学部長メッセージ

『多様な生命科学の学びから持続可能な社会へ』

生命科学部は教育研究上の目的を「生命科学の専門的な知識と技術に基づいて生命科学に関わる諸課題を正しく認識・理解し、その解決をはかることで健全かつ豊かな社会の実現に貢献できる人材を養成する」と定めています。例えば、持続可能な開発目標(SDGs)では、貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指す普遍的な行動を呼びかけています。生命科学部は、多様な生命の研究を進めて、この目標達成に貢献できるような人材育成を行います。

生命科学部は2つの学科、先端生命科学科と産業生命科学科からなっています。この2つの学科の特徴はどちらも生命科学に基盤をもちながら、前者は実験科学、後者は社会科学に重きをおいている点です。共通した学びは生命科学の基礎知識と技術です。この生命科学の基礎知識をもとに、先端生命科学科では研究の最先端で活躍し、新しい知見を生み出すような人材の育成、そして産業生命科学科では、生命科学に関連した様々な課題の解決に取り組むような人材の育成を行なっていきます。

生命科学部の4年間の学びは、基礎から応用へと段階的に行われます。1年生では、フレッシャーズセミナーが行われます。ここでは、大学新入生のための学びの準備と基礎(講義とノート、本を読む、考える)またレポートや論文の書き方の基礎を学びます。また、この授業では少人数に分かれたグループが、多くの教員を回ることで、教員を知ることができます。1〜2年生で化学、生物の基礎を学び、次に専門基盤科目の授業も始まります。2年生では、3つの主コースに分かれた学びがスタートします。それぞれの学科ともに、医療・健康、食料・資源、環境・生態に関連するコースに分かれて将来の学びの方向を見極めていきます。また、学びの幅を広げる資格に関連する副コースも準備されています。 そして、3年生春学期の終わりに、生命科学部の学びの集大成として「卒業研究」が始まります。1年半をかけて、それぞれの研究室に分属して、実験をしたり、論文を読んだり、フィールドワークに出たり、学会に参加して発表したり、仲間と討論をしたり、最先端の研究や課題解決に向けて自ら取り組んでいきます。

大学生に求められているのは、能動的、主体的な学びです。みずから考え、疑問に思う姿勢を大切にしてください。生命科学実験や課題解決に興味を持ち、果敢に挑戦する意欲ある学生を歓迎します。我々教員は、そんな皆さんをサポートしていきます。

2022年4月
生命科学部 津下 英明 学部長

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