【文化学部】町家学びテラス・西陣でminiオープンキャンパスを開催しました!

2024.03.15

3月2日(土)、文化学部独自のオープンキャンパスとして「町家学びテラス・西陣」にて「miniオープンキャンパス@京町家」を開催しました。

本イベントは、主に高校生を対象とし、京町家の落ち着いた雰囲気の中で大学の学びへの扉を開くことを目的に企画しています。また、一般の方にも大学の授業を体験していただく機会となるよう、オンラインにて配信し、参加いただきました。

今回は、京都文化学科のマレス・エマニュエル・ベルナール准教授が「誰でも知っているようで、実はあまり知られていない日本庭園のこと」をテーマに講義を行いました。
まず、高等学校で使われる日本史の参考書や一般的な事典を紐解きながら、「日本庭園」には特定の様式がないことを明らかにし、そもそも「庭」の語彙は、奈良時代以来さまざまあり、「庭園」という語は明治期にgardenの訳語として採用されたことを説明しました。

資料を用いて説明するマレス准教授
時代以降建物の裏にある共有空間を指すこと、そして町家の内部に存在する「通り庭」についても、外から光の取り込んだ土足で立ち入れる空間であると解説しました。
「町家学びテラス・西陣」の調査について説明する荻島 梓氏とマレス先生 
最後に、卒業生でマレス准教授の元ゼミ生荻島梓氏が2020年11月から12月におこなった「町家学びテラス・西陣」(本企画会場)の現地調査の報告をおこない、灯籠が人の流れや視線に合わせて合理的に配置されていること、庭に植えられている植物の中で、蝋梅(ロウバイ)のみが落葉樹であることなどを指摘し、町家に住居する人びとの視線や立ち振る舞いに照らして、配置されていることの意味を説明しました。講義後、マレス准教授の案内のもと、会場となった町家の庭の見学会も行いました。
「町家学びテラス・西陣」の奥庭について説明するマレス准教授 
講義終了後、京都文化学科笹部 昌利准教授、国際文化学科倉科 岳志教授、そして荻島氏も加わり、本学文化学部についての相談会の時間を設け、くつろいだ雰囲気で参加者の質問に対応しました。参加者からは「庭についての見方を変えることができた」、「今回で最後とのことだが、今後もぜひ継続してほしい」との感想が寄せられました。
参加者の質問に答える 左から笹部准教授・倉科教授・マレス准教授
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