2024.01.30

特集

【Staff Column】お笑いライブ「笑門来福」を主催したお笑いコンビ「ヴィンチェンツォ」のお二人にインタビュー!!

2023年11月24日にお笑いライブ「笑門来福」が神山ホールで開催されました。2023年度サギタリウス・チャレンジ採択団体である「ヴィンチェンツォ」が主催したお笑いライブです。今回は大阪府交野市で行われる「北河内新人お笑いコンクール」の準決勝に2回も進出したことのある ヴィンチェンツォの生田 篤史さん(経営・4年次)と井澤 匠さん(法・4年次)にインタビューを行い、実際にライブにも参加してきましたので、その様子をレポートします!

生田さんと井澤さんに笑いも交えながら楽しく取材をさせていただきました!

最初に、「笑門来福」を主催されたことで苦労されたことはありますか?

生田さん 自分はポスターのデザインや映像の編集を担当していたので、デザインを考えることや、実際に形にすることに苦労しました。その中でも、一番苦労したのは映像の編集です。高校生の時に少しの期間ですが放送部に入っていて、編集をかじってはいたのですが、ほとんど経験ゼロの状態でした。そこから1,000人規模のお客さんに見ていただけるクオリティの映像を作るのは結構ハードルが高かったです。
 
井澤さん 僕は運営を担当しているのですが、お笑いライブの運営が想像よりもはるかに難しく苦労しました。やることが多く、ゲストでお招きしたプロの芸人の方やコラボ団体の皆さんのキャスティングから、お笑いライブ当日に向けた練習の日程の調整、演目選び、ライブの構成や当日のお客さんの誘導もあります。照明や音響担当の方々、神山ホールの管理人さんとの打ち合わせなどもあり、さまざまなことが初めてですごく苦労しました。
 
生田さん サギタリウス・チャレンジの審査資料作りも戸惑いました。4週間くらいずっと二人で打ち合わせをしました。
 
井澤さん すごくスケジュールがタイトでした。あの時は、サギタリウス・チャレンジへの応募に向けて、スチューデントコモンズで毎日9時から18時まで二人でずっと打ち合わせしていました。中でも、一番苦労したのはプロの芸人の方のキャスティングと予算の管理です。芸人の方のキャスティングは自分たちの希望を吉本興業株式会社に伝えて調整していただくのが難しかったです。予算の管理については、最初にサギタリウス・チャレンジとして給付してもらえる予算があるのですが、思った以上に費用がかさみ、予算オーバーしてしまいました。そこから協賛を募っていったのですが、その資料作りも大変でした。企業の方に協賛を依頼するのも初めてだったので、交渉の方法も自分たちで調べたり、作った資料をいろいろな人に添削してもらったりしました。予算に余裕が生まれて、急きょ照明をプロの業者に依頼したりしました。プロの業者の方々と直接やり取りすることは僕たち初めてだったので、勉強になりました。

以前、井澤さんにWebマガジン「サギタリウス」で取材させていただいたのですが、記事公開後は何か反響などはありましたか?

▼過去のインタビュー記事はこちらから!
 
井澤さん 僕、芸人をやっていることをあまり言ってなかったんですよ。それをあの記事が認知してもらえるきっかけになって、多くの方に「頑張っているね」と言っていただき、心の底からうれしかったです。僕はサギタリウス館の外階段が、自分たちの声だけで漫才を披露すると全員を魅了できる劇場の観客席のように見えることから、勝手に祇園花月をもじり、「KSU花月」と呼んでいるんです。それが記事に出ていて、所属しているクラブ「落語長屋」からかなりいじられました(笑)。他にも、就職活動の面接で「学内のWebマガジンで取材されました」と言うと驚かれます。あとは、自分がお笑いをやってきたという実感も湧きました。格好つけて言うと「原点回帰」。最初に抱いた野望とか語ると、これからも頑張ろうって思えるような取材で良かったです。
「原点回帰」を語る井澤さん

尊敬または憧れている芸人さんはいらっしゃいますか?また、最終目標はありますか?

井澤さん 継続してこの人に憧れているっていうのはないのですが、やっぱり、お客さんを楽しませている漫才師になりたいっていうのはあります。面白いのは絶対なのですが、それにプラスしてこの人を見たら元気がもらえるとか、笑顔になれるっていう漫才師になりたい、と思ってネタを書き続けていました。今は、プラス・マイナスさんに憧れています。僕たちも出場した「北河内新人お笑いコンクール」 では、毎回ゲストの芸人さんが20分くらいの漫才を披露されるんです。2023年のゲスト漫才がプラス・マイナスさんで、今年はプラス・マイナスさんに影響受けて、「あんな漫才したいな」という風に思いました。
 
生田さん やはり、僕たちとの違いを感じました。ただネタが面白い人と違い、本当に「その人自身」が笑わせていて、見ている人たちがその芸人さん自身を好きになる感じです。
 
井澤さん ただ、僕の最終的な目標は就職することなので、11月24日のライブで引退となります。もう一切漫才ができない、という思いでがむしゃらに頑張っています。僕の最終地点は引退です。
 
生田さん 僕は芸人としてM-1決勝を目指しています。
引退に感極まる井澤さん

大学での披露は他の場所での披露と違って、何か意識することはありますか?

