1年次

Freshman

数学と物理学の基礎力養成

宇宙や気象の物理現象を、理論的に説明するために不可欠な数学・物理学を学修します。

講義と演習の両輪で「基礎の学び」を徹底

1~2年次は「基礎」に注力。数学と物理は、講義と演習の両輪で論理的思考力を鍛えます。さらに1年次の早い段階から演習や実習・実験科目を豊富に配置しており、高度な理論を自ら立証することで学修効果を高めます。同時に、高校の数学と物理に自信がない学生のために、高校で学んだ数学や物理を大学の見方で勉強しなおす「大学数学の基礎」、「物質の物理」を開講しています。

2年次

Sophomore

専門的な学びの準備

より高度な数学と物理の勉強を続けながら、1年次秋学期科目の地球惑星科学概論に続き、宇宙物理学および気象学に共通する素養を学ぶために必要な基礎科目(天文学概論、宇宙観測と星の物理学、気象物理学Aなど)を学びます。

研究の道具を学ぶ

昨今では純粋な理論研究でもない限り、プログラミングを避けては通れません。グラフ1つ書くのにもコンピュータを使います。観測データを解析するには観測誤差の評価が必要で、統計学なしには解析が進みません。 4年次になって読むことになる科学論文は、ほとんどの場合英語で書かれています。計算機を利用したプログラミング・数値計算能力の修得を目的とする「計算物理」、データの統計的な扱いを学ぶ「データ科学基礎」、英語の文献に触れる「宇宙物理・気象学英書講読」など、専門的な学びのための道具、素養を扱う選択科目を修得します。

AIの数理が分かる人を目指して


京都産業大学は、「数理・データサイエンス・AI」を理解し活用できる人材を育成する大学として、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(MDASH)リテラシーレベル」の認定を受けています。多くの学部が集う文理融合One Campusの強みを最大限に生かして、経済学、情報科学、生物学、社会学、経営学、法学、気象学、などさまざまな分野におけるデータサイエンス・AI・機械学習の活用事例を学びます。さらに、自分のPCを用いて実際にデータ分析を行う演習授業もあります。ただし理学部ではデータサイエンス・AI・機械学習の表面的な利用方法の学習にとどまらず、数学とプログラミングで機械学習の初歩を学ぶ授業を必修科目としています。昨今ではコピーアンドペーストで機械学習を行うこともできますが、理学部を卒業する学生はその数理を理解し、「AIを使うだけの人」から「直せる人、作れる人」になることを目指します。

3年次

Junior

高度な専門性を培う

3年次には、より専門的な講義科目で得た知識をより実践的に学んでいくため、神山天文台を利用した観測実習、計算機を活用した観測データの解析、大気物理学実験などを学修します。

宇宙と地球にどっぷりつかる後半の大学生活

1・2年次で勉強した数学と物理といういわば言葉、道具を、いよいよ宇宙物理や気象の世界で使い始めるのが3年次です。最新の観測設備を擁する神山天文台を用いて、現代天文学・宇宙物理学において行われている天体観測を実施する「宇宙観測・解析実習」、気象の研究者が使っているデータを気象の研究者が使っているソフトを使って分析する「気象学データ解析演習」など、宇宙や気象という言葉が入った授業が増えていきます。「惑星気象学」、「ブラックホール天文学」といった、他の大学ではあまりお目にかかれない講義があるのも本学の特徴です。また、他大学でみられるような成績に基づくセレクションは行われないので、"宇宙物理学を勉強したかったのに成績不足で気象学の授業を履修せざるを得なかった(もしくはその逆)"ということはありません。

学会発表を目指すハイレベル講義

「日頃の授業なんて簡単すぎる」、「早く研究をやりたい!」、「私はもっとできる!」というハイレベルで上昇志向の学生のために、学部4年次での学会発表を目指す「宇宙物理・気象学PBL演習A, B, C(以降、PBL-A, B, C)」を開講しています。少数の成績優秀者限定で、現役の研究者である本学科教員の指導の下、3年次の1年間をかけてグループで研究を行います(PBL-A, B)。過去には、琵琶湖西岸に吹く突風である「比良おろし」の研究や、火星探査機InSightが観測した気象データの分析などがありました。4年次では実際に教員が参加するような学会に参加し、3年次でまとめた研究を発表します(PBL-C)。研究者や大学院生の中、学部生が発表を行うのは珍しいことです。研究発表を行う4年次(PBL-C)はもちろん、研究中の3年次(PBL-A, B)も学会に見学参加することができ、いずれも旅費の補助を受けられます。なお、支援の内容については、予告なく変更となることがあります。

4年次

Senior

卒業研究に取り組む

最終年度である 4 年次では、宇宙物理学や気象学に関する特別研究(学生個人の興味に沿った研究テーマを設定)を行い、論理的思考能力や問題解決能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を養います。

特別研究

特別研究とは、4年間の学びをもとに各自が研究テーマを設定し、教員の指導を受けて研究を深め、卒業研究としてまとめるもので、理学部での4年間の集大成となる重要な授業です。

多様な「拠点」で研究生活

落ち着いて教科書やパソコンに向かえる場所が学内にはたくさんあります。研究室らしく同級生と黙々と打ち込みたい人のために、学生用の研究室があります。一方、スターバックスで仕事をするようににぎやかな場所で音楽でも聴きながら研究を行いたいなら、学内に複数ある「コモンズ」(昼休みだけ学食に変身するコモンズもあります!)や最近できたInnovationラウンジで研究に打ち込めます。それらの中間くらいの環境がいいなら、理学部がある万有館の最上階には学生用の自習室や「サイエンスラウンジ」もあります。思い思いの場所で、宇宙物理・気象学科に入学した醍醐味を実感できます。

卒業後

After Graduation

多様に広がる卒業後の進路

卒業後は、天文台や科学館の学芸員、気象庁や国土交通省の職員、気象・防災関係の専門職などとして活躍が期待されています。そのほか、気象予報士、理科教員、研究者など、活躍の場は広がっています。

在学中に気象予報士試験合格者も!

気象科学の専門科目も幅広く展開し、気象に関わる仕事を志す学生も多く在籍しています。2020年には難関国家資格「気象予報士試験」に挑み、在学中に見事合格を果たした学生も。資格保持者には気象庁や民間気象会社へ進む道も開かれます。

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