【文化学部】社会で活躍する先輩たちから学ぶ!
2023.06.26
今回の授業では、本学文化学部卒業生である多和田樹氏(国際文化学科卒、株式会社ソフトウェアサービス勤務)、和田汐織氏(京都文化学科卒、株式会社千總勤務)、髙橋章子氏(国際文化学科卒、株式会社エアージャパン勤務)をゲストスピーカーとしてお迎えし、「社会で活躍する卒業生たち」というテーマのもと、「文化学部の学び」と「キャリア」の関係について考えました。なお、卒業生のゲスト回としては2020年度の開講以来、初の対面開催となりました。

授業の様子
質問①:「大学時代の文化学部での学び(留学・海外経験も含めて)についてお話いただけますか?」
多和田氏:「学生時代はインドの宗教文化の研究をしていました。国際文化研修という授業の一環でインドへ行き、現地の人々の価値観に実際に触れることができました。その経験が多様性を学ぶことに繋がり、現在の仕事にも活きています。インドでソーラン節を踊ったのが良い経験となりました。踊っている時は必死だったので周囲の反応を見る余裕もありませんでした。」
和田氏:「京都文化学科に入学して、色々なところにフィールドワークに行きました。その中でも特に“きもの”に興味を持ちました。卒業研究のテーマは『何故現代の人はきものを着ないのだろうか』でしたが、現在の仕事にもつながる、私にとっての永遠のテーマになっています。」
髙橋氏:「私はアメリカ文化を専攻しており、当時音楽やダンスが好きでサブカルチャーなども学びの対象としていました。型にとらわれず、幅広く自由に興味のあることを追求させてもらえる環境というのは文化学部ならではなのではないかと思います。留学はカナダで語学学校とツーリズムの専門学校へ通い、仕事に生かせる資格をとりました。当時の私にとって多くのカルチャーショックを体感する機会でした。」

質問に答える多和田氏

質問に答える和田氏
多和田氏:「3年次の初めまでは自分でも何がしたいのかがわかりませんでした。就職活動がなかなか上手くいかず、4年次の12月から進路就職支援センターを活用し、今の会社の選考を受けました。人事の仕事に興味があったので、人事として採用してもらえて嬉しかったです。」
和田氏:「母と振袖選びに初めて現在勤めている千總を訪れました。その時に対応していただいた方がきものを着ていて、その姿や対応に憧れを抱きました。そこから、千總で働きたいという一心で頑張りました。」
髙橋氏:「きっかけは大学3回生の時に、関西空港で初めてゆっくりする時間があった時のことです。色んな国の人が行き交う国際的な雰囲気を感じ、この空間に関わる仕事をしたいと感じました。比較文化などの授業を通して多様な文化や思想を知ることは、異文化へ興味を持つきっかけでもありましたし、どんな環境でも、違いを受け入れ柔軟に対応する適応力につながっていると感じています。」

質問に答える髙橋氏
質問③:「現在の仕事のやりがいや仕事上苦労していることなどがあれば教えてください。」
多和田氏:「現在は採用担当の仕事をしており、いろいろな大学で説明会を開いています。学生さんたちには、まずは会社の魅力を知ってもらい、そしてその先の選考に進んでもらえると嬉しいです。また、自分が採用した人が会社で活躍してくれることにやりがいを感じます。」
和田氏:「海外や京都府外からのお客様も多く、京都に関して質問されることも多いです。そのため、学生時代に学んだ知識が仕事に直接的に結びついています。今でも学生時代の資料に目を通すことがあります。お客様にきものの魅力をいかに伝えるのかが自分の中の課題ですが、今は試行錯誤中です。」
髙橋氏:「サービスには正解はなく、毎回違うメンバーでチームとして働く中で、知恵を出し合って対応した結果、お客様に喜んでいただけた時は嬉しく感じます。一方、物品や時間が限られた空間の中で、できることとできないことがあります。お客様に満足していただくために何ができるかを考えることは状況によっては大変ですが、だからこそ喜んでいただけた時に達成感や面白みも感じます。」
質問④:「最後に在学生へのアドバイス・メッセージをお願いします。」
多和田氏:「今の段階からで良いので、大学卒業までに何か目標を持って行動することが大事だと思います。今の経験はこれからの社会人生活において確実に活きてきます。」
和田氏:「まずは自分の好きなことについて考えてみてください。好きなことを明確化して、そこから少し踏み込んで就職活動について考えてみる方法もあると思います。」
髙橋氏:「1番はワクワクすることに挑戦してみることです。一度きりの人生、興味を持ったことは調べてみる、体験してみる等、行動してみないともったい無いと思います。誰がどう思うかではなく、自分の好きやワクワクを知る、自分自身を知ることで自分に合った仕事を選択することにつながると思います。」

受講生に語りかける藤高准教授
授業に参加した学生からは、以下のような感想が聞かれました。
- 「文化学部での学びがキャリアとつながりがあるのか不安でしたが、どの職業においても文化学部での学びが活かされていることを知り、私も将来につなげられるよう、今後もっとこの学部での学修に頑張ろうというやる気がわきました。」
- 「文化学部には、世界の文化や多様な価値観を学べる環境があり、大学という様々な価値観を持った人が集まる場所で多くの人と関わる機会があります。これを活用し、自分の将来のために何か一つ目標を決め、それに向けて行動していきたいと思いました。」
- 「3人とも自分の興味のある職業に就いていて、活き活きとしているように感じたので、私も先輩方のような姿を目指して今のうちから行動を開始しようと思います。」
- 「最後の学生に対してのアドバイスの中で3人が共通して言っておられたことは、『好きなものやワクワクするものを見つけること』や『一つでも良いから大学時代に達成するべきことを決めること』など興味関心があることを見つけてそれをやり切るということでした。今日の授業でいただいたアドバイスを忘れずに、目標を達成できるように精進していきたいです。」