新聞広告「変わるチカラ。変えるチカラ。」シリーズ5

人とのつながりが、前に踏み出す力を生んだ。

社会に貢献できる人材を育成する。創設の志を受け継ぐ京都産業大学では、時代を見据えた独自のカリキュラムを展開している。その一つが「実践的PBL型教育」プログラム(O/OCF-PBL)だ。学部・学年を横断して編成された学生チームが、企業や団体などから提供された課題の解決に挑戦することで、社会人基礎力を育成することを狙いとしている。

 
 

現場を知り、熱い想いに触れることで世界が広がった。

宇都木 克哉さん
(法学部法政策学科
3年次生)

堀由 賀里さん
(外国語学部英米語学科
3年次生)

吉田 遼平さん
(経営学部
ソーシャル・マネジメント学科
2年次生)

3年次生の宇都木は、高知県を拠点に、環境ビジネスを通して地域活性化に取り組む企業から「ITを活用して、取り組みを広報・宣伝してほしい」という課題のクラスに参加した。国内のみならず、フィリピンなどアジアでの活動も行う企業からの課題に、世界という舞台で挑戦してみたいと考えたからだ。
企業の取り組みの1つに、非食用油で代替燃料となる油が採れるジャトロファという植物の栽培がある。フィリピンで栽培されたジャトロファの種子から採れた油と、絞りカスから再生される肥料を日本企業に販売する。そこで得た利益を地元高知県の農業・漁業・林業・宿泊・教育などの事業に出資することで地域活性化につなげようとしている。宇都木らは、地域活性や環境ビジネスについて、学部の講義などで学んでいたこともあり、仕組みについてはよく分かっているつもりでいた。しかし、それらの事業の根本にある「想い」というものを理解できていなかったため、いざ広報しようと思っても、いったい何を伝えていいのかわからない暗中模索の日々が続いた。
そんななか、チームのメンバーで企業の活動拠点である高知県を訪れ、実際に事業の活動を体験する機会があった。地域活性化に取り組む教育委員会など、多くの地元の関係者への取材も行った。そこで活動に真摯に取り組み、地域の未来について熱く語るその姿を目の当たりにしてはじめて、自分たちもその一員として関わりたい、という気持ちが生まれ、視野が開けた気がした。8月にはフィリピンを訪問。植林活動や現地の人々との触れ合いを通して活動を理解するとともに、世界が想像以上に身近であることを知った。実際に人に会い、現場に触れることで世界が広がる。フィリピンを一緒に訪れた他大学の学生にも刺激を受け、チームの中に積極性が芽生えていった。メンバーの堀は「この経験が本気で一歩を踏み出すきっかけになった」と振り返る。
地域を活性化させたい。その熱い想いを伝えることが一番なのだと気づき、自分たちの目で見て肌で触れた経験を、FacebookやTwitterで発信した。また、自分たちで撮影した写真をもとにしたCMの制作を企業に提案。「学生らしくて面白い」と企業からも好評を得た。メンバーの吉田は「チームで活動するのは大変だけど、みんなで一つのことをやり遂げたときの達成感は何事にも変えられない。このチームでもっといろいろなことに挑戦していきたい」と目を輝かせる。リーダーの宇都木は言う。「引っ込み思案だった僕が、この取り組みを通して自分から前に踏み出してさまざまな人と出会い、人とつながることの楽しさを知った。これからも活動を広げ、いつか世界を舞台に働きたい」と。

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