【経営学部】チョコレートから考えるSDGs—「第1回サステナブルカカオ会議」開催!
2023.08.08
経営学部 在間 敬子教授(専門分野:環境経営論ほか)は、株式会社 明治の木原 純 氏、蓜島(はいしま) 里菜 氏と、グリーライフスタイル株式会社 代表取締役社長の江川 嗣政 氏(2000年経営学部卒)をお招きし、両社が協力して取り組まれているチョコレートの原料であるカカオから持続可能な社会を大学生とともに考える企画「第1回サステナブルカカオ会議(SCAJ)」(※1)を本学で開催しました。
当日は、経営学部の学生以外にも、現代社会学部や生命科学部など専門分野を越えて環境問題やサステナブルな社会の実現に関心がある約110人の学生が参加し、前半はカカオ産業におけるさまざまな問題とそれらを解決するための取り組みについて学び、後半にはゲストと学生によるディスカッションを行いました。
(学生ライター 法学部1年次 安田 遥)
※1 サステナブルカカオ会議(SCAJ)では、カカオ生産地の社会課題やカカオ産業の企業が社会課題解決に向けて取り組んでいることを、学生自身が学び議論することで「サステナブルな未来のためにできること」を考える機会とし、今後学生が取り組みに参画していくことで、学生目線のアイデアで持続可能な社会の実現に貢献することを期待して実施されている。
会議の冒頭に本学の黒坂 光学長より「問題を解決するためにはさまざまな人が互いに協働して動くことが必要です。学部の垣根を越えて一緒にカカオの問題を考えて行きましょう」と挨拶がありました。
続いて、グリーライフスタイルの江川氏によるサステナブルカカオプロジェクトの取り組みでも活用されているSSマーケティング(※2)についての講義では、インターネット上の広告費が日本の広告費の4割を占めていること、また、SNSを利用する個人の重要さなどについて語られました。
※2 SS(Session)とは、ユーザーがサイトを訪れた回数のこと
カカオ産業における社会問題とは
カカオの原産国では地域によって、貧しい地域の子どもを低賃金で長時間労働させる児童労働や、焼き畑による森林の焼失など、多くの問題を抱えており、それらを解決するために世界でさまざまな活動が行われています。
株式会社 明治では2006年から「メイジ・カカオ・サポート」を実施し、カカオ生産国の栽培方法や管理方法に関する勉強会の開催、井戸や学校の整備など、多岐にわたる支援を行っているそうです。
株式会社 明治の「ひらけ、カカオ。」プロジェクトでは、カカオの実そのものの価値を上げることを目指し、カカオ豆の種皮(カカオハスク)を原材料にした日用品や雑貨をつくるブランド「CACAO STYLE」 を立ち上げられています。「カカオハスクを使用した製品はほんのりとチョコレートのような香りがする」と蓜島氏が説明されると、参加学生から驚きの声が上がりました。
学生からは「カカオハスクについては知っていたが、日本の企業がサステナビリティカカオについて活動していることは知らなかった」、
「チョコレートは少し苦手だが、作り方や背景、取り組みについて学んだ事をサステナビリティと結びつけて考えられるようになると思う」などの感想が聞かれ、続いて、人・社会への配慮がなされた商品やサービスを選択し消費する「エシカル消費」についての話題になりました。「20代、30代のエシカル消費が他の世代よりも少ないというデータがあるが、若者が取り組みやすいエシカル消費はどのようなものがあるか」という質問に対し、蓜島氏は「確かに若い方はあまり高価なものは買いづらいと思う」と前置きした上で、「自分の学生の頃を振り返ると、少し高価であっても背景のストーリーに共感できるものなら他のものを節約してでも買っていた。そのような付加価値のある商品を売り出すことで若者のエシカル消費を増進させることができれば良いと考えている」と述べられました。
木原氏からは「今回取り上げているのは自社の活動だが、最近ではさまざまな企業が社会的な活動をしているので、少し調べてから買うものを決めるようにすれば、エシカル消費をしやすくなるのではないか」とコメントされました。
今回が初めての開催となったサステナブルカカオ会議(SCAJ)は、参加学生の活気につつまれ、終始とても良い雰囲気で進行されました。身近なチョコレートから社会的な問題を、サステナブルな未来を考えるすばらしい機会だったと思います。私は大学入学以前にカカオ産業に関連する諸問題について触れる機会があったので、日頃からフェアトレードチョコレートを買うように心がけていましたが、現在これほど多くの取り組みが進められていることは知りませんでした。自分の将来のことはまだ決めてはいませんが、今日学んだような消費者も生産者も笑顔になれる社会を目指せるように、自分を磨いていきたいです。