教員メッセージ

主体的な学びを通して高度専門職業人として不可欠な問題発見能力を培う

右肩上がりの経済成長を続け、終身雇用が一般的だった時代、企業では新卒の未経験者を採用し、職場でトレーニングするのが一般的でした。しかし近年、成果主義が導入され、終身雇用の前提が崩れるに到って、企業でもあらかじめ高度な専門性を備えた人材を採用する方向へとシフトしつつあります。そんな社会的ニーズに応え、本研究科では研究者を志す人だけでなく高度専門職業人としてキャリアアップを目指す人にとっても、効果的な学びの場を提供しています。大学院での指導で私が最も重視するのは、学生の問題発見能力を培うことです。「良い問題を発見した時、そこにはもう答えがある」。そんな言葉があるほど、問題解決には課題の発見が不可欠だからです。問題発見能力は、自ら文献を読んで考えたり、発表したり、論文を作成したりといった過程で養われます。何より学生の主体性が大切なのです。それゆえ私の専門である「比較政治学」の授業でも、環境問題や国際問題など学生の関心に合わせてテキストやテーマを選び、指導しています。自発的な学びの中でこそ、高度専門職業人としての素養が育まれる。それを心して、ぜひ高い志をもって大学院にチャレンジしてください。

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