平成28年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」 キャリア形成支援 教育科目

「学習成果実感調査」についての分析結果

キャリア教育研究センターでは、「学習成果実感調査」の実施結果を受け、今年度は、重点科目群を以下のリストとし、各科目群で独自に行っている学習成果に関する調査の結果を取りまとめている。

(a)インターンシップ3 (b)O/OCF-PBL 2・3 (c)自己発見と大学生活 (d)大学生活と進路選択 (e)キャリアReデザイン
これらのうち、春学期分のデータ収集を行ったものは、春学期実施科目である、(c)(d)(e)である。このうち、春学期分のみの実施である(c)について、現在、成果調査の取りまとめを完了している。(c)においては、主体性、批判的思考態度、コミュニティに新たに参加するメンバーへの受け入れ態度の3つの項目について、事前・事後テストを用いて五件法で調査を実施した。
特に、大きく値が変動したものについて、以下にリストアップして、結果を述べる。

(1)主体性(全23項目)
「人に頼らない方だ」について、事前事後を比較すると、平均0.891増加し、良好な結果を得た。「何かをしようとする時、自分にそれができるか不安になる」について、平均0.531減少し、良好な結果が出た。一方で、「失敗すると一生懸命やろうと思う」は、0.844減少、「面白くないことをするときでも、それが終わるまでがんばる」は、0.716減少と、思った成果が上がっていない項目も見られる。不安の軽減についての項目では良好な結果が出ていることに対し、困難に立ち向かう態度に関する項目では意図通りの結果が出ていない。しかし、本科目の教育目標「場への不安を軽減し、自分なりの方針を持って一歩を踏み出せるようにする(アウェイからホーム)」については、目標を達成している状況であると考える。

(2)批判的思考態度(全33項目)
こちらは、(1)に比べ、平均値の差が大きくはないが、全33項目中、思わしくない結果が出たものは、3項目に留まり、概ね教育目標を達成したと考える。

(3)コミュニティに新たに参加するメンバーへの受け入れ態度(全12項目)
こちらも、(2)と同程度の平均値の差であったが、全12項目中、思わしくない結果が出たものは2項目に留まり、概ね教育目標を達成したと考える。

以上のことから、(1)には課題を残したものの、(2)(3)については、現時点での意図通りの学習成果を得ることができていると考えている。(1)についても、まずは初年次教育の春学期科目において、「場への不安を軽減し、自分なりの方針を持って一歩を踏み出せるようにする(アウェイからホーム)」は達成できていると考える。その後の科目への引き継ぎの形を検討する必要があるだろう。 なお、その他の科目群の成果報告については、年度末の報告書にて纏めて報告する。

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