井澤さん 一緒です。お客さんを楽しませ、笑顔にすることが僕の流儀です。そこは変えずに、見てくれるお客さんのこと一人一人を笑顔にすることだけを考えています。
流儀について語る井澤さん
生田さん そういう意味では、今回はある意味一番色濃く自分を出せる舞台ではあります。床にレッドカーペットを敷くなど、いろいろと装飾にこだわりました。
 
井澤さん ライブ感がより出ると思い、ステージ横にモニターも置きました。漫才自体は、基本的に声は大きく出すようにしていますし、あんまり他で披露するときと変えていることはないですね。漫才の掛け合いのテンポくらいです、違うのは。狭いところだと声が反響しないので、早いテンポの漫才でもお客さんに伝わりやすいんです。しかし、野外とか広い場所だと声が反響して、セリフが早いとお客さんが聞き取れなくなってしまうんです。なので、広い場所ではゆっくり話すなどして、テンポと場所を合わせる意識をしていますね。
 
生田さん 僕は「どうもー」って言いながら舞台袖からマイク前まで出て行くときの尺を意識していますね。神山ホールは舞台袖からマイクまでの距離が長すぎて、「どうもー」って言う時間を長めにするように意識しています。
 
井澤さん 今回のライブのテーマは「挑戦」なんです。例えば、僕たちの漫才の順番をプロの後にしたりしているんです。笑いのハードルが下がっているライブの最初の方で漫才を披露して、お客さんの笑いをつかもうかなと考えていたのですが、これでは面白くないなと思って。僕たちで第1部の最後を締める形にしてみました。
 
生田さん プロ→プロ→アマチュア(ヴィンチェンツォ)の順番です。プロで笑いのお腹がいっぱいになった後に、メインディッシュみたいな顔でトリで僕たちが出てくるんです。
※トリとは、元々寄席の用語で、イベントやライブの最後に出演する人のこと。真打ちとも呼ばれ、実力がある人が務めることが多い。
 
井澤さん 僕たちトリでウケたことがないんですよ。だから「挑戦」ですね。神山ホールのライブでは、最後に感動系のエンドロールを流す予定です。その後に、絶対に笑いが起きることのないような空気の中で、また漫才をするんですよ。第2部では僕たちはコラボ団体の皆さんと一緒にショーを行います。僕は吹奏楽部で初挑戦の指揮をします。また、チアダンスも踊ります。小さい頃にダンスをしていたのですが、チアダンスは普通のダンスと違う部分も多くて難しいです。僕はあまり踊りにキレがなく、全部半テンポ遅れてると毎回指摘されてました。また、ダンスの練習に加えて、チアダンスに向けて体重を減らさないと駄目だったんです。就職活動をする中で太ってしまい、54キロくらいになっていたのですが、お笑いライブに向けて47キロまで減らしました。これは頑張りましたし、苦労したことでもあります。
 
生田さん 僕は「京炎そでふれ!咲産華(さざんか)」と一緒に踊ります。よさこいですね。小中学生くらいの頃にソーラン節の発表をする舞台があったんですよ。個人練習もするくらいに真面目にやっていたのですが、結局踊りが下手だということで、僕は汽笛隊のリーダーにされてしまったんです。しかし、今回はセンターで踊らせてもらえるんです。
 
井澤さん 僕は感動していますね。初日から咲産華の練習見ているのですが、彼は本当にダンスが下手だったんです。でも、しっかり練習し上達して、当日に臨む予定です。咲産華はMCと踊る人で分かれているのですが、生田さんはMCのパートとダンスのパートどちらもやります。
咲産華のポーズを決めている生田さん

最後に、学生の皆さんにメッセージをお願いします。

生田さん このお笑いライブを開催するきっかけの一つは井澤くんが神山祭で「井澤フェスティバル」みたいなのをやりたいって言ったことなんです。
 
井澤さん いろいろな団体とコラボしてショーをしてみたいって思っていたんです。
 
生田さん それこそライブでやるようなことをやりたかったんです。もう一つのきっかけは新歓祭です。やっぱりたくさんの人に漫才を見てもらいたいという思いがあり、落語長屋に興味を持ってもらうきっかけとして漫才ライブを毎年神山ホールでやって、そこに芸人さんを呼んで一大イベントにしようと思ったんです。しかし、神山ホールでは料金を受け取ってイベントをすることができないというきまりでした。そのため、自分たちでは資金を用意できず、結果的に夢物語になりました。
 
井澤さん その後、サギタリウス・チャレンジのことを知り、「これだ!」と直感しました。僕たちは大学4年間で本当に頑張った、挑戦して良かった、と思えることをしたいと常々思っていました。就職活動を始めたら、その思いが更に強くなりました。お笑いじゃなくてもいいんです。みんなに一人ずつそういう思い出を持ってもらいたいと思い、このライブを企画しました。ですので、皆さんにもこの大学4年間で何か胸を張って頑張った、というものを見つけられるような人生にしてもらいたいです。
ヴィンチェンツォの決めポーズ


11月24日お笑いライブ「笑門来福」当日、第1部のお笑いライブは本学だけではなく、他大学やプロの実力派お笑いコンビが出演し、笑いが絶えませんでした。第2部は井澤さんがチアガール姿でチアダンスを踊り、生田さんが咲産華の中でよさこいを踊っており、会場内は拍手に包まれ盛り上がっていました。
エンドロールの後、最後のネタを披露し暗くなった舞台の上でヴィンチェンツォのお二人は手を突き上げました。スクリーンには「ザ・引退」という大きな文字が映し出され、観客に笑いと挑戦の思いを届けたお笑いライブ「笑門来福」は、大きな拍手に包まれて幕を閉じました。お笑いライブに情熱を持って取り組む姿はとても格好よく、輝いて見えました。

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