器の大きな人間になるのが目標でもあります」。

大畑大介さん
目標に向かって一歩を踏み出し、努力を続けることが大切。
ラグビー漬けだったという京都産業大学時代。学生の個性を伸ばす大西健監督の指導のもと、仲間と苦楽を共にする中で人間としてもプレーヤーとしても大きく成長できたという大畑さん。「僕は頭の中で『こうなりたい』と思ったことは、頑張れば手が届くものだと思っています。『なりたい』と思ったら、そのためにはどうすればいいのかを考え、実際に行動を起こす。大学時代に限らず、いつも『絶対にこうなる』という強い意志を持って目の前の壁や目標に挑み、クリアしてきました」。目標には努力することで近づける。近づくことによって自分に自信がつく。その自信を積み重ねることが大事だという。「だから、学生の皆さんにも自分が思い描く目標に対して、一歩でも前に進む努力をしてほしいですね。その努力を継続すれば、必ず結果はついてくるし、本人が真剣であればあるほど自然と周りもサポートしてくれます。諦めることなく、自分の可能性に対してチャレンジしてみてください」。
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引退メモリアルとして、単行本『信じる力』とDVD『不屈の魂 大畑大介 最後まで闘い続けたラグビー人生』がリリースされました。どちらも日本ラグビーを背負い、全力で駆け抜けた現役生活を振り返るとともに、大畑さんの「強く生きる」ための思考、そして人間的な魅力に迫る作品となっています。好評発売中!
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