2024.03.22

特集

海外での番組販売も!京都の魅力を発信するKBS京都・細井 俊介社長インタビュー

株式会社京都放送(KBS京都)代表取締役社長 細井 俊介さん

京都を代表するメディア企業として、長い歴史を誇るKBS京都。今回は、KBS京都の社長である細井 俊介さんにインタビューを行いました。京都の大学に通っておられた細井さんに、学生時代に学んだことや経験したこと、キャリアについてなどお聞きしました。メディアに興味がある学生はもちろん、まさに京都の大学に通う本学学生へのメッセージも必見です!

京都の大学に通われていた、細井さん。KBS京都へ就職され、現在に至るまでのご経歴を教えてください。

私は、就職活動中はマスコミを志望していたので、新聞社とテレビ局に応募しました。同志社大学文学部を卒業後、縁あって、1974年に京都放送入社。最初は現場に配属され、ラジオ、営業、編成、総務、海外渉外部局など、ほぼ全部の部署の仕事をしました。そして、2013年6月から現職です。

会社は予算をもとに動いています。あらゆる部署を経験したことで、それぞれの現場でどうやってお金が動いているのかが分かりました。経営者という立場になった今、どのように数値目標を達成していくか考えるのに、全ての経験が役立っています。
4号館4階の「Innovation HUB」で取材しました。

京都のローカル局である、KBS京都。海外渉外部局での経験もおありとのことですが、海外でのお仕事もあるのですね!

KBS京都は制作した番組の販売にも力を入れています。例えば、京都の季節の和菓子を紹介する番組は日本各地の放送局から人気です。国内での販売実績ができたので、これは海外でも売れるかもと思い、2000年10月にフランス・カンヌのテレビ番組マーケットを視察。その翌年から、マーケットへ出展しています。これはローカル局では初めての取り組みです。

出展当初、京都は世界で全く認識されておらず、「1200年の歴史を誇る」とプレゼンしても、「ヨーロッパではどこを掘っても紀元前の遺跡が出てくる」と言われ、驚きました。歴史の長さを売りにせず、京都を日本文化の源流であるというプレゼン戦略に転換していきました。
そこから徐々に、京都は、米国の大手旅行誌で読者人気投票1位の都市に選ばれるなど、世界的に注目を集める都市になっていきました。今では、海外17カ国へ販売。KBS京都の番組が世界中で流れています。

学生時代の経験が、今のお仕事に生かされていることはありますか。

学生時代、外国語の勉強に力を入れていました。海外での番組販売の経験以降、毎年海外を行き来するようになったため、今もとても役に立っています。
私が学生だった頃、英語圏とヨーロッパ圏にテレビ局の海外支局が多かったので、そういうところに行きたいと思って、英語はもちろん、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語などの授業を履修していました。当時は1ドル360円の固定レートで、なかなか海外に行くチャンスもありませんでしたが、今は飛行機代も安くなり、気軽に海外に行けるようになりました。英語はどこでも通用するスキルなので、皆さんにもお薦めです。

また、大学時代の交友関係も役立っています。知り合いをたくさん作っておくと、それぞれがいろんな方面で活躍するので、仕事につながったりします。
私は、みんなと仲良くしたり、初対面で良い関係を築いたりすることが得意な方でした。コミュニケーションで大事なことは、相手の話を聞くことだと思います。聞いていると、自分との接点が出てきます。私は鉱物や魚釣りが好き。そういうキーワードを拾って広げると、話が盛り上がります。いろんなところに積極的に顔を出すと面白い出会いがありますよ。

本学学生へのメッセージをお願いします。

日々の取材を通して、京都産業大学さんは地域に根差しながらも変化を恐れず、新しい分野や取り組みにチャレンジされている印象を持っており、KBS京都も地域密着のローカル局として大いに刺激を受けています。学生の皆さんは自信をもって学んでいただき、さまざまな分野において、京都の発展を担う人材に育っていってほしいと思います。
京都は文化の宝庫です。歌舞伎や能、狂言がいつもどこかで上演され、芸妓さんや舞妓さんが街を歩き、伝統工芸が街の至る所に溢れています。地方出身の学生だけでなく、地元の学生も、今一度京都の文化に触れることが大事だと思います。神社仏閣の特別拝観も良い機会です。ぜひ足を運んでみてほしいです。
また、KBS京都に興味を持ってくださった方がおられたら、ぜひ見学にお越しください。入社するとさまざまな職種で活躍できますよ。

京都コンテンツを多数生み出しておられる細井さんからのメッセージは説得力があります。今後、KBS京都としての抱負をお聞きかせください。

KBS京都は、2021年開局70周年を迎えました。その歴史の中で、四季の風物から事件まで、膨大な映像のアーカイブを所持しています。そうして、長年かけて培ってきた地域との信頼関係があるので、例えば老舗料亭の厨房など普段入れないところに入っていき取材させていただくこともできます。地上波やBS・CS放送に溢れる「京都番組」との差別化を意識し、いかに情報を掘り下げて面白い番組にしていけるか、こだわっていきたいです。

昨年5月からはデジタルビジネス部を発足し、「きょうとくらす」というウェブメディアを運営しています。「グルメ」「お出かけ・買い物」「暮らす」「美容・ヘルスケア」「キャリア」など、日々の暮らしに取り入れたくなる情報を発信しています。配信スタートして以降、順調にアクセス数も伸び、手応えを感じています。テレビやラジオの番組とも連動させながら、今後ますます力を入れていきたいと思います。

大学生の時から、テレビ局のことを意識して外国語を学んでいたという志の高さに驚きました。また、「自分から人がいる場所へ飛び込んでいく」ことが良い人脈を築く上で大事だと学ぶことができました。

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