2024.01.29
特集【Staff Column】後編:外国のお正月事情とは?8か国の先生にインタビュー!

前編に引き続き外国のお正月事情。今回は後編をお届けします。今回取り上げる国は、お正月の食べ物に加えお祝いの伝統文化、飾りなどがありました。
前編と合わせて是非読んでくださいね。
▼前編の記事はこちら!
インドネシアのお正月の過ごし方について外国語学部アジア言語学科インドネシア語専攻のエディ プリヨノ先生にインタビューしました!

インドネシアのお正月の過ごし方を教えてください。
民族や宗教が多様なインドネシアではお正月が4つあります。
1つ目は日本と同じ1月1日です。インドネシアではこの日にお祝いはあまりせず、翌日からすぐに仕事が始まります。2つ目はイスラム暦の元旦です。西暦622年を元年とするイスラム暦は太陰暦で、1年が354日になります。太陽暦より毎年1年が約11日ずつ短くなるため今年の元旦はイスラム暦では7月7日です。元旦にはイスラム教の方が合同礼拝などを行います。3つめは日本での旧正月にあたるイムレックです。中華系の方が中心となり、バロンサイと言われている獅子舞を披露します。4つ目はインドネシアの名物であり世界的にも有名な、ニュピと言われる3月ごろにあるバリ島でのお正月です。このときは、火や電気の使用が禁じられ、家の中で静かに過ごします。そのため、外出や仕事をせず、テレビやインターネットを使うことすらできません。もちろん車もバイクも走らず、飛行機も飛ばないので、島全体が静寂に包まれ、鳥のさえずりなどの自然の音しか聞こえません。一方、ニュピの前日にはありったけの大音響で悪霊を払う儀式を行い、オゴオゴという魔物の形をした人形をみこしのように担ぎながら村中を回って、最後に海岸で燃やします。
1つ目は日本と同じ1月1日です。インドネシアではこの日にお祝いはあまりせず、翌日からすぐに仕事が始まります。2つ目はイスラム暦の元旦です。西暦622年を元年とするイスラム暦は太陰暦で、1年が354日になります。太陽暦より毎年1年が約11日ずつ短くなるため今年の元旦はイスラム暦では7月7日です。元旦にはイスラム教の方が合同礼拝などを行います。3つめは日本での旧正月にあたるイムレックです。中華系の方が中心となり、バロンサイと言われている獅子舞を披露します。4つ目はインドネシアの名物であり世界的にも有名な、ニュピと言われる3月ごろにあるバリ島でのお正月です。このときは、火や電気の使用が禁じられ、家の中で静かに過ごします。そのため、外出や仕事をせず、テレビやインターネットを使うことすらできません。もちろん車もバイクも走らず、飛行機も飛ばないので、島全体が静寂に包まれ、鳥のさえずりなどの自然の音しか聞こえません。一方、ニュピの前日にはありったけの大音響で悪霊を払う儀式を行い、オゴオゴという魔物の形をした人形をみこしのように担ぎながら村中を回って、最後に海岸で燃やします。

カナダのお正月の過ごし方について外国語学部英語学科のブルックス ギャビン ジョン先生にインタビューしました。
カナダのお正月について教えてください。
カナダのお正月は、日本のお正月とは少し違います。カナダでは、クリスマスが大切なイベントで、家族が集まり食事をしたり、プレゼントの交換が行われたりします。しかし、クリスマスが終わると、お正月のような特別なイベントはあまりありません。カナダの人々は、大みそかに友人たちと一緒に過ごし、花火などのイベントを楽しみます。どちらかというと日本におけるクリスマスの祝い方に似ています。

カナダにお正月特有の食べ物はありますか?
カナダでは、お正月に特別に食べる伝統的な料理はありませんが、お正月の時期に特別な食べ物を楽しむことがあります。例えば、クリスマスの時には七面鳥が人気のある料理ですが、クリスマスが終わった後のお正月の期間でも、七面鳥を食べる家庭もあります。また、カナダでは、お正月にはスイーツやデザートも楽しまれます。ケーキやクッキー、チョコレートなどが人気です。私の実家には、特別なお正月料理はありませんでしたが、1月1日には、家族全員で鶏肉、ポテト、野菜、そしてケーキなどを調理した豪華なディナーを楽しんでいました。お正月の期間は、家族や友人と一緒に特別な料理を楽しむ時間ですので、自分たちで好きな料理やデザートを選ぶことができるんです。
日本人は家族で年末年始を除夜の鐘を聞きながら迎えることが伝統ですがカナダではどうですか?
カナダでは、年末年始を迎える方法はさまざまです。一般的に、除夜の鐘を聞きながら新年の始まりを迎える日本とは異なり、カナダでは大みそかの夜にパーティーやイベントが開催されることがあります。例えば、家族や友人と一緒にカウントダウンパーティーを楽しんだり、花火を観賞したりします。私は、私が住んでいる街で開催されるファーストナイトという特別な祭りに家族とよく出かけました。この祭りでは、劇場のパフォーマンスやストリートパフォーマーなど、家族で楽しむための多くのイベントがありました。深夜には花火大会もあります。また、テレビで特別な番組を見ることもあります。カナダでは、新年の始まりを祝う方法は多様で、人々は自分たちに合った楽しい時間を過ごします。

