理学部
気象庁 彦根地方気象台
白木 早紀さん
2024年 理学部 宇宙物理・気象学科 卒業
- Keywords
- 気象、天体観測

「正しく、分かりやすく」を心がけて気象業務に従事

彦根地方気象台に所属し、観測データの品質管理、観測測器のメンテナンス、天気などの問い合わせ対応を行っています。
観測測器とは、雨の量を量る「雨量計」、気温を測る「温度計」、見通しの良さを測る「視程計」など、気象要素を観測する機器です。常に正しい観測データを得られるよう、観測を阻害する異物などがついていないかチェックする必要があります。例えば、雨量計の内部に落ち葉などがあると、雨が降っても正しく観測できなくなってしまいます。観測測器にクモの巣や植物のツタが絡むと、誤った気温や急な見通しの悪化などが観測されることも起こり得ます。
日々の観測データは天気予報や防災気象情報のほか、気候変動の監視や予測など多様な業務で利用しています。そのため、観測データが間違っていると、日々の天気予報はもちろん、その他の多くの業務に影響します。だからこそ、気象業務の根幹となる観測測器の手入れやデータの管理が重要になります。観測測器の手入れは入念に、お問い合わせには正しくわかりやすく伝えることを心がけ、業務に臨んでいます。
⾼校時代は科学部で⾃然科学の研究や天体観測などを⾏っていました。顧問の先⽣に天気図の読み⽅を教わったのがきっかけで気象に興味を持ちました。台風が温帯低気圧に変わったと聞くと、脅威が去ったと感じる⼈も多いでしょう。しかし実際は、台風以上の被害が⽣じる可能性があるのです。⼀般的に知られていない気象の知識を正しく伝え、1⼈でも多くの⼈に気象に興味を持ってほしい。そんな思いから気象庁を目指し、宇宙と気象を両⽅学べる京都産業⼤学を選びました。
⼤学時代で最も成⻑したと感じるのは、⾃分の考えを正しく伝える⼒が⾝に付いたことです。研究をレポートにまとめるときは、難しい内容でも誰もが理解できるよう⾔葉や表現を何度も⾒直して精度を⾼めました。⽂理多様な学部から有志の学⽣が集まる神⼭天⽂台サポートチームでは、天体観望会で⼀般の⽅に天体の特徴や星座の見つけ方などをレクチャーし、相⼿の目線に⽴って分かりやすく説明するスキルが磨かれました。仕事でも、資料や議事録を作成することや、自治体などの防災関係機関の方に気象情報を伝えることなど、さまざまな場⾯で役⽴っています。
気象庁への⼊庁は、⾼校時代からの夢の1つでした。それをかなえた今は、もう1つの目標である「南極越冬隊の気象隊員」を目指しています。隊員になるには、観測測器を扱う技術や特殊な訓練などいくつものハードルを乗り越えなければなりません。しかし、理想を追求して努⼒を重ねてきた経験は、この先も私の⼒になるはずです。⾃分の志を貫き、南極観測を実現したいと思います。
観測測器とは、雨の量を量る「雨量計」、気温を測る「温度計」、見通しの良さを測る「視程計」など、気象要素を観測する機器です。常に正しい観測データを得られるよう、観測を阻害する異物などがついていないかチェックする必要があります。例えば、雨量計の内部に落ち葉などがあると、雨が降っても正しく観測できなくなってしまいます。観測測器にクモの巣や植物のツタが絡むと、誤った気温や急な見通しの悪化などが観測されることも起こり得ます。
日々の観測データは天気予報や防災気象情報のほか、気候変動の監視や予測など多様な業務で利用しています。そのため、観測データが間違っていると、日々の天気予報はもちろん、その他の多くの業務に影響します。だからこそ、気象業務の根幹となる観測測器の手入れやデータの管理が重要になります。観測測器の手入れは入念に、お問い合わせには正しくわかりやすく伝えることを心がけ、業務に臨んでいます。
大学の学びや経験が、次の夢をかなえる力に

⼤学時代で最も成⻑したと感じるのは、⾃分の考えを正しく伝える⼒が⾝に付いたことです。研究をレポートにまとめるときは、難しい内容でも誰もが理解できるよう⾔葉や表現を何度も⾒直して精度を⾼めました。⽂理多様な学部から有志の学⽣が集まる神⼭天⽂台サポートチームでは、天体観望会で⼀般の⽅に天体の特徴や星座の見つけ方などをレクチャーし、相⼿の目線に⽴って分かりやすく説明するスキルが磨かれました。仕事でも、資料や議事録を作成することや、自治体などの防災関係機関の方に気象情報を伝えることなど、さまざまな場⾯で役⽴っています。
気象庁への⼊庁は、⾼校時代からの夢の1つでした。それをかなえた今は、もう1つの目標である「南極越冬隊の気象隊員」を目指しています。隊員になるには、観測測器を扱う技術や特殊な訓練などいくつものハードルを乗り越えなければなりません。しかし、理想を追求して努⼒を重ねてきた経験は、この先も私の⼒になるはずです。⾃分の志を貫き、南極観測を実現したいと思います。
※掲載内容は取材当時のものです。