吉川 美代子客員教授が教える「伝える力の鍛え方」

2022.03.04

現代社会学部の専門教育科目「現代社会の諸問題B」の講義は、現代社会のさまざまな諸問題について、各分野に精通する方から現場のリアルな声を直接聞くことにより、問題意識を養うことを目的に開講しています。今回は、元TBSアナウンサーの吉川 美代子客員教授による今年度2回目の講義の様子を取材しました。

(学生ライター 経済学部4年次 小林 礼夏)
元TBSアナウンサー吉川 美代子客員教授
1回目の講義の様子はこちらからご確認ください!
近年、若者のコミュニケーション能力の低下が叫ばれています。情報化社会を生きる若者は、スマートフォンで気軽に連絡が取れる便利さと引き換えに、対面でのコミュニケーションの機会を失っています。そんな時代に生まれた私たち学生がコミュニケーション能力を向上させるにはどうすればよいのでしょうか。吉川教授がそのヒントとして「伝える力の鍛え方」をテーマに講義されました。

伝える力を鍛えるには、5W1Hを徹底し、視点を定めることが重要であると吉川客員教授は話されました。例えば、朝食の内容を伝えるとき、「私はサンドウィッチを食べました。コンビニで買いました。朝に買いました。」と言うと、相手にはうまく伝わりません。そこで、5W1Hを意識して「朝にコンビニで買ったサンドウィッチを食べました。」と言うと、スムーズに情報を受け取ることができます。このように情報を「いつ、どこで、だれが、なぜ、どうやって、何をした」というまとまりにして話すことで、相手に的確に情報を伝えることができるのです。朝食の例以外にも、元TBSアナウンサーとして活躍された経験から、火事の報道やスポーツニュースなど学生に分かりやすい例えを交えて講義を進められました。

講義の最後に「毎日一つ感動したことを文章として表現することを試してみては?」と紹介されました。そうすることで、表現の幅が広がるとともに感情の幅も広がるのだそうです。
身振り手振りを交えて表情豊かにお話される吉川 美代子客員教授
新型コロナウイルス対策として遠隔と対面にて実施。対面形式は、前後左右一席ずつ開けて講義を開催

スマートフォンでのコミュニケーションが当たり前になっている若者は、短い文章やスタンプで会話を済ませてしまい、微妙な感情を表現する機会が減っています。感情を文章にして表現するという小さな習慣を続けることで、少しずつコミュニケーション能力も向上するのではないでしょうか。ぜひこの習慣を生活に取り入れてみてください。