片山 大輝さん(リヨン/リヨン・カトリック大学(ILCF))

フランス留学体験記

はじめに

私は2009年2月17日から2009年7月17日までフランスのリヨンに留学しました。
私が留学した理由は、フランス語の習得はもちろんのこと自分のこれからの人生のためのステップアップの一つになればと思い留学を決めました。
私の体験記がこれから留学する人、留学を考えている方の参考になればと思います。

留学前

私は留学をしようと考えていたのは中学生の頃でしたが、その頃はただ漠然に、それこそ夏休みの旅行に行くみたいに簡単に行くことができると考えていました。
しかし、大学生になりいざ留学しようとした時にはすることがたくさんありました。VISAの申請(もちろんパスポートのない方はパスポートの申請も)、京都産大への申請書、フランスの大学への申請書、航空券の手配などです。協定校外の大学に行く方は大学を探すこともしなくてはなりません。日本でしか取得できない書類もあったり、日本でプリントアウトしていたほうが楽なものもあったりするので、留学してから何が必要か予めシュミレーションしてみるのをお勧めします。
ギリギリになって焦るよりかは、早めに申請書などを提出し、留学直前は余裕を持ってフランスでの生活の準備をした方がよいと思います。
失敗例ですが、私のケースではVISAの申請もギリギリで、出発の前日まで大学のテストがあり気持ちの面で余裕はありませんでした。私と同じ失敗をしないためにも余裕を持って留学準備をしてください。

学校生活

私はリヨンにあるリヨンカトリック大学に留学していました。リヨンカトリック大学は京都産大のように広いキャンパスを持っている訳ではありません。街の中にうまく溶け込んでおり、こんなところにといった感じであります。それが何だか日本とは違い、フランスだなぁと私は感じました。
クラス分けテストをして大学に入学するとすぐに学費の支払いがあります。授業は午前にあるクラスと午後にあるクラスに分けられます。私は午後のクラスでした。クラスには私たち日本人をはじめ、中国人、台湾人、韓国人、ポーランド人、トルコ人、オランダ人、ギリシャ人、メキシコ人、コロンビア人といました。しかし人数で分けると大半がアジア人でした。年齢層も幅広く、結婚して子供がいる生徒もいました。しかし共通していることはフランス語を習得しようとする強い意志だと感じました。
授業自体はもちろんフランス語でしますので、最低限、文法用語は日本で勉強しておいた方が授業に入りやすいです。授業中に発言するのはほとんどがアジア人以外です。だからと言って授業中に発言しないのはいいことではありません。友達の発言を聞いているだけでは成長しません。間違いを恐れず、自分から発言していってこそ成長すると思います。ですので留学した際はどんどん発言していってほしいと思います。

授業中に先生からの質問で「あなたの国ではどうなの?」といったような質問がよくされます。その質問をされて、知っているようで日本についてあまり説明がうまく出来なかったりしたことがあったので、日本について説明ができるようにしようと思いました。
授業によっては宿題が課せられます。といっても授業でやった範囲ですし、難問でもないのですぐにできます。だからと言って提出ギリギリにするのではなく、宿題が課せられた日にやるのが最も効率がいいですのでお勧めします。
学期末にはテストがあります。オーラル、文法、仏作文、聞き取りです。テストは総まとめなので授業より難しいですがしっかり準備をしていれば大丈夫です。 授業最後の週にはリヨンの街をクラスのみんなで歩いたり、パーティをしたりして締めくくりました。リヨンに来た当初は学校に行くのが苦痛でしたが、この時は学校に行けないのが苦痛になっていました。それは数か月の間でしたが学校が楽しいものだったからです。

リヨンでの生活

私はサッカーが大好きなので、留学先で知り合った友人と一緒によくスタジアムに足を運びました。幸いリヨンにはフランスリーグ屈指の強さを誇るチームがあり、試合も観ていて楽しいものでした。
また、私はサッカーを観るだけでなく公園や広場で練習をしていました。すると、通りすがりの若者が混じってくることがよくありました。このような友好的な性格は欧米人ならではだなぁと感じました。
リヨンを語る上で忘れてはならないのがフランス料理です。リヨンは美食の街として有名なのです。リヨン郊外にはフランス料理のパイオニアと言っても過言ではない、ポール・ボキューズがありますし、リヨンの中心地にもヴューリヨンと呼ばれるレストラン街があります。さすがにポール・ボキューズは高級過ぎて手が出せませんが、ヴューリヨンは比較的リーズナブルなお店が並んでいます。ヴューリヨンの近くにはリヨンを一望できる夜景スポットのフルビエールの丘がありますので、ヴューリヨンで夕食を取り、フルビエールの丘で再度リラックスしてはいかがかなと思います。
ちなみにリヨンにはスポーツバーもたくさんありサッカー好きの私はよく通いました。
リヨンは大きい街ですので買い物するのにもパール・デューと呼ばれる大型ショッピングセンターがありますので困りませんでした。このショッピングセンターにはカルフールや香水の店、H&Mなど若者が十分楽しめると思います。もちろん私も何回も遊びに行きました。
テットゥドールと呼ばれるかなり広い公園では市民がサッカーをしたりジョギングしたりと楽しめるレジャースポットもあります。

最後に

私はこの留学でたくさんの人に出会いました。それは日本人に限らず、あらゆる国の人々です。国が違うので生活習慣や嗜好、考え方等あらゆる面で違いは生じます。しかし私はそういった人々と接していくうちにそれらに対するキャパシティをフランスで養うことができたと思います。
私自身、親元を離れ生活をするのは初めてでした。そこで改めて親のありがたさなどを認識することができました。
フランスに身を置くことで教科書には載っていないフランス語を知ったり、日本では容易ではない街中でのフランス語でコミュニケーションができたりと私はこの留学は成功だったなと振り返ることができます。もちろん今、こうして成功だと言えるのも、家族や先生方、友人の力があってのことです。わたしは皆様の感謝の気持ちを抱きつつ、この留学が無駄にならないようにこれからも頑張っていきたいと思います。
外国語学部 フランス語学科 片山 大輝

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