【国際関係学部】植原ゼミが玉乃光酒造株式会社において日本酒ビジネスについて学びました!

2023.11.09

10月25日(水)「研究演習Ⅱ」(担当:植原 行洋教授)においてオランダ人留学生とともに京都市伏見区にある玉乃光酒造株式会社を訪問し、醸造所内を見学させていただきました。訪問後には、玉乃光酒造が経営されているレストラン「純米酒粕 玉乃光」にて意見交換会を行いました。

(国際関係学部3年次 松宮 来瞳)


日本三大酒処である京都市伏見区にある玉乃光酒造は1673年創業から350年を迎える歴史のある酒造会社です。全国に約1,200ある酒造会社の中では希少な純米吟醸・純米大吟醸のみを作り続ける「純米吟醸蔵」の玉乃光酒造は、京都の料理を引き立てる食中酒として「味吟醸」にこだわりを持っています。また、オランダを初めヨーロッパやアジアなどを含む約30カ国に輸出をされています。

訪問では日本酒ができるまでの工程や製法を学びました。玉乃光酒造では江戸時代から続く手作りの製法で、酒造りをしていることを学びました。また酒米が精米されている様子や醸造タンクを見学しました。最高級である純米大吟醸の精米歩合は50%以下と規定されていますが、50%にするまで45時間もかかることを知り驚きました。醸造タンクでは、温度の変化によってお酒の品質が下がってしまうため、井戸水を使って常に10度以下を維持するなど温度管理が徹底されていました。

精米されている様子を見学する学生たちと醸造所内で保存方法についての説明を聞く様子①
精米されている様子を見学する学生たちと醸造所内で保存方法についての説明を聞く様子②

訪問後に同社が京都中心部で経営するレストラン「純米酒粕 玉乃光」において、社員の方々と一緒に意見交換会を開催しました。酒粕や米麹が用いられたオリジナル料理とともに最高級の純米大吟醸「備前雄町100%」と純米吟醸「ひやおろし」、そして自家製米焼酎「京の柚子酒」を飲ませていただきました。社員から詳しい解説をいただきながら飲む日本酒は、どれも口当たりが良くすっきりとした味わいで、料理とよく合う美味しいものでした。初めて日本酒を飲んだオランダ人留学生も飲みやすく美味しいと感じていたようで、意見交換会後には母国へのお土産として買い求める姿も見られました。また、同社がこだわって使っている、絶滅寸前から1982年に復活させた日本最古の酒米品種と言われる岡山県産「雄町」が土鍋ご飯として提供されました。酒作りだけでなく食用米として食べることで消費量も増え、品種を守ることにつながるのだと、持続可能な取り組みに感心しました。

純米大吟醸 備前雄町100%
土鍋で炊いた酒米「雄町」
今回の訪問では、米100%の純米酒こそが日本酒本来の姿であり、日本の文化を守ること、伝統的な手法を次世代へ伝えていくことを使命とする玉乃光酒造の伝統に基づいた手作り製法の日本酒醸造について学び、350年の永続ビジネスの神髄に触れることができました。
この場をお借りして、今回私たちのために貴重なお時間を割いていただきました玉乃光酒造株式会社及び純米酒粕 玉乃光の皆さまに心から御礼申し上げます。
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