2022.06.20

カルチャー

素敵な本や雑貨に出会える!京都の個性的な本屋さんを紹介

「素晴らしい本と出会う、そんな喜びを見つけてもらえたらうれしいです」と語る、「CAVA BOOKS(サヴァ・ブックス)」店主の宮迫さん。※撮影時のみマスクを外しています。

2022年の新学期が始まり早くも2カ月が経ちました。そんな新学年での大学生活にも慣れ、時間に余裕を持てるようになった皆さんにおすすめしたいのが本屋さん巡りです。京都には大型書店もたくさんありますが、書店員さんのセンスが光る個性的な本屋さんも多くあります。今回は、こだわりのセレクトが自慢のおしゃれな本屋さん2店を紹介します!

映画館とカフェのある複合施設内「CAVA BOOKS(サヴァ・ブックス)」

最初に紹介するのは、京阪電鉄・叡電「出町柳駅」から徒歩5分、出町桝形(ますがた)商店街にある複合施設「出町座」内にある本屋さん「CAVA BOOKS(サヴァ・ブックス)」です。本学から京都バス36番に乗ると、乗り換えなしで、30分ほどで行くことができます。「出町座」の1階には「CAVA BOOKS」とカフェ「出町座のソコ」、2階には映画の上映施設である「出町座」が併設されています。
出町桝形商店街の中ほどにあります。
「CAVA BOOKS」は2017年冬にオープンしました。出町柳は、若狭国(現在の福井県)から鯖などの海産物を京都に運ぶ「鯖街道」の終着点でした。店名の「CAVA」は鯖街道の「さば」、そしてフランス語で元気かい?という意味をもつ「Çava(サヴァ)?」が由来となっています。
並んでいる本は、活字の多い“読み応えのある本”がメインです。写真集やビジュアルブックは少なめ、実用書はほぼゼロなのも特徴です。選書は店主の宮迫さんが一人で行っています。「お客さまの趣向に合わせて選んでいます。出町柳は大学生が多い町。若い学生が出会いたいと感じている、物事の本質に迫る本を多く並べています」。
併設されたカフェのカウンター席を囲むように本棚が置かれています。
本の脇に、キャッチコピーが書かれたPOPはありません。本棚を前にして、ぱっと目に入るのはタイトルが書かれた背表紙だけです。その理由は、宮迫さんによる「本は、背中で見せたい」というこだわりから。情報が少ない分、まずは広げてみよう、自分の心に引っかかるものを探してみよう、という気持ちにさせてくれます。
 あえてジャンルをきっちりと分けていないのは「本と本の関係性や、間に隠された文脈を想像してもらいたい」という狙いだそうです。ジャンルがきっちりしている本の間に、ジャンルが曖昧な本を置くことで、グラデーション的に並ぶようにしているのも、こだわりの一つだとか。
2階にある映画館に向かう階段脇には、映画関連書籍や出町座で上映中の映画に関する本をラインナップ。
いい本に出会えたら、そばにあるカフェで本を広げながらゆっくり過ごすも良し、気になる映画を見て本も探して、と半日過ごすも良し。ついでに、食料品店や雑貨屋など地域から愛されるお店が立ち並ぶ出町桝形商店街を散策するのもおすすめです!

CAVA BOOKS(サヴァ・ブックス)

住所:京都市上京区三芳町133 出町座1F
営業時間:出町座に準ずる
定休日:出町座に準ずる

センスの良い雑貨やアートにも出会える!「恵文社(けいぶんしゃ)」

2010年、イギリスの大手新聞「ガーディアン紙」が発表した「世界で最も素晴らしい書店10選」では日本から唯一選ばれました。
次は、叡山電鉄「一乗寺駅」から徒歩2分の場所にある「恵文社 一乗寺店」です。本学からは、二軒茶屋シャトルバスで叡山電鉄「二軒茶屋駅」まで出て、最寄りの「一乗寺駅」までおよそ20~30分ほどで行くことができます。
創業は1975年。47年の歴史がある本屋さんです。コンセプトは「本にまつわるあれこれのお店」。独特の世界観が魅力で、全国にファンがたくさんいる有名店です。
店内は大きく3つに分かれていて、書籍や雑誌のほか、雑貨や生活用品、アート作品にも出会えます。
メインスペースの扉を開けるとそこは、書籍がずらりと並ぶフロア。
ファッション、建築、音楽、映画、美術、文学、コミック、植物、民俗学、人類学、科学、哲学など幅広いジャンルの本のほか、個人出版の本や小冊子など、大型書店やインターネットでは出会えない本もピックアップ。本棚やテーブルなどの什器は、日本や欧米のアンティーク家具。一般的な本屋さんと比べて照明の明かりが控えめで、落ち着いた空間でゆっくりと過ごすことができます。
ギャラリーと文具・雑貨スペースのある「ギャラリー アンフェール」というスペース。
また店内には、3つのギャラリースペースがあります。1週間から3週間ごとに入れ替わり、絵画、写真、洋服、雑貨、食品などを展示・販売しています。毎週訪れても必ず何か新しい出会いがあるため、足しげく通う学生やご近所さんも多いそうです。ギャラリーイベントを目的にして訪れるのもアリ!ですよ。
暮らしにまつわる本や道具が並ぶ「生活館」。
「生活館」には料理、手芸、育児、旅行などの本が置かれています。料理本の周りに農業関連の本、その奥に調理器具や器、スパイスなどの食材が並んでいるのは、“本を通して、さまざまな体験をしてほしい”という理由からだそうです。敷地内にはお花やハーブを植えた中庭、キッチン付きのイベントスペースもあり、歩を進めるごとに新たな発見があるのではないでしょうか。
(左)スタッフの藤林さん、(右)涌上(ゆのうえ)さん。
「本はどれも平等。心に響く本をお客さまご自身で見つけてほしいという思いが根底にあります。私たちができることはそのお手伝い。そのため選書や並べ方を工夫しています」と、スタッフの涌上さん。藤林さんは「今の時代、本はインターネットでも購入できます。しかし『恵文社』は本に出会い、本の周辺の世界に浸ることができるオリジナルな書店スタイルです。『同じ本でも、大好きな恵文社で買いたい』とおっしゃる全国のお客さまに支えられています」と語ってくださいました。
心に栄養を与えてくれる本や雑貨が、広い空間にたくさん詰め込まれています。本を買うという目的がなくても、ふらりと訪れたい。そんな素敵なお店です。

恵文社 一乗寺店

住所:京都市左京区一乗寺払殿町10
営業時間:11:00〜19:00
定休日:無休


どちらのお店も「いい本に出会ってほしい」という強い思いがあり、選書やディスプレイにこだわっていることがわかりました。本の並び方に注目するという、本屋さんの新しい楽しみ方を知ることができました。お目当ての本を買いに行くだけでなく、感性を刺激してくれる本との新たな出会いを求めて、ぜひお出掛けしてみてください!

店内の雰囲気を動画で感じてみてください!

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