報告の概要

　安全保障の理論と実践を多角的に分析されてきた福島安紀子氏をお迎えし、「人間の安全保障：グローバル化する多様な脅威と政策フレームワーク」と題してご講演いただきました。まず、「人間の安全保障」の概念が整理され、国家安全保障との対比の中でその特徴が検討されました。次に、日本・カナダ・ＥＵ・中国において人間の安全保障がどのように位置づけられているのかが確認され、地域ごとにパーセプションの温度差があるという点が明らかにされました。最後に、紛争におけるアイデンティティの問題、特にその形成と変容に着目するという視点を絡めながら、人間の安全保障がより流動的でグローバルな脅威に対応する政策フレームワークとして有用になるのではないかという提案がなされました。

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  福島安紀子氏による報告
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  研究会の様子