「グローバル公共財としての法規制と技術開発~ドローンによる産業革命:課題と展望~」グローバル公共財研究センター設立記念シンポジウム

2016.06.07

現代の技術開発は、地球規模の産業革命を起こしつつあります。ドローンの誕生はその一つです。
しかし、革新的技術の急速な普及により、これまで私たちが出会うことのなかった新たな危険も生じています。具体的には、ドローンの兵器利用、サイバー攻撃に代表される新しいタイプの戦争。高度なコンピューターネットワークで結合され、それ故に脆弱性を持った金融・経済システム。また、こうした新たな技術やシステムの歪みを狙ったテロリズムといった問題が挙げられます。

これらの先端技術に対する適切な法規制(秩序づくり)は、私たち人類にとって喫緊の課題でもあります。当研究センターでは、これら課題に対する解決策全般を広く「グローバル公共財」として捉え、未知の課題に対する指針を示し、社会的要請に応えることを目的としています。

今回のシンポジウムでは、これらのグローバル公共財についての役割や、その代表格となっているドローンについての危険性や法整備、自然災害時における利活用など具体的な事例を交え議論します。

京都産業大学が誇るグローバル公共財とドローン関連法の第一人者が、情報セキュリティ技術の専門家とドローン撮影の普及を京都から発信する気鋭の実務家を迎え、今後のあるべき規制について講演します。

※ドローン撮影によるサンプル動画(リンク先:一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会)
動画へリンクした後、再生ボタン▶をクリックして下さい。
京都嵐山 渡月橋
京都木津川 「流れ橋」

開催日時  2016年7月2日(土)
開場 13:00  開演 13:30  終演 16:30(予定)
会場 京都産業大学 壬生校地 むすびわざ館 2階ホール
京都市下京区中堂寺命婦町1-10(京都市下京区壬生川松原下る)
交通アクセス
定員 200名(参加無料)
申込方法 以下のメールアドレス宛に次の項目をご記入頂いた上、メールにてお申し込み下さい。
①氏名、②氏名カナ、③性別、④年齢、⑤電話番号、⑥郵便番号、⑦住所、⑧参加希望人数
※ご提供頂いた個人情報は、本学開催行事の案内以外には一切使用いたしません。
申込期限 2016年6月30日(木)※申し込みは終了いたしました。

プログラム

1.基調講演

「グローバル公共財学の役割と展望」 本学 経済学部 客員教授 吉田 和男

吉田 和男
(本学 経済学部 客員教授)
プロフィール
1948年大阪府生まれ。本学経済学部客員教授。1971年京都大学経済学部経済学科卒業。大蔵省(現:財務省)、大阪大学経済学部助教授、京都大学大学院経済学研究科教授を経て、2012年より現職。編著に『グローバルな危機の構造と日本の戦略—グローバル公共財学入門』(晃洋書房)、著書に『日本財政論—数理財政学序説』(京都大学学術出版会)など。

2.シンポジウム 「ドローンによる産業革命:課題と展望」

「ドローンの法規制:現状と今後の動向」 本学 法学部教授 岩本 誠吾

岩本 誠吾(本学 法学部 教授)
講演内容
2015年4月に首相官邸で墜落ドローンが発見された事件以降、急速に日本でもドローンの法規制の動きが出てきました。現在、ドローンに関して、基本的な飛行ルールを規定した「改正航空法(2015年9月公布)」及び2016年5月の伊勢志摩サミットに間に合うように制定された「小型無人機等飛行禁止法(2016年3月公布)」があります。しかし、これらの法律だけでは、急激に成長すると予想されるドローン・ビジネスには、全く不十分です。今後、ドローン使用の危険性を防止するとともに、ドローン・ビジネスが成長する環境を整備するための法整備が早期に望まれます。商用利用のための世界的な法規制動向とともに、日本での法規制の経緯、概要及び動向を考えてみたいと思います。

プロフィール
1956年生まれ、本学法学部教授。神戸大学大学院博士課程単位取得退学、防衛庁防衛研究所所員を経て、2004年より現職。国際法専攻、特に軍事・安全保障・武力紛争分野を研究。近年、サイバー戦、無人機及びロボット兵器など技術革新と国際法の関係について関心あり。

「ドローンにおけるセキュリティ問題」 東京電機大学 情報環境学部 教授 八槇 博史

八槇 博史
(東京電機大学 情報環境学部 教授)
講演内容
近年、ドローンをはじめとして、自動運転車やロボットなど、自律的に移動する機器が急速に人間の生活空間に入ってきています。そのため、これまで想定されてこなかった空間において新たなセキュリティ問題がひきおこされるようになりました。ドローンは「人の頭より高く航空機よりも低い」空間を開拓することによって、様々な可能性を拓く反面、今まで機械がほとんど存在してこなかった領域に進出することより、新しいサイバーセキュリティ上の脅威を同時にもたらしています。このような脅威を「ドローンで攻撃する」「ドローンを攻撃する」「ドローンが攻撃する」という3類型に分け、生じうる事態とそれらへの対応について議論します。

プロフィール
東京電機大学情報環境学部教授。京都大学大学院情報学研究科博士課程修了。博士(情報学)。京都大学講師、名古屋大学准教授などを経て、2015年より現職。インターネットを安全に使うための技術を、コンピュータ、ネットワーク、セキュリティ、人工知能など最先端の知見を応用して開発。狭い意味での技術のみに留まらず、社会科学などとも連携し、多角的な研究活動を展開。

「ドローンビジネスにおけるクリエイターの躍進」 一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会 代表理事 坂口 博紀

一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会 代表理事 坂口 博紀
講演内容
ドローン元年と言われた2015年。様々なビジネスシーンでドローンが活用されました。それはまさしく「空の産業革命」の始まりと言えます。そして2016年。ドローンのビジネス市場は急速に成長しており、2016年のドローン市場は196億円、2020年には1138億という試算も出ています。それだけドローンへの期待は大きなものであると言えます。

その中において、今現場で求められているのはクリエイターの持つ様々なノウハウです。カメラ操作や周辺機器の取り扱い、また安全にドローンを運用する為の知識、これらを正しく伝えていくことが急務であると考えます。それらを踏まえ、ドローンビジネスにおけるクリエイターの役割について現場の生の声をお伝えします。

プロフィール
1971年和歌山県生まれ。平成11年から京都、東京を中心にフリーランンスの雑誌、広告カメラマンとして活動。平成22年 10月広告撮影の事業を中心とする株式会社ミクスメディア設立。平成23年6月よりドローンを用いたPV撮影を開始。多数の大手企業からの依頼を受けての空撮案件を経験。現在までの総フライト時間は1700時間を超える。一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会 代表理事
株式会社ミクスメディア 代表取締役、株式会社バリューデザイン京都 取締役、株式会社グランピクト 取締役。

3.ドローンの展示

4.総合討論・質疑応答

お問い合わせ先

京都産業大学 グローバル公共財研究センター
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