2023.10.24
特集サギタリウスの大黒柱。けがからの復活を果たす 福本 健斗さんを取材!

悲願の1部昇格へ向け、2023関西学生アメリカンフットボールリーグ戦に挑む京都産業大学アメフト部、通称サギタリウス。昨年は2部リーグで3勝4敗、5位という悔しい結果に終わりました。今季こそ。鍵を握るのは攻撃を最前線で支える、オフェンスライン(OL)のレフトタックル(LT)福本 健人さん(現代社会・2年次)です。1年次の時から試合に出場する、背番号79の福本さんが念願の場所へと引っ張ります。
開幕の桃山学院大学戦(9月10日)は、0-35という厳しいスタートとなりました。キックオフ直後のシリーズ、相手ゴール前で攻め込みながら、得点できなかったことでリズムをつかめませんでした。続く大阪大学との第2戦(同24日)は、6-16で敗戦。これからも厳しい戦いが続きますが、福本さんの気持ちの中でチームをけん引する意欲は旺盛です。

けがを糧に
183センチ、105キロの強じんな肉体を生かし、相手のディフェンスライン(DL)を寄せ付けない福本さんのプレーは、京都産業大学の攻撃人にとって欠かせません。「当たり負けしない、というのは自分の長所だと思います」と福本さんは自身の強みをそう語りました。高校までは野球部に所属していましたが、レギュラーを獲得することはできず、大学入学後に自分の体を生かせるスポーツを探していた時、出会ったのがアメフトでした。
昨年の関西学生リーグはけがに泣きました。第2戦を終えた後、練習中にタックルを受け、左腕を骨折。結局、最終戦まで出場することができませんでした。チームも3部との入れ替え戦をやっとのことで回避する苦しいシーズンでした。オフは体重増加に取り組みました。筋力トレーニングを週6回に増やし、練習前、就寝前にも間食をとるよう心掛けました。「体重がモノを言うポジションなので、特に意識しました」と福本さんは語ります。努力の甲斐あって、昨シーズン終了時点から体重は約15キロ増加しました。
その成果は、早速現れます。春に行われた西日本学生大会では、1部所属の龍谷大学に対し、自慢の当たり強さでDLを押し返しました。「1部のチーム相手にも当たり負けしなかったのは、すごく自信になりました」と福本さんは成長を確信しました。

福本さんの挑戦
どんな状況になってもチームは前を向きます。「自分がチームを1部に連れて行くんや、という気持ちで準備しています」。それは熱い思いを語る79番の福本 健人さんの存在があるからです。

プロフィール
福本 健人(ふくもと・けんと)
2003年6月23日、奈良県生まれ、20歳。奈良大学附属高等学校では野球部に所属し、ポジションは捕手。高校3年夏に県ベスト4。趣味は映画鑑賞、将来の夢は消防士。