京都力養成コース「京都東山の寺社と権力・民衆 ー多様な資料と手法によるアプローチー」開講

2016.05.28

5月7、14、21、28日の4日間、京都力養成コース「京都東山の寺社と権力・民衆-多様な資料と手法によるアプローチ-」を開催しました。

大学コンソーシアム京都 生涯学習事業「京カレッジ」科目である本コースは、「地域社会の活性に貢献したい」「京都のことを実学で学びたい」といったニーズに応えるため開講し、今年で8年目を迎えました。本学文化学部の教員や日本文化研究所 上席特別客員研究員(京都検定1級合格者)の計9人の講師によるリレー講義形式で行い、歴史や文化などをテーマにそれぞれが、自らの視点で調査、研究を行った京都東山の魅力を紹介しました。

5月21日に行ったフィールドワークでは、「南禅寺界隈をゆったり、はんなり~南禅寺・流響院・光雲寺~」と題し、南禅寺を中心とした東山の寺院や庭園を見学しました。南禅寺では、三門・大方丈庭園や水路閣を見学し、南禅寺の歴史、琵琶湖疎水と東山の関係について学びました。また、通常非公開の流響院では、東山と一体となり、角度によって見え方の変わる庭園の魅力を体感しました。また後水尾天皇の中宮、東福門院和子ゆかりの光雲寺を拝観し、本尊の釈迦如来像、念持仏や寺に伝わる寺宝などを見学しました。

講義終了後のアンケートでは、「先生の解説でフィールドワークの理解度が高まった」、「通常非公開の寺院を見学できたことがありがたく、新発見もあった」、「上席特別客員研究員の方々の講義は、それぞれのアプローチの視点がおもしろかった」などの感想が寄せられました。

各回の講義テーマ
第1日目
第1講義 「総論:京都東山の寺社と権力・民衆」 
若松 正志 文化学部 教授
第2講義 「『大文字送り火』最古の記録を読む」
板井 博彦 日本文化研究所 上席研究員
第3講義 「東山泉涌寺にねむるー皇族の生涯~三階宮晃親王の実像~」 
深澤 光佐子 日本文化研究所 上席研究員
第2日目
第4講義 「近代の神社と慰霊・顕彰—霊山護国神社・豊国神社を素材に—」 
笹部 昌利 文化学部 助教
第5講義 「京都祇園社の祭神~牛頭天皇を中心に~」 
池内 早苗 日本文化研究所 上席特別客員研究員
第6講義 「京都東山の寺社と『菊御紋』」 
村上 弥生 日本文化研究所 上席特別客員研究員
第3日目
フィールドワーク 「南禅寺界隈をゆったり、はんなり~南禅寺・流響院・光雲寺~」
中江 好喜 日本文化研究所 上席特別客員研究員
第4日目
第7講義 「古代・中世の清水寺と周辺地域」
吉野 秋二 文化学部 准教授
第8講義 「足利義政の東山殿についてー東山殿の構造を復原する」
鈴木 久男 文化学部 教授 
フィールドワークにて、南禅寺境内の水路閣を見学する受講生
中江 好喜 日本文化研究所 上席特別客員研究員の解説のもと、東山を散策した
東山の寺社の歴史について説明する若松 正志 文化学部教授
東山殿について解説する鈴木 久男 文化学部教授
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