京都信用金庫と他2大学と共に「京野菜サイエンスカフェ」を主催

2005.12.08

 12月8日(木)、京都信用金庫本店にて京野菜をテーマに意見交換を行うイベント「京野菜サイエンスカフェ」が開かれた。このイベントは、京都信用金庫、京都府立大学、京都女子大学と本学が主催しており、京野菜の生産者や研究者、流通業者や加工業者ら約50名が参加。京野菜に関する研究発表や交流会が行われた。

 研究発表では、京野菜の栄養価や機能性、食品デザインについて、多様化した食生活の中での京野菜の可能性などが発表された。本学からは工学部の山岸 博教授が「育種学的側面からみた京野菜の特徴」をテーマに発表。遺伝子組み換えによってウィルスなどへの抵抗性品種を作り出すことができる反面、「伝統的な生産方法を確立してきた京野菜にとってそれが必要なのか、それぞれの京野菜の品目ごとに検討することが必要」と語り、伝統の継承と品種改良の方向性について語った。

 交流会では、京野菜を使った試作品の試食が行われ、堀川ごぼうや万願寺とうがらしのスポンジケーキ、水菜や金時人参を使った饅頭などが披露され、参加者は京野菜の可能性を探った。

 閉会の挨拶をした本学リエゾンオフィス長の今井 薫教授は「みなさんの力添えで新しい京野菜の在りようが提言され、21世紀の日本の新しい食生活の形を規定していければ」と語り、今回のイベントを通してさらなる京都の産業の発展を願った。

万願寺とうがらしのスポンジケーキなど京野菜を使ったお菓子のサンプル
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