2024.05.09

特集

「ガンプラは自分の思いを伝える媒体」と語る、神山模型部部長にインタビュー

神山模型部部長の三鬼さん作のプラモデル「GUNDAM EPYON ver.SN」。バンダイスピリッツ主催の「GUNPLA BUILDERS WORLD CUP」で国内ファイナリストに選ばれた作品。

2023年4月に発足したばかりの新しい課外活動団体「模型サークル 神山模型部」 (以下、神山模型部)。「関西の模型カルチャーを発信したい!」という大きなテーマを掲げて活動をしています。模型作りといえば室内でコツコツ取り組むものですが、この課外活動団体では学内での活動に限らず、学外での展示会など、外部に向けての活動にも積極的に取り組んでいます。今回は神山模型部部長三鬼 裕泰郎(みき・ゆうたろう)さん(生命科・4年次)に神山模型部の魅力を掘り下げたお話を伺いました。

神山模型部のメンバー

神山模型部とはどんな団体ですか?

神山模型部は、現在約20人のメンバーが在籍しています。理系、文系の割合は、一対一くらいで、学部問わずさまざまなメンバーが集まっています。いつも和気あいあいとした雰囲気です。
普段は週に1〜2回ほどサギタリウス館の教室に集まって、主にガンプラなどの模型作りをしています。月に1回は部内の展示会を行い、神山祭では部内のコンペを開催しています。
昨年度の神山祭でのコンペでは機動戦士ガンダムの「水星の魔女」をテーマに、部員がそれぞれ個性的な作品を持ち寄り、部展で展示。訪れた方々に投票をしていただきました。

※ガンプラとは:「機動戦士ガンダム」のシリーズに登場するモビルスーツ、モビルアーマーと呼ばれるロボットや戦艦などを立体化したプラモデルの総称のこと。
神山祭のコンペでは、ひな壇に部員の作品を展示しました。
コンペ1位の作品「ファラクト」

神山模型部を作ろうと思ったきっかけを教えてください。

コロナ禍の影響であらゆる活動が制限されていた2年次生の秋頃に、模型を通じて交流できる場を作りたいと思ったのがきっかけです。大学にこれだけの人が集まっていれば、きっと模型作りに興味がある人もいるだろうと考え、周囲の友達はもちろん、授業で一緒になった知らない学生にもどんどん声をかけて人を集めていきました。
いつも通学に利用している京都バスの模型。ガンプラ以外の模型を制作する部員もいます。

三鬼さんは創部前からガンプラが好きだったのですか。

小学生の頃から、ガンプラを作るのが好きでした。一時期やっていなかったのですが、大学生になりコロナ禍で外出できなくなったことで本格的に再開しました。制作した作品を「GUNPURA BUILDERS WORLD CUP(GBWC)」というガンプラの工作・塗装・アイデアを競う国際大会に応募したところ、2022年大会のU-20(20歳以下)コースと、2023年大会のOVER-21(21歳以上)コースで、日本ファイナリストに選ばれました。大きな大会で2度も受賞できたことが、自分の中で自信になりました!実は部員の中にも、同大会で中学生のときにU-20(20歳以下)コースで受賞経験がある学生がいます。
GBWC2023年大会ファイナリスト選出作品
GBWC2022年大会のファイナリスト選出作品

ずばり、模型作りの魅力はなんですか?

ガンプラはロマンがあり、かっこいいところが好きです。それはもちろんながら、ガンプラは思いを伝える媒体であると考えています。僕はガンプラに、自分の思いを込めて制作しています。

例えば、GBWCの2023年大会で受賞した作品は、機動戦士ガンダムで敵として登場するキャラクターでした。原作ではおどろおどろしい黒色のキャラクターなのですが、僕は白とゴールドで華やかに塗装し、まるで主人公のように制作しました。主人公から見ればそのキャラクターは敵ですが、見方や立場を変えれば敵にも敵なりの正義があり、単純に悪だと決めつけることはできない。僕のガンプラを見る人に、「他者を一方的に決めつけることなく多角的な視点を持ってほしい」という思いから、そういった色付けを行いました。僕自身の考え方や思いをガンプラに投影する過程が楽しいです。
ご自身が制作したガンプラと写る三鬼さん

模型作りへのこだわりはありますか?

僕は、模型であっても現実に存在して違和感がないものにしたいと考えています。なので、日常生活で重機などを見かけるとじっくり観察しています。溶接部分やメンテナンス用ハッチなど、ガンダム機体との共通点がたくさんあり、参考になります。

三鬼さんは本学の神山模型部だけでなく、京都の模型の学生団体も立ち上げられたと聞きました!

はい、2023年9月頃から団体として活動を始め、2024年2月に京都学生模型連盟という名前で連盟化しました。一緒に立ち上げに携わった神山模型部の部員が代表を、僕が副代表を務めています。現在の連盟のメンバーは、京都で模型作りを行う高校生・大学生が合わせて23人ほど。連盟を立ち上げた2月には、第1回の展示会を北大路にある京都市北文化会館で行い、約140人の方に来場していただきました。

僕自身がそうだったのですが、模型は一人で作っていると分からないことやできないことが多く出てきます。高校生は特に交流がしづらく、通っている学校の中だけの活動になってしまうのはもったいない。そんな人にも模型作りの楽しさを共有できる仲間が増えたらいいなと思い、連盟を立ち上げました。
部員が作った作品たちが並ぶと壮観!

神山模型部の今後の展望について教えてください。

部員たちに、もっと模型ライフを楽しんでもらえるように、このコミュニティを続けていきたいです。将来的には、「模型部といえば京都産業大学、京都産業大学といえば模型部」と言われるくらい有名な部活にしたいです。そのために僕は今の基盤作りを頑張ります。

最後に、模型部に興味がある人へメッセージをお願いします。

まずは、絵画を見るような感覚で展示会を見に来てくれたらうれしいです。部員みんなで仲良く楽しく活動しているので、ぜひ一度遊びに来てください。


模型作り、ガンプラといった言葉は私にとって身近でなかったのですが、今回お話を聞いてみて、ガンプラは作り手それぞれの思いが詰まった作品なんだと知ることができ、とても良い機会 になりました。特に、三鬼さんが作品に込める思いの深さに心を打たれました。これからの神山模型部の活躍が楽しみです。

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