学部長メッセージ

京都産業大学経済学部ウェブサイトにようこそ。

京都産業大学は1965年に創設されましたが、経済学部は理学部とともに本学で最も古い歴史をもつ学部です。学部発足から半世紀以上の時を経た現在、社会をとりまく環境は大きく変化し、私たちは数多くの新しい社会問題に直面するようになりました。少子化・高齢化、貧富の格差の拡大、地球温暖化と気候変動、金融危機、働き方改革、デジタルトランスフォーメーション(DX)など枚挙に暇がありません。私たちはこの社会の一員として生きていく以上、誰もがこれらの問題から逃れることはできず、一社会人として向き合わざるをえません。このような社会的な課題に向き合う強い意志をもち、専門知識と技能を活かして行動することができる人が“優れた経済人”であり、そのような人材を育成することが経済学部の教育目標とするところです。

現代社会の大きな変化に対応すべく、経済学もまた大きく進化・発展してきました。認知心理学の知見を取り入れた人間行動のモデルや、「情報」や「環境」など現代的な要素を取り入れたモデルなど、新しい理論が開発されています。また、経済社会に関するさまざまな統計データが整備され、データを活用した実証分析の技法も次々と確立されています。このような経済学の最新の知見は“優れた経済人”にとってきわめて有用な道具となります。経済学部は、経済学の最新の動向を踏まえた上で、基礎から応用まで無理なく体系的に学ぶことができるようなカリキュラムを提供しています。初年次の入門的な学びから出発し、2年次からは各自の興味・関心に応じて専門的な学びを深めるために、「現代経済コース」、「ビジネス経済コース」、「地域経済コース」、「グローバル経済コース」の4つのコースを用意しています。また、経済学部は「上級英語プログラム」や「経済学英語講義」など英語で経済学を学ぶことにも力を入れており、グローバルに活躍することを目指す学生の英語コミュニケーション能力のレベルアップをサポートしています。さらに、経済学部での学びの特色として「実践の場」を重視しています。演習(ゼミ)でのより専門的かつ実践的な学びに加えて、地域経済やグローバル経済に関するフィールドワーク科目や、最前線で活躍する経済人を招いた講義・演習科目など、数多くの実践の場を用意しています。

近代経済学の出発点は18世紀のスコットランド人経済学者アダム・スミスであるとされます。スミスの時代から数世紀が経ち、経済社会は大きく変化してきましたが、経済学が果たすべき役割・課題は変わっていません。それは「個人の多様な価値観を尊重した上で、いかにしてより良い社会を実現することができるかを考える」というものです。経済学の学びを通じて経済社会システムを深く理解し、ともに協力してより良い社会の実現を目指しましょう。

経済学部長 加茂 知幸

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