経済学部岑ゼミ、華東師範大学と合同で発表会を開催

2022.03.29

経済学部の岑ゼミと華東師範大学の学生による合同ゼミ発表会がオンラインにて開催され、「観光・高齢化・労働の3分野におけるAIの活用」をテーマに発表が行われました。

(学生ライター 経済学部4年次 小林 礼夏)

〜AIと観光〜

新型コロナウイルス感染拡大に伴う観光客数の減少により、観光業の経営は非常に厳しい状況にあります。ウィズコロナ時代にいかにして観光を促進させるかという問題提起に対し、岑ゼミは「AIを用いた安全な感染対策と安心できる情報提供」を提案しました。ICT(情報通信技術)を用いてAIにより人流管理を行い、アプリと連携させることで利用者に発信します。そうすることで混雑を避け、安全に観光を楽しむことが可能となります。アプリ開発にかかる費用まで算出し、具体的かつ現実的に提案を行いました。

〜AIと高齢化〜

内閣府の調査によると、2020年の日本の総人口に占める65歳以上人口の割合は28.8%で、2065年には人口の約2.6人に1人が65歳以上になると考えられています。しかしながら高齢者を支える介護職は労働力不足が深刻な問題であり、有効求人倍率は2.31倍と他職種よりも高い数値となっています。そこでゼミ生はAIによる介護の必要性を述べ、AIロボット導入のための補助金上限引き上げ、介護資格にAIやロボット知識を導入する政策を提案しました。

〜AIと労働〜

日本の企業には確かなAI技術を持った企業が存在しており実際に活用もされ始めています。しかし日本企業のAI導入率は1.8%と低く、AIへの理解が進んでいないのが現状です。そこでゼミ生はその原因を分析し、以下3つの政策を提案しました。
1つ目は、日本以外の国でAI活用の成功例が出ていることから、その内容を適切に発信し、導入への抵抗を減らすこと。
2つ目は、AI導入を行うことで、中小企業にどのような価値が生まれて企業価値を高めることができるか具体的な乗数などを用いて説明し、AIへの関心を高めること。
3つ目は、AI後進国として他国の見習うべき点を模倣し、積極的な法改正を行うことです。

取材を通し、コロナ禍にあってもオンラインで他国の学生と交流し、学びを深めている姿が印象に残りました。また、テーマにおいてもAIという最先端の技術を扱っており、時代の流れに沿った興味深い発表内容でした。

オンラインで発表を行うゼミ生
翻訳アプリを用いた華東師範大学による発表