文化学部京都文化学科 専門教育科目「京の食文化論」で「佐々木酒造」佐々木 晃氏が講義

2018.07.04

2013年、ユネスコの無形文化遺産に登録された和食。京都文化学科では、その和食の中でも代表的存在である「京料理」を中心に、和食の歴史や特徴、年中行事との関わりなどを学ぶ「京の食文化論」(担当:吉澤 健吉 教授)を春学期に開講しています。
笑顔で学生の質問に答える佐々木氏
講義では、第一線で活躍する京の料理人をゲスト講師として招き、生きた和食の魅力を考察する機会を設けており、7月4日(水)は「京都の暮らしと和食」をテーマに、京都の清酒醸造元「佐々木酒造株式会社」代表取締役の佐々木 晃氏を招いて講義を行いました。
明治26年創業の佐々木酒造は、洛中に唯一残る京都市の造り酒屋と言われ、佐々木 晃氏の次兄は、俳優の佐々木 蔵之介(本名:秀明)さんでもあります。
冒頭で京都産のコメと米麹を原料としたノンアルコール飲料『白い銀名水』を配付し、当初は辛らつな口コミも多かったこの商品について、日々改良を重ね、現在では数十社からコラボ商品が販売されていること、またこの商品の開発には売り上げの増加という側面だけではなく、酒蔵が抱える労働力をめぐる問題点(春・夏期に仕事がない)の解消という大きな意義があると説きました。豊富な地下水を利用した京都の産業についても、現在は水源を利用するだけではなく、自社商品である『美しい鴨川』の売り上げの一部を鴨川の美化活動に協力するために寄付を行うなど、環境保護にも積極的に関わっていると述べました。
講義では『白い銀名水』を試飲
またアルコール離れが進み、日本酒を飲んだことすらないという学生が多い中、日本酒について原料米の選定や精米歩合、酵母の選定、造り方を画像を使って解説しました。「お酒はあまり飲めないが、どんなものを飲めばいいですか?」という質問には、「精米歩合の低い大吟醸をお勧めします!」と笑顔で答えるなど、終始和やかな雰囲気で語る佐々木氏の講義に学生たちは熱心に聞き入っていました。
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