令和5年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」 外国語教育科目

「学習成果実感調査」についての分析結果

昨年度より実施方式が変更され、学生が直接回答サイトにアクセスできるようになり、昨年度よりは少し下がったが、今年度の実施率は94.7%、回答率は53.1%であった。
設問の実施件数は昨年度よりも減らし、言語教育独自設問として、設問6「この科目の言語をもう少し高いレベルまで学びたいと思いますか。」を付け加えた。昨今の言語教育を取り巻く様々な変化の中で、半期であるが、初修言語を学んだ感触と、さらなるレベルアップを目指す意図について質問をした。設問7では、なぜ「(強く)そう思う」かの理由を訊ね、設問8では「(まったく)そうは思わない」理由を訊いた。結果、67.5%の受講者が「(強く)そう思う」と回答し、22.5%の受講者が「(まったく)そうは思わない」と回答した。「(強く)そう思う」を選んだ理由として、複数回答ではあるが、「外国語を学ぶのが楽しいから(949名)」「その言語が話されている国や地域に行ってみたいから(877名)」が最も多く、言語への興味とその地域の文化的な関心が多くを占めている。一方で、「(まったく)そうは思わない」では「言語の勉強が苦手だから(366名)」が最も多く、少数とはいえ、こういった受講生への対応も今後の課題となっている。個人的には、「この言語を学んでも役にたたないから」を選んだ受講生が85名だったのは少し気になるところであった。秋学期の実施でどのような変化があるか、コメントも含め確認していきたい。
設問5「授業の満足度」に関して、全体で81%の受講生が「(強く)そう思う」と回答したが、一昨年度は88%、昨年度は84%と満足度が徐々にではあるが低下傾向にあることがわかった。とはいえ、設問3「授業の到達目標」では91%の受講生が「60%以上達成できた」と回答しており、レベルの設定には大きな問題がなく、このままの到達目標を維持できることが確認できた。
設問4では、78%の受講生が「大学で学ぶ意欲が高まった」と回答。これは、語学教育が「大学で学ぶ意欲の高まり」にある程度貢献できていることを示すデータである。大学で初めて学ぶ外国語を一から積み上げる作業が満足度や達成感になり、それが大学での学びの意欲の高まりへとつながった可能性を指摘しておく。
昨年も同様であるが、日本語教育科目においては正規学部留学生及び交換留学生のクラスとなるため、まだ英語以外の外国語科目に比べて履修者数の母数が少ない。1名のみの受講者のクラスもあり、あまり有効なデータとはなっていない。とはいえ、留学生の数も徐々にではあるが増えてきているので、データは継続的に収集する必要性がある。
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