2021.12.10

グルメ

あったか~い焼き芋特集!地産地消にこだわる焼き芋屋と卒業生が営むユニークな焼き芋屋を紹介

「移動する竹村商店」の焼き芋「シルクスイート」。

アツアツの焼き芋が恋しい季節になりました。サツマイモは収穫時期から少し経った冬が一番おいしいと言われており、これからがまさに旬。今回は京都の焼き芋屋さん2店をご紹介します。取材を通じて浮かんできたのは、お店を始めるに至った店主の人柄でした。

自ら栽培したサツマイモを焼き芋に。地産地消の焼き芋屋「みつ蜜」

京都御所の西にある「みつ蜜」。木でできた優しい雰囲気の店構えが目印です。
最初に紹介する焼き芋屋は「みつ蜜」です。2013年に錦市場で開業し、2016年に現在の坤高町(上京区)へ移転しました。こちらのお店の特徴は、京都の花背にある「みつ蜜畑」で自ら栽培したサツマイモを使用していること。仕入れたサツマイモも使用しますが、同じく京都産にこだわっています。
焼き芋は量り売りで販売しています。
みつ蜜の店長である佐藤さんがお店を開いたきっかけは、2011年の東日本大震災でした。震災時に発生した深刻な食糧不足から日本の食糧自給率の低さを強く意識することになり、「食べ物を自分たちでつくることが大事」と考えるようになったとのこと。当時東京で暮らしていた佐藤さんは地元の京都に戻って畑を始めました。添加物のない、子供に安心して食べさせることのできるおいしいおやつを扱うお店をやろうとひらめき、焼き芋屋をオープンしました。
地産地消を掲げるみつ蜜ですが、自分の畑でサツマイモが収穫できるようになるまでには大変な苦労がありました。鹿やイノシシなどの動物からサツマイモを守るのが難しく、対処に慣れるまで時間がかかったのだそうです。特に最初の頃は、サツマイモが全て食べられてしまったこともあったとか。
栽培の時点から佐藤さんが苦楽を共にしてようやく育ったサツマイモ。お店で販売される焼き芋は、日によって量や種類が変わります。どの種類の焼き芋が販売されているかを楽しみにしながら、お店に足を運んでみてはいかがでしょうか。
焼き芋のラインナップは日替わり。通うのが楽しくなりそうです。
焼き芋の他にも、「みつ蜜畑」で収穫された焼き芋にするには小さすぎるサツマイモの詰め合わせや、サツマイモの仕入れ先である「はまさき農園」の野菜、オーガニック食材店「ハニーアント」とコラボ開発した、みつ蜜の焼き芋の甘糀(あまこうじ)を使った植物性マヨネーズも販売しています。商品の棚に並べられている人形や、チラシ、Tシャツなどのグッズも全て自分たちでデザインしたものだそうです。ぜひ、みつ蜜に足を運んだ際は焼き芋以外にも注目してみてください!
丹後の紅はるかが焼き上がった様子。甘くて思わず笑顔がこぼれるおいしさです。

みつ蜜 坤高町店

住所:京都市上京区坤高町88番地1

販売場所はリアルタイムでTwitterに発信!甘くてとろとろの焼き芋「移動する竹村商店」

左から竹村知紘さん、学生広報スタッフ堤、山本、岡田。※撮影時のみマスクを外しています。

次に紹介する焼き芋屋は「移動する竹村商店」。夏はかき氷、秋冬は焼き芋の移動販売を行っています。モダンなデザインの軽トラックに見覚えがある方も多いのでは? 現在地を常にTwitterで発信する営業スタイルで人気上昇中のお店です。

焼き芋は2種類販売していて、1つは徳島県産「べにはるか」。柔らかくて蜜がたっぷり入っているのが特徴です。京都の市場では出回らないルートで仕入れているそうです。もう1つは茨城県産「シルクスイート」。とろとろできめ細かい食感が特徴で、甘さの余韻が長く口の中で広がります。値段は品種・重さによって変動しますが、1本約500円〜。
現在(2021.12.10.現在)はお会計金額※に応じてもらえるシールを25点分集めるとオリジナルグッズがもらえる「秋のイモまつり 2021」を実施中だそうです。
(※〜499円で1点、500円〜999円で1.5点、1,000円〜1,499円で2点、1,500円〜1,999円で2.5点、2,000円〜3点)

また、2019年の11月には、姉妹店「移動しない竹村商店」もオープンしました。こちらでは、壺焼きの焼き芋を販売しています。ぜひTwitterで活動をチェックして、お店に足を運んでみてくださいね!

