理学部
大阪市立東淀工業高等学校(大阪市教育委員会)
野上 遂央さん
2006年 理学部 数学科(現数理科学科)卒業 2008年 博士前期課程数学専攻 修了
- Keywords
- 教育、教員
生徒の成長を後押しできる存在でありたい
教師になって11年目、現在は高校教師として数学を教えながら、バドミントン部の顧問も担当しています。私が教員を目指したのは、父方の祖父母の影響です。2人とも教員をしており、祖父は当時校長でした。夏休みなどに田舎に遊びに行くと、「野上先生の孫だ!」と、たくさんの人から親切にされたことを覚えています。世の中にはこんなに尊敬される職業があるのか、幼いながらに驚きとともに憧れをもち、それから教師を志すようになったのです。また、数学という教科を選んだのは、自分が好きな数学をもっと周りの人に好きになってもらいたいという思いがあったからです。
やりがいは、生徒が成長する瞬間に立ち会えることです。数学が苦手な生徒が、私の授業で理解を深めてくれるときや、自分の力で問題を解ききり、「やればできる」ということを実感したときに生徒の顔色が変わる瞬間に立ち会うのは、鳥肌が立つほど嬉しいことです。苦労している点は、人間相手の仕事ということで、思い通りにいくことがほとんどないということです。想像したのとは真逆の結果になったり、必ずしも良いとは言えない選択を生徒がするときに、自分にできることは何なのかと考えています。生徒の数学嫌いを直すこと、後ろ向きな性格を前向きにしていくこと、そして生徒の進路の幅を広げることが今後の目標です。
やりがいは、生徒が成長する瞬間に立ち会えることです。数学が苦手な生徒が、私の授業で理解を深めてくれるときや、自分の力で問題を解ききり、「やればできる」ということを実感したときに生徒の顔色が変わる瞬間に立ち会うのは、鳥肌が立つほど嬉しいことです。苦労している点は、人間相手の仕事ということで、思い通りにいくことがほとんどないということです。想像したのとは真逆の結果になったり、必ずしも良いとは言えない選択を生徒がするときに、自分にできることは何なのかと考えています。生徒の数学嫌いを直すこと、後ろ向きな性格を前向きにしていくこと、そして生徒の進路の幅を広げることが今後の目標です。
「なぜ」を追求—。数学を通じて得た、探求心と集中力を生徒にも
教師という仕事に就くと決意し、大学院にまで進学をしてよかったと感じたことは、高校までとは違い、大学・大学院生時代に「分からない問題だらけ」の壁に自分自身がぶつかり、苦難したことだと思っています。私自身は数学が好きで数学科への進学をしたので、この壁にぶつからなければ、数学が苦手で苦しむ生徒の気持ちを理解しきれなかったと思います。京都産業大学で学んだ6年間は、数学を苦手とする生徒に対して、自分にはどのようなサポートができるのかを考える際に、プラスの経験として活かされていると確信しています。
また、大学では、問題を解く方法を学ぶのではなく、その解法にいたるまでの「なぜ」の部分を考えさせられたことが、とてもいい経験となりました。実際、生徒に授業を行う際にも、教科書には書いていない興味深い内容を生徒たちに教えることができるので、ただ問題を解くだけの数学ではなく、もうひとつ深く掘り下げた授業を展開できているのではないかと感じています。
また、大学では、問題を解く方法を学ぶのではなく、その解法にいたるまでの「なぜ」の部分を考えさせられたことが、とてもいい経験となりました。実際、生徒に授業を行う際にも、教科書には書いていない興味深い内容を生徒たちに教えることができるので、ただ問題を解くだけの数学ではなく、もうひとつ深く掘り下げた授業を展開できているのではないかと感じています。
※掲載内容は取材当時のものです。