文部科学省 平成22年度「大学生の就業力育成支援事業」に採択

 京都産業大学が取り組む幅広い職業人育成プログラムのひとつである「専門教育と協働したコーオプ教育の全学展開 −実社会と密接に連携し、即戦力を養う教育プログラム−」が、文部科学省の国公私立大学を通じた大学教育改革の支援「平成22年度 大学生の就業力育成支援事業」に採択されました。

取組の概要

取組の概要

 本取組の目的は、建学の精神である「将来の社会を担って立つ人材の育成」の実現のため、全学的に就業力を実践的に育成し、「幅広い職業人養成」という役割・機能を強化、推進していくことである。

 本学はこれまでキャリア形成支援教育を通して「コーオプ教育(Cooperative Education)」を推進してきた。今後、専門教育と協働するとともに、以下の7つの取組によって複層的な体制を構築していく。

1.キャリア形成支援科目の受講生拡大

 既存科目の統廃合によって、より体系化しクラス数を増加させる。キャリア形成支援科目の受講生数を拡大する「横」の展開である。

2.就業体験型の実践的科目群の新展開

 「縦」の展開となる就業体験を取り入れた実践的科目群を深化、拡大する。具体的には次の4科目である。

  1. 「低学年次からの実践型インターンシップ」科目【新規】:主に地域の中堅中小企業で就業体験、フィールドインタビューを行い、大学での学びと実社会の繋がりを実感する。
  2. 「企業と大学のハイブリッド」科目【新規】:企業人と学生のハイブリッド(混成)により、学生の就業力育成と若手社員の研修という、企業・大学双方にメリットをもたらし早期離職の抑制にもつなげる。
  3. 「フィールドワーク型」科目【発展】:就労体験に参加することに負担感を持っている学生に向けた導入科目として、受講生を拡大し、協力企業数を増やす。
  4. 「就業力総合実習」科目【新規】:就職活動を経て一回り成長した4年生が、連携する高等学校でのPBL型科目等に参加し、就業力を活用することで新社会人に備える。

3.PBL型科目の洗練・拡大

 経済産業省「体系的な社会人基礎力育成・評価システム開発・実証事業」に採択された本学のキャリア形成支援教育を代表するコーオプ教育プログラム。「教育メソッド」も確立し、教育効果は極めて高い。今後、さらに内容を洗練し、受講生を大幅に拡大する。ゼミ等にも転用し、活用の場を広げていく。

4.「コーオプ・スタッフ」の育成

 諸外国には一般的に存在している、教員的及び職員的素養を兼ね備えつつも、その両者にはない素養も持った新しいタイプの専門人材を育成し、プログラムの運営・推進等を担っていく。

5.ゼミ等を活性化・活用した就業力の育成

 ゼミ等の活性化・活用を図るためにも、実社会と連携した実践志向型教育と担当教員の専門分野とを融合させ、就業力の育成につなげる。必要に応じてPBL型科目での教育メソッドを活用し、研修も行い実施を可能とする。成果を発表する機会も設け、全学的な普及、推進につなげていく。

6.全専任教員の参画体制の構築

 「就業力育成FD」実施、「キャリア形成支援科目」担当、「進路・就職ガイダンス」への参加、「就業体験プログラム」の企画・実施等を通して、全専任教員の参画を促す体制を構築していく。

7.「コーオプ教育推進ネットワーク」の展開

 企業と大学が対等のパートナーシップを構築し、成功事例を積み上げ「日本型コーオプ教育モデル」を構築しつつ、その水平展開を図るための全国的組織を立ち上げる。海外の先進事例も取り入れる。

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