2021.03.18
キャンパスライフ目指せ全国TOP10!雪のない京都で活躍するスキー部、その理由は「個人の強さ」にあった!

雪が降ると同時に始まるウインタースポーツ。スキー部の活動がより活発になる季節です。京都は雪山に恵まれた環境ではありませんが、毎シーズン、個人・チームで実績をあげているのが、京都産業大学体育会スキー部。なかなか話を聞く機会のない、スキー部のシーズン中の活躍やオフシーズンの取り組み、そして今後の展望に迫ります。
関西トップクラスの強さ。夏の努力が、冬の結果につながる!

最初に話を聞いたのは、スキー部全体を統括する主将の笠原陸さん(経営学部4年次生)。現在、スキー部の部員は40名(うちマネージャー3名)。急斜面を滑降するアルペン部門、起伏のある長距離を滑走するクロスカントリー部門、スキージャンプとクロスカントリーが複合したジャンプ・コンバインド部門、急斜面のゲレンデを個人・団体で滑る基礎部門に分かれて練習を行っています。スポーツ推薦入試で入学した人だけでなく、大学からスキー競技を始めた人も所属しています。
——京都産業大学のスキー部は現在1部リーグで、関西の大学ではトップだとお伺いしました。スキー部は練習が大変というイメージがありますが、授業との両立はどのようにされているのですか?
そうですね。オフシーズンの練習開始は17時頃からなので、春学期はなるべく4限までに授業を終えて、練習に集中できるよう工夫しています。シーズンインする秋学期は、両立を目指して担当の先生の協力も得ながら勉強にも取り組んでいます。
——雪のないオフシーズンは、どのような練習を行っているのですか?
練習は部門別です。アルペン部門は急斜面を滑るスピード感のある競技なので、筋トレが中心になります。クロスカントリー部門は10~30㎞の長距離の競技なので、筋トレやランニング、水泳などが中心。基礎部門はランニングや、インラインスケートを使った練習を行っています。夏の努力が、冬の結果につながるので、みんな一生懸命取り組んでいます。
また、週に1度は陸上競技場のトラックで3,000m走のタイムレースを行なっています。タイムレースを行う理由は2つあります。1つ目は、全国(全日本学生スキー選手権大会)上位校選手の同距離のタイムと比較することで、ライバルとの差を意識するためです。2つ目は、同じチーム内でライバル意識を持ち、互いに切磋琢磨できる環境をつくるためです。

——なるほど。互いに良い刺激を受けあえる、強いチームづくりにもつながっているのですね。今後のスキー部の目標を教えてください。
大学対抗の団体で、全国(全日本学生スキー選手権大会)10位以内、全関西(全関西学生スキー選手権大会)では種目別リレーとクラシカル競技で優勝し、団体で総合優勝したいです!
注目のアルペンスキー選手、副将の奈良きらりさん

——スキーを始めたきっかけは?
北海道出身で、2歳からスキーを始めました。正直、その時のことは覚えていません。両親や姉の影響で、幼い頃は自分の意思も特にないまま、当たり前のようにスキーをする生活をしていました。
——シーズン中はどこで練習しているのですか?
去年は、ヨーロッパへ遠征に行っていましたが、今年はコロナの影響もあり地元の北海道で練習していました。昔所属していたチームや高校のスキー部の先生によくしていただきました。
スキー練習にはコースの確保、旗門の設定などが必要で、降雪の状況も含め、自分にとって一番いい環境を探すことが大切になります。

——これまでのスキー人生で苦労はありましたか?
高校3年次生の冬に膝を怪我しました。初めての怪我だったので、すごく苦しみました。大会に向けて練習する時期だったのにも関わらず、1か月ほどスキーができなかったことがとてもつらく、焦りもありましたね。スキーができない間には、体幹トレーニングやエアロバイクなど、できることに力を注ぎました。その結果、その年の国体で表彰台に上がれたことが、うれしかったです!
——試合の時に心がけていることはありますか?
スタートするときの気持ちを大切にしています。絶対弱気にならないように、負けないという強い気持ちをもって滑っています。スキーは気持ち次第で何秒でも変わる競技だと思います。最後の最後で結果を分けるのはメンタルです。やってきたことの積み重ねが自信になるので、練習することで、モチベーションアップにつながります。

——奈良さんの今後の目標を教えてください。
4年次生なので、今シーズンがラストです。全国で昨年度よりいい成績を出すことが目標です。また、全関西(全関西学生スキー選手権大会)では優勝したいです!
期待のルーキー!ジャンプ・コンバインド部門の清水悠月さん


——ジャンプとクロスカントリーの楽しさを教えてください。
スキージャンプは、ただただ楽しいです。スピードを出し、空に出たときにいい風をもらったり、風を受けて身体がふわっと持ち上がったり、飛んでいる感じがすごく楽しいです。クロスカントリーは正直きついですが、レースが終わった時の達成感が気持ちよくてやめられないです。
——京都産業大学のスキー部でジャンプをするのは清水さんだけだそうですね。練習はおひとりでされているのですか?そんな状況で、あえて京都産業大学を選ばれた理由を教えてください。
コロナの影響もあって入学してからしばらくは地元の新潟で可能な範囲で、個人でトレーニングを行なっていました。大学を選ぶ際は、京都産業大学には私と同じ種目の先輩がいないので不安もありました。でも、逆に私しかいなければ、自分ですべてを決めて自由に練習できると考え、京都産業大学を選びました。平日はクロスカントリー部門と一緒に練習をして、週末に地元に戻りジャンプの練習をしたり、全日本の代表メンバーとして合宿に参加しています。ジャンプが盛んな関東の大学でも、2週間に一度しか練習できないところもあると聞いたので、恵まれた環境に身を置けたと思っています。
——オフシーズンではどのような練習をされていますか?
複合競技は、夏でもたくさん試合があります。オフシーズン中も、実践的なトレーニングを積んで、大会に向けて準備をします。雪がなくてもコースは滑れるんです。
——そうなんですね。雪の有無で、変化はありますか?
ジャンプ部門だと、夏はジャンプ台のレールがプラスチックでできているためスピードが一定です。しかし冬は気象条件によってはジャンプ台が凍ったり積雪していたりするので、スピードが変わることが多いです。気候によって左右されることが多いため、繊細なスポーツだと思います。
——夏も試合があるのは意外でした!今後の目標を教えてください。
全国で必ず入賞したいと思います。そして、全関西では優勝を目指しています。
スキー部主将、副将の4年次生から、新入生へのメッセージ
【笠原さん】スポーツ推薦入試などで入学される方は、競技で結果を出してくれることを願っています。スキー部を知らない方には、まずはスキー部の存在を知ってもらいたいですね。そして、スキーの楽しさを知ってほしいです。スキー部では、未経験の方の入部も大歓迎です。仲間が増えると、部員のモチベーションもあがります!
【奈良さん】関西ということもあり、スキーに親しみがない方もいると思います。笠原主将が言うように、私もまずはスキー部があることを知ってもらいたいです。スキーにはいろいろな競技があり、京都産業大学のスキー部には3つの部門があります。大学からスキー競技を始める部員が多い基礎部門もありますし、マネージャーも募集しています。楽しみながらスキーをしてくれる人がいたら、ぜひ入ってほしいです!
