京都力養成コース「京都の「中心」に関する歴史と社会-多様な資料と手法によるアプローチ-」開講

2017.05.27

5月6、13、20、27日の4日間、京都力養成コース「京都の「中心」に関する歴史と社会-多様な資料と手法によるアプローチ-」を開催しました。

大学コンソーシアム京都 生涯学習事業「京カレッジ」科目である本コースは、「地域社会の活性に貢献したい」「京都のことを実学で学びたい」といったニーズに応えるため開講し、今年で9年目を迎えました。本学文化学部の教員や日本文化研究所 上席特別客員研究員(京都検定1級合格者)の計9人の講師によるリレー講義形式で行い、京都の「中心」地域に焦点をあて、その歴史や社会についてそれぞれが、自らの視点で調査、研究を紹介しました。

5月20日に行ったフィールドワークでは、「京都御所とその周辺の禅寺の魅力を求めて」と題し、京都御所や相国寺・慈照院を見学しました。京都御所では、唐破風、檜皮葺の屋根が優雅な御車寄、入母屋檜皮葺の高床式宮殿建築の紫宸殿、寝殿造り清涼殿などを見学し、建築様式の違いなどを学んだ。また、相国寺では法堂を見学、狩野光信筆による「鳴き龍(蟠龍図)」の下で手をたたき、「龍の声」を聞こうとする参加者の姿も見られました。最後に相国寺の塔頭寺院である慈照院を見学しました。

講義終了後のアンケートでは、「京都に住んでいながら、知らないことも多く改めて京都の街を見直すことができた」「京都の長い歴史を生きてきた朝廷、僧侶、商人、町人等さまざまな立場の視点から学ぶことができて興味深かった」などの感想が寄せられました。

各回の講義テーマ

≪第1日目≫

  • 第1講義「このプログラムの紹介、総論:京都の「中心」に関する歴史と社会」若松 正志 文化学部教授
  • 第2講義「家康・秀忠・家光と二条城石垣の変遷」板井 博彦 日本文化研究所上席研究員
  • 第3講義「京都・碁盤の目を歩く」竹下 健一郎 日本文化研究所上席研究員

≪第2日目≫

  • 第4講義「平安京神泉苑と天皇」吉野 秋二 文化学部准教授
  • 第5講義「発掘調査から見た公家の生活」鈴木 久男 文化学部教授

≪第3日目≫

  • フィールドワーク「京都御所とその周辺の禅寺の魅力を求めて」中江 好喜 日本文化研究所上席研究員

≪第4日目≫

  • 第6講義「禁門の変と災害—京の異常事態と人びとー」笹部 昌利 文化学部助教授
  • 第7講義「蛤御門に関する研究」長谷 桂 日本文化研究所上席研究員
  • 第8講義「鬼門除けの研究-「田の字地区」の実地調査を事例として-」
    藤野 正弘 日本文化研究所上席研究員
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