学生FDサミット 2015夏 報告書

学生FDサミットに参加して

経営学部 ソーシャル・マネジメント学科 3回生 田村玖美

 今回私は、追手門学院大学で開催された学生FDサミット2015『学生FDしていますか?―本当に大学が“よく”なっている!?―』に参加した。同イベントは2015年9月2日(水)から9月3日(木)に開催された。プログラム内容としては、1日目オープニング、他大学活動事例発表、パネルディスカッション、2日目他大学の学生とのしゃべり場、自大学の学生とのしゃべり場、自大学のこれからの活動に対しての決意表明が行われた。

 私はこのサミットで参加することによって学生FDの活動に納得感が生まれない理由、燦の現状に気づくことという2つの気づきを得ることが出来た。

 1つ目の学生FD活動に納得感が生まれない理由はパネルディスカッションの大阪大学の佐藤先生の発表で気づいた。学生FDはデータに基づいたつまり全体のどれくらいの人の意見であるのか、どんな傾向があるのかということを分析した項目を改善する活動をしておらず、学生のニーズにあった活動をしてなくて納得感に欠ける。また、学生の本分は勉学に励むことであり、それを支えるのが教員、職員の役割であるとおっしゃていた。私はこの意見に大いに賛成した。自分自身今まで学生FDの活動を行ってきた中で、ずっと疑問に思っていたことだったからだ。燦でもイベントを行い、クオリティを追求し、運営面、企画面での燦のクオリティの高さは他大学から一目置かれる存在だ。しかし、企画の初めの段階にある疑問は、どれだけの人数の学生がそのように疑問を持ち、改善したいと思っているだろうかという部分がなく、いつも達成感が少なかった。疑問の部分がはっきりとしないからイベントの成功だけで終わってしまうのではないかとも思う。改善したい、現状を知りたいならば、自分たちの団体が思う疑問を外に問いかけてみるべきた。また、教員、職員が今まで作り上げてきたものに意見するのならば、教員、職員がどのような活動を行っていて、それはなぜ行われているのか今一度調べ、その上で行うのがマナーだと思った。

 2つ目の燦の現状は他大学の事例紹介と自大学の学生とのしゃべり場で気づいた。
 他大学の事例紹介において岡山大学の学生FDは委員会が活動を行っている。その委員会の人員は各学部から1人選出され、学生が委員長になり、教員は学生を支える副委員長になる。そのような体制をとることにより、学部に偏りがない意見がとれるというメリットと知った。私たち燦は学生が主体となって活動を行い、かつ有志団体である。私たちはクオリティを求め、しっかり作り込めるが有志の集まりであるので、辞めてしまう人が続出したり、意見の偏りが出来たりしてしまう。委員会だからこその良い面、有志団体だからこその良い面、悪い面が見えた。

 自大学の学生とのしゃべり場では自大学で今後どのような活動をしていくのかを考えた。まず、この2日の学びの共有を行った。そして、以前考えていたイベントがこれからどうしたらできるのか考えた。しかし、議論を進めていくうちに燦の現状を考え直すと、組織の体質の改善を行うことが先決であるとなった。現状、ミーティングに参加しない、議事録を読まない人がいて、議論が進まないというような一人一人のモチベーションが違うことなどの意見が出た。有志団体だからこその部分が多いけれど、そこを改善しなければ、モチベーションのある人からの不満が多くなり、燦の活動は適当でいいやとだんだん離れる人が多くなるだろう。改善策まで話し合うことが出来なかったが、燦の現状に気づくことが出来た。

 今まで、サミットには全ての日数に参加したことがなく、2つも気づきを得ることが出来、参加してよかったと思う。参加してよかっただけに終わらないように、自大学でもさらに議論を深め、今までにない燦の活動をしたい。

経済学部 久野祐佳

 9月2日、3日に追手門学院大学で開催された学生FDサミット2015夏に参加しました。1日目は他大学の事例発表、2日目はしゃべり場が行われました。私はまだ燦に入ったばかりで他大学との交流もなく、また他大学でどのような活動をしているのか知らなかったので、この機会にいろいろな大学の人と話したいと思いサミットに参加しました。

 1日目の他大学の事例発表では、岡山大学、京都文教大学、芝浦工業大学、追手門学院大学、山口大学の各大学の活動についての発表を聞きました。中でもとても興味深かったのは芝浦工業大学と追手門学院大学で行われている『SCOT』でした。『SCOT』とは、研修を受けた学生が教員の要望により学生目線で授業観察などを行い、授業改善の支援をする活動です。研修を受け、授業コンサルティングに必要な基礎的技能を習得した学生が実際に授業を観察し、観察を通して感じたことや考えたことを教員にフィードバックすることで、より効果的に授業が改善されるという利点があります。しかし、『SCOT』はコンサルティングなので有償であったり、観察をする学生は数回の研修を受けなければならなかったり、そもそも教員自身が授業改善しようと積極的にならなければ成り立たなかったりするので、すぐには導入することができないという欠点があります。本学では学期途中と学期末の2回、授業アンケートを行っています。学期途中に行われる「教員―学生間の授業に関する対話シート」というアンケートは、学期途中に教員と学生対話を行うことで、共によりよい授業を創りだすことを目的としています。しかし、真剣に授業アンケートに答える学生が少なく、更に、私が受講した講義の中にはアンケート内容をあまり重視していないような発言をする教員の方がいました。『SCOT』の話を聞き、すぐに導入することは難しいですが、より効果的に授業改善するためには授業アンケートだけでなく『SCOT』も取り入れたらよいのではないかと思いました。

 2日目のしゃべり場では、まず他大学の6人の方々と『私たちが大学をより良くするためには?』というテーマで話し合いました。自大学の良いところ、悪いところを出し合い、それを伸ばすには、改善するにはどうすれば良いかを考え、共有しました。各大学で良いところ、悪いところは異なりますが、「教員が一人で授業をしている」「授業を受ける気のない学生がいる」という意見はどの大学でも出ました。教員と学生の距離があるため、そのような状態になってしまうのではないか、と考え、教員と学生の距離を縮めるために両者参加型のイベントを行ったらどうか、という結論に至りました。
 次のしゃべり場は、各大学で『これからどのような活動をしていくべきか?』というテーマで話し合いました。2日間の内容を通して、私たちの今後の活動について考えましたが、ミーティングに人が集まらないなど根本的なところを改善するべきではないかということで、まずは燦の組織の体質を見直そう、という結論が出ました。

 初めて学生FDサミットに参加したので、何もかもが新鮮で楽しかったです。他大学の活動内容を聞いたり、いろんな年代の方と話したりすることで、新しい発見ができたり、自分の大学の向上に役立つような意見が聞くことができたりしたので、とても有意義な2日間になりました。今回のサミットで得られた経験や意見・考えを自分たちの活動に生かして、大学をより良くしていきたいです。

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