令和2年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「年間報告書」 外国語教育科目

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

本調査は言語教育科目履修者を対象にオンラインで実施され、151科目、1,120名から回答を得た。上記科目で学習する言語は英語以外の諸外国語(独、仏、露、西、伊、中、韓、越、インドネシア、日)で、多くの学生にとっては初めて接する外国語であり、制度上その大多数が一年次の春学期から継続して履修している。
まず、設問6と7から、全体としておよそ8割の学生が目標をもって授業に臨み、授業での学習を通じて自らの成長を実感していることがうかがえる。
さらに、設問9では、全体として85%の学生が「この科目を受講したことで、外国語への興味・理解が深まった」と答え、設問10では、全体として89%の学生が「総合的にみてこの授業に満足している」と答えている。学生が選択した外国語との出会いと学習に肯定的な印象を持ったことがわかる。
従って、我々が今年度の重点テーマとして、言語教育科目を「英語以外の外国語学習への興味・関心と、それを基にした継続的な学習意欲に応えるため」に構成するという目的は達成され、なおかつ、オンラインで学生、教員が共に暗中模索の状態から試行錯誤を繰り返しながら学習を進めた成果が現れていると言えよう。
また、設問2-1, 2-2及び設問3から、ほとんどの学生が履修に際してシラバスを確認しているものの、その内容を理解し、実際の学習活動に取り入れ、生かすことが難しい状況が浮き彫りになった。これは、ここ数年に亘って継続的に見られる傾向であり、さらに、初回授業等におけるシラバスの内容紹介を徹底し、実践的な活用への意識を持たせ、学生の自覚を促す必要があろう。

2. 総括

(1)1において確認された、本学部の授業・カリキュラムの長所

まず、初学者向けの「○○語エキスパート」と「たのしく学ぶ○○語」等の選択必修科目が用意され、そこから段階的、体系的に外国語学習を進められるように構成された、学生の多様な需要に応え、高い学習効果を期待できるカリキュラムである。

(2)1において確認された改善すべき点

より多くの学生に自らの成長を実感してもらうためには、シラバスの内容確認を徹底し、到達目標及び事前事後学習に関する理解を深め、継続的な学習につなげるよう指導していく必要がある。

3.次年度に向けての取り組み

対面授業と遠隔授業が同時に行われる際に生じる科目、授業運営上の問題点と、日本語科目の編成における困難な状況への対応に取り組む。
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