令和2年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「年間報告書」 キャリア形成支援 教育科目

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

キャリア教育センターが開講する産学協働教育科目については、全ての科目で学習成果実感調査を実施した。ただし、回答率が一桁の科目については実施方法の改善が必要である。
春、秋学期ともオンライン実施について独自に設問した。春学期には「課題の提出期限の短さ」について改善要望があったが、秋学期にはそのような意見は減少し、改善された。オンライン問題の特徴の一つである「学習時間が長くなり負担であった」という点も54%(設問8:「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」の合計)が負担に感じなかったとしており、また、「学習意欲を積極的に保てた」(60%)(設問9:上位2項目)、「授業内容を理解できた」(94%)(設問10:上位2項目)と高い評価であり、オンライン運営において教員の創意工夫が奏功したことが読み取れる。対面・グループワーク・企業人との議論が求められるキャリア形成教育において、オンラインであっても当初の目的を達成できたことが確認できる。
他方で「グループワークや議論がしにくかった」(31%)(設問6:「とてもあてはまる」「まああてはまる」の合計)、「担当教員とのやり取りがしにくかった」(31%)(設問7:同)という指摘が一定数あったが、これはオンラインの限界であり、ある程度は仕方がない性質のものである。今後対面に戻っていくことで自然と解消されていくだろう。
設問12から19までは、産学協働教育科目により学生に身につけてもらいたい能力について、学生の自己評価に関する設問である。すべての設問において、「とてもあてはまる」「まああてはまる」と答えた学生が60〜90%を超える割合でおり、評価が高いことから、授業の狙いは概ね達成できていると判断できる。設問20は、総合満足度に関する設問であるが、90 %以上の学生が「とてもあてはまる」「まああてはまる」と答えており、学生の満足度も非常に高い。
授業のよい点についての自由記述(設問23)の内容は多岐にわたるが、学生がグループワークや企業等との関わりの中で刺激をうけて成長している様子が見て取れた。一方で、「対面で授業を受けたかった」との声が多かった。今後のコロナ禍の状況にもよるが可能な限り対面授業を増やしていくべきだろう。

2. 「ワークショップ」についての報告

(1)参加人数

O/OCF-PBL担当者会議
①12月10日(木)11:00~12:15 Teamsで開催 参加者:14名
② 1月14日(木)11:00~11:50 Teamsで開催 参加者:14名

(2)ワークショップでの意見交換内容

各授業回の運営方法の共有、授業全体の振返り等、科目独自のFD活動を行った。

3. 総括

(1)1と2において確認された、本学部の授業・カリキュラムの長所

  • 学生の満足度が非常に高い。
  • 学生にとっては、企業人と関わる貴重な機会となっている。
  • 具体的な経験と振り返り(内省)を繰り返すことによる教育効果が高い。
  • アクティブラーニング型の教育手法がふんだんに取り入れられている。
  • 多クラス開講科目においても、教員間の連携がとれており、授業改善体制が整っている。

(2)1と2において確認された改善すべき点

  • 実感調査の回答率が著しく低い科目については改善が必要である
  • 授業に対して意識の高い学生と、意識の低い学生が混在しているときに、意識の高い学生が不満を持つことがあるようである。
  • コロナ禍の情勢を見極めながら可能な限り対面授業を増やしていくべき。

4. 次年度に向けての取り組み

今年度に実施した学習成果実感調査の結果については、担当教員にフィードバックし、次年度の授業改善に役に立てる。次年度以降もすべての科目において学習成果実感調査を実施し、教育効果測定の結果と合わせて授業改善につなげていきたい。
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