彬子女王殿下(本学 日本文化研究所特別教授)担当の「京都文化フィールド演習」で学外実習を実施
2018.09.05
文化学部京都文化学科では、専門教育科目として「京都文化フィールド演習」を開講しています。この科目は、京都の伝統行事や宗教神事の運営・参加、職人の工房・地場産業における現地実習、社寺・遺跡での実地踏査など、京都を舞台にさまざま実習を行う必修科目です。今回、彬子女王殿下が担当される「京都文化フィールド演習」の学外実習が行われ、10名の学生が参加しました。
9月5日の学外実習では、京繍(きょうぬい)の長艸 敏明(ながくさ・としあき)先生の巧房を訪問しました。工房では、はじめに長艸先生から日本刺繍の歴史や京繍の技法について説明を受けた後、実際に日本刺繍に挑戦。学生は、先生のアドバイスを受けながら、美しい絹糸をひと針ずつ布に刺し、伝統工芸の奥深さと楽しさを体感しました。
実習の様子
刺繍にチャレンジ
長艸先生や彬子女王殿下のアドバイスを受けながらの体験
実習後には、祇園祭の山鉾の懸装品再現複製などもされている刺繍作業を見学し、その色鮮やかな美しさと作業の繊細さに学生たちは目を奪われていました。
実習終了後には学生から長艸先生に活発な質問が出され、長艸先生はユーモアを交えて丁寧に答えていました。
実習終了後には学生から長艸先生に活発な質問が出され、長艸先生はユーモアを交えて丁寧に答えていました。
<長艸先生へのインタビュー>
Q.「先生にとっての伝統工芸とは?」
A.「伝統工芸とは、つねに新しいものを追い求めていく中で刷新され、不要なものがそぎ落とされた最もスタンダードなもの。鍾乳洞の岩のように、少しずつ積み上がって作り上げられている」
Q.「若者にどのような視点で刺繍を見てもらいたいか?」
A.「若い人に何かをしてもらうのではなく、(私たちが)若い人に、もっと刺繍を見てもらえるものを作っていかなければならないと思っている。(私たちが)若い人たちの中に入り、興味を知っていきたい」
Q.「京都文化の魅力とは?」
A.「生活をしながら、新しいことをやっていくのが文化。そこが京都文化の魅力」
A.「伝統工芸とは、つねに新しいものを追い求めていく中で刷新され、不要なものがそぎ落とされた最もスタンダードなもの。鍾乳洞の岩のように、少しずつ積み上がって作り上げられている」
Q.「若者にどのような視点で刺繍を見てもらいたいか?」
A.「若い人に何かをしてもらうのではなく、(私たちが)若い人に、もっと刺繍を見てもらえるものを作っていかなければならないと思っている。(私たちが)若い人たちの中に入り、興味を知っていきたい」
Q.「京都文化の魅力とは?」
A.「生活をしながら、新しいことをやっていくのが文化。そこが京都文化の魅力」
翌日の9月6日には、染織史家の吉岡 幸雄(よしおか・さちお)先生の工房を訪問し、染料の藍について栽培からの工程のほか、同じく染の原料となる植物の説明などを吉岡先生からうかがった後、染色を体験しました。