令和4年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」

「学習成果実感調査」についての分析結果

実感調査もオンラインで行なったためか、回答率が37.4%程度という結果となった。理学部ではほとんどの授業が対面で行われている。その授業時間を利用して調査に協力をお願いしたためか、昨年度春学期の32.21%よりは改善している。とはいえ、依然として低い数値にとどまっていると言わざるを得ない。授業の終わりに行うと、回答せずに教室を出る学生もいると思われるので、授業の中頃に調査を実施するなどさらなる工夫改善をお願いしていきたい。
今年度の年間計画にテーマとしてあげたものは、
(i) 公開授業&ワークショップへの参加者数の向上のための努力
(ii) オンライン授業経験後の対面授業のあり方のさらなる工夫改善
(iii) 教学マネジメントに伴うシラバス(到達目標)のあり方の検討の開始
であった。(i)については公開授業未実施のため記載できない。(iii)については学習成果実感調査とは関係のないため、(ii)についての分析を行う。
(ii)の実現のため、今回の学習成果実感調査には、設問12として「対面授業やオンライン授業といった授業形態を生かした学びを実現できた。」を設けた。その結果、「強くそう思う・そう思う」が63%を占め、「あまりそうは思わない・そう思わない」は8%であった。これは対面授業とオンライン授業を戦略的に分離した理学部の運営の成果であることはもちろんのこと、何にもまして、教員の努力と工夫の賜物であると考える。とはいえ、ポイント数において、昨年度よりも肯定的な実感が減少し、否定的な実感が増加している点には注意が必要である。引き続き、秋学期に向けて確認していきたい。
設問10では、「(演習科目について)課せられた問題(課題)は、講義科目の内容を深く理解するのに効果があった。」を尋ねている。「強くそう思う・そう思う」で約70%を占めていて依然として高いものの、昨年の同時期よりも、15ポイント低下している。学生の記述を読むと「問題が難しくて面白くない、やる気が出ない」という意見が複数の科目で見られる。とはいえ、質を下げるわけにはいかない。対面授業の良さを生かすという点からは、教員サイドとしては学生の理解度を確認しつつ進める必要はあるが、一方で学生に対しては難しくてもそれを学ぶ意義を説明し、勉学意欲を高める必要もあろう。
学生から好意的な記述として、「説明が丁寧でわかりやすい」や「録画があったから見直せた」というものが多い。これらは教員の工夫によるものであることは間違いない。今後は、さらに進んで、難しいものにも挑戦したり、課題を持って授業にのぞんだりという主体的な態度の育成も忘れてはなるまい。それが対面授業の価値として機能すると考える。

その他研修会等

  1. SOGIに関する研修(ヴィデオ講師:京都産業大学ダイバーシティ推進室 伊藤 公雄 氏)
    概  要:「SOGI(性的指向及び性自認)対応ガイドラインの解説動画」のヴィデオ視聴による研修。SOGIとはsexual orientation gender identity である。11%が性的マイノリティであるという報告もある。本学では種々の対応を実施しており、特に6名の相談員がいる。必要に応じて、つないでほしい。
  2. 実 施 日:4月20日(水)
    参加人数:34名(理学部教員32名、理学部事務室職員2名)
  3. 大学の授業の設計、質保証に関しての研修(ヴィデオ講師:立命館大学 沖 裕貴 氏)
    概  要:「授業設計論I」のヴィデオ視聴による研修。自分の授業は大学のDP実現のためにあると心得よ。シラバスの到達目標は成績評価に用いるもので、過不足なく記述し、それを読めばテストが予測されるものでなければならない。
    実 施 日:5月18日(水)
    参加人数:34名(理学部教員32名、理学部事務室職員2名)
  4. 入学前教育プログラム報告会(講師:SATT株式会社 川邉 忍 氏)
    概  要:本学部の入学前教育プログラムに関しての報告会。この研修で、今後取り組むべき事項を共有できた。
    実 施 日:6月15日(水)
    参加人数:35名(理学部教員33名、理学部事務室職員2名)
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