令和5年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」 初年次教育科目

「学習成果実感調査」についての分析結果

初年次教育科目の特性を踏まえて、授業到達度の自己認識、学ぶ意欲、授業満足度、自ら方針を立て主体的に行動できるようになったかを総括的にレビューし、大学で学ぶための知識やスキルといった指標を折りまぜて分析する。
「日本語表現1」調査実施9クラス(共通テキスト使用)の学習成果実感調査
(回答率47.4%)については、大変良い結果が得られている。「授業の到達目標」にどの程度到達できたと思うかを尋ねた設問3については、「達成できた」52%、「概ね達成できた」48%を合わせて100%にもなる。同設問は今年度からの設定なので経年比較はできないが、結果に対しては前向きに評価したい。「大学で学ぶ意欲が高まったか」を尋ねた設問4については、「強くそう思う」31%、「そう思う」51%で、肯定的回答は82%に及ぶ。また、授業満足度は総じて高い。総合的な科目満足度を尋ねた設問5においては「強くそう思う」40%、「そう思う」49%であり、合わせて89%である。近年の教育改革の傾向からは学習への主体性が重要であるので、「自ら方針を立て主体的に行動できる」ようになったか(設問9)を見ると、強くそう思う」31%、「そう思う」45%であり、合わせて約76%と心強い結果となった。
「日本語表現2」調査実施4クラス(共通テキストなし)の学習成果実感調査
(回答率29.5%)についても、(回収率が低いことが気になるが)大変良い結果が得られている。「授業の到達目標」にどの程度到達できたと思うかを尋ねた設問3については、「達成できた」39%、「概ね達成できた」61%を合わせて100%になる。「大学で学ぶ意欲が高まったか」を尋ねた設問4については、「強くそう思う」25%、「そう思う」61%で、肯定的回答は86%に及ぶ。また、授業満足度も総じて高い。総合的な科目満足度を尋ねた設問5においては「強くそう思う」32%、「そう思う」61%であり、合わせて93%となる。学習への主体性にフォーカスされた「自ら方針を立て主体的に行動できる」ようになったか(設問9)について、強くそう思う」21%、「そう思う」57%であり、合わせて約78%と良好な結果となった。
「自己発見と大学生活」調査実施30クラスの学習成果実感調査(回答率74.7%)についても、大変良い結果が得られている。「授業の到達目標」にどの程度到達できたと思うかを尋ねた設問3については、「達成できた」52%、「概ね達成できた」45%を合わせて97%にも及ぶ。「大学で学ぶ意欲が高まったか」を尋ねた設問4については、「強くそう思う」34%、「そう思う」49%で、肯定的回答は83%に及ぶ。また、授業満足度も総じて高い。総合的な科目満足度を尋ねた設問5においては「強くそう思う」39%、「そう思う」
48%であり、合わせて約87%となる。学習への主体性にフォーカスされた「自ら方針を立て主体的に行動できる」ようになったか(設問9)について、強くそう思う」30%、「そう思う」51%であり、合わせて約81%という結果となった。
「キャリア・Re-デザイン」については、実施クラスが3クラスと少ないが言及しておく(回答率27.7%)。「授業の到達目標」にどの程度到達できたと思うかを尋ねた設問3については、「達成できた」69%、「概ね達成できた」15%を合わせて84%に及ぶ。「大学で学ぶ意欲が高まったか」を尋ねた設問4については、「強くそう思う」38%、「そう思う」
38%で、肯定的回答は76%に及ぶ。また、授業満足度もまずまずである。総合的な科目満足度を尋ねた設問5においては「強くそう思う」38%、「そう思う」31%であり、合わせて約69%となる。学習への主体性にフォーカスされた「自ら方針を立て主体的に行動できる」ようになったか(設問9)について、強くそう思う」38%、「そう思う」31%であり、合わせて約69%という結果となり、まずまずという評価は下せよう。
「大学の歴史と京都産業大学」(回答率82.55%)は、総合的な満足度が「強くそう思う」27%、「そう思う」46%で合わせて73%であり、大規模講義というスタイルが影響しているのかもしれない。「授業の到達目標」にどの程度到達できたと思うかを尋ねた設問3については、「達成できた」46%、「概ね達成できた」51%を合わせて97%にも及ぶ。「大学で学ぶ意欲が高まったか」を尋ねた設問4については、「強くそう思う」25%、「そう思う」48%で、肯定的回答は73%に及ぶ。また、学習への主体性にフォーカスされた「自ら方針を立て主体的に行動できる」ようになったか(設問9)について、強くそう思う」19%、「そう思う」43%であり、合わせて約62%という結果にとどまった。
「大学で学ぶための知識やスキル」を尋ねた設問6への肯定的回答(強くそう思う+そう思う)を科目横断的に比較すると、「日本語表現1」は84%、「日本語表現2」は83%、「自己発見と大学生活」は85%、「キャリア・Re-デザイン」は59%、「大学の歴史と京都産業大学」は69%となった。「自己発見と大学生活」に代表される初年次ポータル科目は高いスコアを維持しており、期待通りその役割を果たしているといえよう。
本分析対象とした科目では、一昨年度のオンライン授業中心から対面授業を全面展開した昨年度を経たにも関わらず、満足度が大きく向上しているとはいえないところもある。各科目において履修者の動向やニーズに留意しながら適切な改善を図っていく必要がある。

「学部独自のFD活動」についての成果報告

その他研修会等:
  • 自己発見と大学生活 担当教員会議
    テーマ:授業の進め方と留意点、実施時の課題
    概要:統括教員からの説明と質疑応答、意見交換
    実施日:4月1日(金)14:30~15:30(T304)   7月12日(水)12:30~13:10 (オンライン)
    参加人数  両日とも約10名(うち職員1名)
  • 自己発見と大学生活 情報交換会
    テーマ:授業実施時の手法とその共有、今後の課題
    概要:統括教員の司会による、情報交換と振り返り
    実施日:5月17日(水)16:45~18:15 (オンライン)
              6月28日(水)16:45~18:15(オンライン)
              8月23日(水)14:00~15:00(オンライン)
    参加人数  各回とも約15名
PAGE TOP