シャイトープは佐々木 想(Vocal/Guitar)、ふくながまさき(Bass)、タカトマン(Drums/Chorus)からなるスリーピースロックバンド。3人とも本学の卒業生で、2022年6月に結成。2023年4月25日にリリースされた配信シングル『誘拐/ランデヴー』の収録曲「ランデヴー」はBillboard JAPAN「Streaming Song」にて、2023年9月から11月にかけて12週連続トップ10入りを記録、ストリーミングの累計再生数2億回を突破しました。2024年7月17日には「ヒカリアウ」でメジャーデビューします。多くの若者から支持を集めるシャイトープの3人に、大学時代の思い出をお聞きしました。
皆さんは広島、岡山、奈良と出身地がバラバラですが、大学進学で京都を選んだ理由を教えてください。
佐々木:中学校の修学旅行で京都に行って、街並みや情緒的な風景に惹かれたんです。高校3年生になってどこを受験しようか考えたときに「京都に行きたい!」と思って、京都産業大学を受験しました。
ふくなが:僕も京都の大学、京都の学生に憧れがあって、京都産業大学を選びました。
タカトマン:僕は高校生のときにラーメンで有名な一乗寺に行って京都が好きになり、その近くで自分が行きたいなと思う大学を選びました。3人とも京都が大好きなんです。
京都産業大学の魅力は何だと思いますか?
タカトマン:いっぱいあります。まず景色がすごく綺麗。春は桜が咲いて、冬は雪が積もるので、四季を感じます。とても風情がある場所だと思います。あと、「らーめん壱馬力」の油そばがおいしいです。
佐々木:油そばおいしいよね。僕は「LIBRE」のチキン南蛮が好きでした。
ふくなが:僕は「MIYAKO製麺」が大好きでした。特にのり玉ぶっかけうどんをよく食べてましたね。
左から時計回りに「LIBRE」のチキン南蛮、「らーめん壱馬力」の油そば、「MIYAKO製麺」のうどん
3人とも同じバンド系のクラブの出身なんですね。思い出を教えてください。
佐々木:はい。3人とも「フォークトレイン」のOBです。京都産業大学には「軽音楽部」と「フォークソング愛好会」と「フォークトレイン」の3つの軽音団体があって、体験会に行って一番自分に合うなって思ったのが「フォークトレイン」でした。
タカトマン:3つの軽音団体からそれぞれ3バンドずつ出られる3団体合同ライブがあって、その出場権を獲得するオーディションがありました。
ふくなが:3団体合同ライブは年に2回。3団体だけではないライブを賭けたオーディションも含めると、オーディションは年に4回ありました。
佐々木:みんな合同ライブに出たいから競い合ったよね。合同ライブに出たい!という気持ちがあったおかげでしっかりと音楽に打ち込むことができたと思います。
ふくなが:木曜日のミーティング終わりには、よく御薗橋の下の賀茂川に集まってみんなでおしゃべりしました。懐かしいです。
大学生活の思い出が曲になっているものはありますか?
