司法外国語プログラム講演会

2009.11.11

 11月11日、司法外国語プログラム主催の「出入国管理業務と通訳・翻訳」と題する講演会が行われ、外国語学部生と法学部生を中心に約40名が聴講した。

 司法外国語プログラムは、外国語学部と法学部の協力により、通訳人や警察官といった外国人刑事司法に貢献する人材を養成することを目的としている。今回の講演会は、警察官や司法通訳以外にも、語学と法学という2つの能力を要求される職業が多様に存在していることを学生に紹介し、特に語学を学んでいる学生諸君に将来の職業選択の幅を広げてもらいたい、という趣旨で開催された。

 講師の法務省大阪入国管理局就労・永住審査部門首席審査官 丸岡 敬(まるおか たかし)氏は、入国管理局の業務を(1)出入国の公正な管理、(2)外国人の在留の管理、(3)外国人の退去強制、(4)難民の認定、の4種類に分け、それぞれの業務でどのような通訳・翻訳の需要があるか、事例を交えながらわかりやすく説明した。
「出入国管理業務では、外国人の上陸審査時に入国目的を確認するヒアリングといった比較的簡単な通訳(電話通訳)から、退去強制の口頭審理、難民認定の審理といった極めてハイレベルの通訳が必要となる場面まで、多様な通訳・翻訳の需要がある。通訳・翻訳人には、守秘義務や中立性を守ることのほか、外国人の出身国の政治・経済・歴史・文化といった国情を幅広く知ることが要求される。簡単な電話通訳なら学生でも可能で負担にもならないので、とくにアジアの言語を学んでいる学生諸君は、入国管理局に協力してほしい。」と述べた。
講演中の丸岡氏
聴講する学生の様子
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