研究・実験施設

実習室

ここでは、実習科目を通じて、講義室で学んだ知識を実体験するとともに、基礎的な実験技術やマナーを身につけます。指導教員の手技がよく見えるよう、モニターがいくつも設置されており、顕微鏡、サーマルサイクラー、泳動装置、分光光度計をはじめ、様々な実験装置、標本などが備わっています。

培養室

主に動物の培養細胞を培養するための施設です。培養中の細胞が汚染されることがないように、外部からの細菌やウイルスの侵入を防止できる環境になっています。写真に写っているクリーンベンチの内部は無菌状態になっており、実際の培養細胞の取り扱いはこの中でおこないます。細胞培養技術は、生命科学における基礎研究だけでなく、ガン研究や有用物質の生産など幅広い分野で利用されています。総合生命科学には複数の細胞培養室が整備されており、培養細胞を用いた研究や学生実習が行われています。

動物実験施設

実験動物の飼育および実験をするための施設です。実験動物とは、生命科学、医学、獣医学、薬学などの分野で、薬の毒性や薬効試験、ヒト疾患のモデル動物による基礎研究、発癌研究などに用いるために開発され、飼育・繁殖された動物で、今日の医療技術やライフサイエンス研究の発展を支える重要な遺伝資源です。動物実験施設は、SPFエリア、コンベンショナルエリア、感染・遺伝子組み換え動物実験施設からなり、飼育する実験動物の種類や微生物学的グレード、あるいは研究目的に応じて施設を選んで使用します。本学部の動物実験施設は空調に工夫がなされているため、臭いやアレルゲン少なく、動物と人間の双方にとって快適な構造になっています。また省エネ構造にもなっています。

温室

研究や学生実習に使用する植物を栽培しています。一般的な温室は冬季に暖房で気温をあげるだけのことが多いですが、総合生命科学部の温室は夏季に冷房で温度を下げることも可能で、年間を通じて様々な植物を栽培することができます。また、春化処理(低温処理により花成を促進する処理)をおこなうための冷蔵施設も設置しています。通常の温室以外にも、研究用の遺伝子組換え植物を栽培するための閉鎖系温室(外部と隔離することで、遺伝子組換え植物の花粉などが環境中へ流出することを防ぐための温室)や特定網室(昆虫類の侵入や花粉の流出を防ぐことができる温室)が整備されており、最新のバイオテクノロジーによる植物育種の研究などが実施できる体制が整っています。

実験モデル生物

実験モデル生物とは、生物学や分子生物学などの学問分野で用いられる生物です。モデル生物には、マウスやラット、アフリカツメガエル、ゼブラフィッシュなどの実験動物、シロイヌナズナやイネなどの実験植物、培養できる細胞、そしてバクテリオファージ、大腸菌、酵母などの微生物があります。一般には飼育・培養が容易な生物がモデル生物になります。ヒトの糖尿病や神経疾患を発病する特別なモデル動物もあり、特定の病気の解明に役立ちます。

その他

研究室の風景です。新たな知や価値観が生み出されるサイエンスの現場です。3年生は、秋学期から各研究室へ分属され、実際の研究の現場で、指導教員や他の研究スタッフの指導のもと、卒業に向けて研究活動を行います。
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