佐々木:「Summer Conte」という夏の曲があるのですが、まさに賀茂川を歩きながら景色を切り取って歌詞にしているので、京都産業大学の学生さんにはぜひ聞いてほしいです。
シャイトープ結成の経緯を教えてください。
佐々木:僕は地元の広島に帰って就職をしようと思っていたのですが、いざ大学4年次生で卒業が迫ってきた時に、このまま音楽をやめてしまって良いのかという思いが込み上げてきて。このままだと後悔するだろうなと思って、一回本気でバンドをやってみようと決心したんです。まずドラムのタカトマンに声を掛けました。その後、まさきさんにも声を掛けて、結成しました。
ふくなが:僕は2人より学年が2つ上なので、誘ってもらった当時は大学を卒業して社会人として働いていました。シャイトープを結成してしばらくはバンドと仕事を両立しながらやっていましたが、バンドを本気でやろうと決めて仕事を辞めました。
タカトマン:僕は大学時代、ずっと佐々木にバンドを組もうと誘っていて、断られつづけていたんですが、そういうこともあったので声を掛けてくれたときはものすごく嬉しかったです。就職するという考えもあったのですが、どちらかに振り切らないといけないなと思って、音楽活動に専念することに決めました。
「音楽の道へ行く」という進路を選ぶにあたって悩みもあったと思います。やりたいことが見つからず、将来に不安を感じている在学生に向けてアドバイスはありますか。
佐々木:僕も当初は音楽で食べていくつもりはなかったので、服とかインテリアとか広告とか、いろいろな求人を見ていました。何がやりたいのか分からない気持ち、共感します。僕の場合、自分の人生を振り返って得意なことを探していったときに、曲を作れるところが強みだと気付きました。周りの人に後押しもしてもらって、音楽の道へ進む決心ができました。
得意なことを一つ見つけて大事に育てていくと、やりたいことが見つかるのではないかと思います。得意なことは自分から動き出さないと見つからないと思うので、とりあえず動いてみることが大切なんじゃないですかね。
ふくなが:僕も大学時代、やりたいことが見つかりませんでした。進路・就職支援センターに行って就職アドバイザーの方にアドバイスをもらって、一般企業に就職したんです。今やりたいことができているのは、ふたりに声を掛けてもらったチャンスを逃さなかったからだと思います。皆さんも人生に何かしらの転機が訪れると思うので、それを掴み取ってほしいです。
タカトマン:僕も大学時代、何がしたいか分からなかったです。今思い返せば、その時に何も行動してなかったなって思います。進路・就職支援センターに相談しに行くとか、人に頼ることは良いことです。人と話すうちに、自分では気づいていないことが見つかると思います。得意なものや好きなものを一つ見つけて、それを生かせる職業を探してみると良いと思います。
2024年7月17日リリースのメジャーデビューシングル「ヒカリアウ」アーティスト写真
シャイトープさんは音楽作りで何を大事にしていますか?
佐々木:僕たちの音楽はリスナーの日常にできるだけ近いところを描いています。たとえば、“バターより安いマーガリンそんな生活で構わないさ”という歌詞に親近感を覚えてくれる人もいます。リスナーの日常の中で、僕たちの音楽が些細な幸せにつながると良いなと思ってやっています。曲を聞いて心が楽になったとか、好きな人に思いを伝えようと思ったとか、直接そういう声を聞けたときはとてもうれしいです。
いよいよメジャーデビューですね!今後の抱負を教えてください。
ふくなが:メジャーデビューしたら、より多くの人に僕たちの音楽を聞いてもらえる環境になると思います。支えてくれるスタッフさんたちの力を借りて、今までシャイトープを知らなかった人にも曲を届けたいです。
タカトマン:メジャーデビューしても、やることは今までと変わらないと思っています。日々、音楽制作や練習を怠らず、着実に一歩一歩前に進んでいけるように頑張ります。
佐々木:これからも、みんなの救いになるような曲を作りたいと思います。3人で曲にして、ライブや音源で届けていきたいです。
最後にサギタリウス読者へメッセージをお願いします。
ふくなが:秋からは全国ツアーも始まります。ぜひ僕たちのライブを見に来てほしいです。京都産業大学の学生は全国各地から集まっていると思うので、地元に近いところでライブをやることもあると思います。
タカトマン:ライブに京都産業大学の後輩が来てくれたらうれしいです。
佐々木:神山祭のライブも出たいです!オファー待ってます!!
どんな質問にも丁寧に答えてくださったシャイトープの皆さん。京都産業大学で過ごされた学生生活の思い出や好きな学食の話など、メンバー同士で会話が弾んでいる姿が印象的で、仲の良さがうかがえました。また、京都の街そして本学が大好きなのだと伝わりました。今回の取材を通して、チャンスは待つものではなく自分から掴みにいくものだと気付かされました。シャイトープの皆さんのように得意なことを見つけ、自分から主体的に行動したいと思います。7月17日には「ヒカリアウ」でメジャーデビュー、今年秋には全国16都市を回る ライブツアーを開催予定と、活躍の場を広げるシャイトープの皆さんに、これからも注目していきましょう!