移動する竹村商店

稼働状態はTwitter @take_yakiimo をチェック

移動しない竹村商店

京都府京都市上京区革堂内町522
※金曜・土曜限定で13時~18時頃まで販売中。
営業情報はTwitter @take_idoushinai をチェック

「移動する竹村商店」店主はなんと京都産業大学卒業生だった!

店主の竹村知紘さんはなんと本学経済学部の卒業生とのことで、卒業後に焼き芋屋になった経緯などを詳しくお聞きしました!

——大学を卒業してから焼き芋屋さんになった経緯を教えてください。

大学では教職課程を修了し、教員免許を取得しました。ただ、『卒業してすぐに人を教えるのはどうなのだろう』と疑問が湧きました。『20代のうちに商いを経験した方が、子どもたちにいろんなことを伝えられる先生になれるのでは』と考えたんです。やるなら若者があまりやっていない、昔ながらの商売にしようと候補を絞り、子どもの頃父が焼き芋を買ってくれたことが思い浮かんで焼き芋屋に決めました。
当時はお金がなく、知り合いにドラム缶をもらうなどして準備を進めていたんですが、偶然友達のおじいちゃんが大阪府茨木市で長年焼き芋屋をやっていることが分かったんです。ノウハウを教わろうとしばらく原付でくっついて回っていたら、年齢的に引退を考えておられたこともあって『設備を譲ろうか』と言ってくださった。それが初代軽トラになりました。

印象的な軽トラのカバーは、お客さんとして知り合った京都の職人クリエイター集団の3人による力作。暗くなると光ります。

——竹村さんは本学の卒業生だそうですが、どんな学生生活を過ごしていましたか。

教職にバイトと学生活動もして、サークルを立ち上げたりもしました。『きゃらめるクロワッサン』っていう料理サークルなんですが、一人暮らしの学生がみんなで料理して食べる日があったらいいなと思って。あと、実は学生広報スタッフだったんですよ。

——学生広報スタッフではどのような活動をしていたのですか。

4年次生の時に学生広報スタッフの取り組みを始めるということで参加しました。祇園祭を運営する方に話を聞いたり、ミスキャンになった学生にインタビューをしたり、岩橋慶侍さん(2014年経営学部卒)がプロ野球入りをした時、記者会見会場に入れてもらったり、いろいろ体験しました。普段は入れないような場所、会えないような人に話を聞けるのがいいですよね。

——これからのビジョンなどはありますか。

教師になる前にと思い始めた事業ですが、今は焼き芋屋を続けようと思っています。高校や大学の授業に講師として招かれる機会が時々あるので、教育とはこれからも関わっていきたいです。現在、車は3台体制になり、金・土曜日限定の軒先店『移動しない竹村商店』もできました。京都産業大学との関わりで言うと、キャンパス内で定期的にキッチンカーを出したいです!

——本学の学生にメッセージをお願いします。
バイトなどいろいろな経験をした方がいいですよ!自分の強み、弱み、適性が分かって、社会に出た後、ミスマッチで悩むことが少なくなると思います。それから、他大学の学生ともいっぱい話す機会をつくって大学生活を楽しんでください!得るものがたくさんあるはずです。

——ありがとうございました。


竹村さんのインタビューを通し、改めてさまざまな方向で活躍されている卒業生の方がいることを知るきっかけになりました。寒さが増せば増すほど、じっくり火を入れた焼き芋の暖かさや甘さがしみる季節になりますね。おいしい焼き芋を求めて寒さに負けず出かけてみませんか。

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