日本のお正月文化はどうですか?
私は日本のお正月を楽しんでいます。若い頃は、お正月に神社に行ったり友達と外出したりしていました。神社へ行くのは混雑していて少し大変でした。今は子どもがいるので、大みそかは家にいてテレビを見たり年越しそばを食べたりします。元旦には家族や義理の両親と一緒に豪華な昼食や、おせちを食べます。皆にとって楽しい時間であり、家族と過ごすことができて幸せです。
韓国のお正月の過ごし方について外国語学部アジア言語学科韓国語専攻の杉山 豊先生にインタビューしました。
韓国のお正月の過ごし方を教えてください。
日本のお正月は陽暦ですが、韓国のお正月は陰暦です。毎年日付は違いますが、1月末から2月の間に3日間ほど正月休みがあります。
韓国も日本と同じで、帰省をします。そのため、お正月の時期になると公共交通機関が混雑します。
韓国も日本と同じで、帰省をします。そのため、お正月の時期になると公共交通機関が混雑します。
韓国にお正月特有の食べ物はありますか?
韓国には、先祖に食べ物をお供えして、先祖にあいさつをする茶礼(チャレ)という儀式があります。地域によって異なりますが、うるち米で作った餅が入ったトックというスープやゆで豚、チヂミなどを作ってお供えをします。

韓国と日本のお正月の文化の違いを教えてください。
初詣などの初○○といったものはなく、福袋もありません。
中国のお正月の過ごし方について外国語学部アジア言語学科中国語専攻の畠山 香織先生にインタビューしました。
中国のお正月の過ごし方を教えてください。
まず、多くの人は中国のお正月と言えば春節(シュンセツ)を思い浮かべると思います。中国には旧正月と呼ばれる時期があります。旧暦で見るお正月のことで1月末から2月初め頃の1週間が旧正月であり、期間は毎年変わります。中国の行事の中でも最も重要とされているのがお正月です。お正月には帰省する人が多く、家族だんらんが当たり前です。そのため、20〜30億人が大移動をします。
日本と似ているようですが正月特有のお祝い事はあるのですか?
はい。いくつかあり、まずは春聯(シュンレン)という赤い紙に縁起の良い対句を書くことです。新しい年を祝い、豊年を祈り、事業が栄え、みんなの健康を祈る言葉が書かれています。次は窓花(チュアンファ)です。これは、中国の切り絵の一種で、明かり取りの窓に貼っています。そして、年賀状を出す人もいますが、昔と違い近年はメールによるお祝いが多くなりました。その代わりに上司などには新年のあいさつ回りをしています。また、正月に貼る絵、年画(ネンファ)があります。日本で年賀状は干支をモチーフにしているように、中国の年画はめでたい図柄が使われています。例えば、子どもが大きな魚を抱いている図です。これは、子どもの成長に加え、余裕があって食に困らないようにという意味があります。お年玉もあります。これも真っ赤な封筒にお金を入れて、上の者が下の者にあげるので日本と同じですね。中国でのめでたい色は赤色なので多くの人は赤色を好みます。なので、お正月に使われる色は赤が多いです。

中国にお正月特有の食べ物はありますか?
中国では大みそかに正月料理の準備をします。餃子、魚などを食べます。
中国と日本のお正月の違いを教えてください。
中国のお正月は爆竹を鳴らします。一年の邪気を払うためです。しかし、近年は大気汚染などに配慮して禁止する地域もあり、減少しています。
8カ国を取材して分かったことは、お正月は基本的に日本の独自の文化であることや、ヨーロッパはクリスマスがメインでお正月に特別感はないが花火などのイベントが多いということです。ヨーロッパの中でも特にフランスについては独自の文化があることは知らず面白かったです。また、中国は日本に似た部分があるということで、アジアの歴史的なつながりを感じました。その一方で、中国のあいさつ回りで、お正月まで職場の人と会うと気が休まるのか、不思議に思いましたが、あいさつと言う形が違うだけで日本と同じかもしれませんね。
皆さんはどの国が興味深かったですか?ワンキャンパスだからこそできた企画だと感じました。ご協力いただきました先生方にこの場をお借りしてお礼申し上げます。