経済学部
神戸市立井吹台中学校
岡棟 康太さん
2016年 経済学部 経済学科 卒業
- Keywords
- 教育、教員
社会の話題をもっと身近に。時事問題を取り入れた授業を展開
昔から学校という場所が大好きで、高校生の頃には教師になろうと決めていました。経済学部へ進んだのも社会の教員免許が取得できると知ったから。今は中学校の教師として、1年生のクラス担任を務めています。
授業をする上では、いかに生徒の興味を引き出すかが大切。例えば、私の授業は必ずその日のニュースや時事問題から話を始めますが、ときには子どもたちと熱い議論を交わすことも。今の子どもたちはテレビやインターネットといったさまざまな情報源が身近にあるので、聞き覚えのある話題には反応するんです。「イギリスがEUを離脱した」というニュースなら、それによって日本にどんな影響が及ぶのかという一歩踏み込んだ話をすることで、自分たちにも関わりのあるテーマだと気付いてもらえる。そうやって日々メディアから流れてくる世界の話題と、生徒たちの意識をつなげることが、経済学部の学びを経て社会科の教師になった私の役割の1つかなと思っています。
経験を通して得た知識は、教える立場になっても生きる
大学での学びの中で、特に今の仕事に役立っているのはゼミでの活動です。私がいたゼミでは研究活動の一環で、地域活性化に挑む自治体の取り組みから、京都の老舗企業の海外展開まで、リアルな現場の声に触れる機会が多くて。さらに企業の方にインタビューをしたり、人前でプレゼンをしたり。教職の授業だけでは学ぶことができない、「実社会で体験し、感じたこと」を生徒たちに伝えられるのは、教師として大きな強みになっています。
私が今やっている授業は、毎回がプレゼンのようなもの。大学時代に幾度となく感じたことですが、借り物の知識や言葉をいくら並べても、相手にこちらの伝えたいことは届きません。逆に、自らの体験を通して得た知識や言葉は、伝えるときにも必ず響く。経済学部ならではの実社会に深く関わる学びや経験は、確かに今の礎となって支えてくれています。
※掲載内容は取材当時のものです。