2022.08.09

カルチャー

神社は御朱印だけじゃない!アートプロジェクト「KAMIZU」とは?

自然への敬意や多様性の尊重。そんなSDGsにも通じる普遍的な価値観を表現しているのが、アートプロジェクト「KAMIZU」です。

皆さんは「KAMIZU」をご存知でしょうか?デザイナーの北川 一成さんによって生み出されたアートプロジェクトで、八百万の神をモチーフに多種の個性的な「神さまのつかい」がデザインされています。現在は、京都の神社をはじめ、いろいろな場所で展開されています。奇妙さとかわいさを兼ね備える、不思議な雰囲気。その理由を探るべく、KAMIZUを手掛けるグラフ株式会社の京都事務所を訪ね、プロジェクトマネージャー、稲垣 周さんにインタビューを行いました。

現代的にデザインされた神の使い。KAMIZUが生まれた理由とは?

現代的にデザインされた神の使い。KAMIZUが生まれた理由とは?
KAMIZUの始まりは2020年、新型コロナウイルスの流行がきっかけだったそうです。子どもの頃から神社が好きでよく訪れていたデザイナーの北川 一成さんは、コロナ禍により人が少なくなってしまった京都の神社を目にしました。そして「アートやデザインの力で、なにかできることはないだろうか」との思いで、このプロジェクトを立ち上げました。
上賀茂神社にいる「いかづち」は賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)の使い。「わるいやつをやっつける」神さまのつかいです。
若い人や外国の方々にも、現代に通ずる日本文化の精神性や本来の価値を理解してもらい、興味を持つきっかけになってほしい。そんな思いがこのプロジェクトの根底にあります。そこで北川さんたちは、古くからあるお守りなどの授与品にも着目し、現代の人にも興味を持ってもらえる形にアップデートを試みました。こうして生まれたのがKAMIZUでした。
インタビューに答えてくださったのは、グラフ株式会社プロジェクトマネージャーの稲垣 周さん。左で微笑んでいる「きいちゃん」も神さまのつかいです。
KAMIZUの神さまのつかいは、どこか特徴的で捉えどころのない不思議な存在です。その神社で祀られている神や、自然の神を含む八百万の神さまをモチーフに、デザインされています。現在20種類以上いるという、神さまのつかいたちには「自然との共生」や「多様性の尊重」など、それぞれ意味が込められています。
北川さんはKAMIZUのデザインにあたって、いわゆる”ゆるキャラ”のように可愛いだけの存在にならないようにすることを心がけました。目的はあくまでも、日本文化の精神性や、それらに守られてきたものに注目してもらうことです。だからこそ可愛いだけではない、どこか「引っ掛かり」を覚えるような存在として生まれたのだとわかりました。

KAMIZUに会える京都の神社は4社!授与品をご紹介

そんなKAMIZUですが、デザインとして存在するだけではなく、授与品としても展開されています。授与品のうち「こねがい」や「こねがいまもり」は、神社できちんとお祓いされているそうです。
「こねがい」は、小さな願いを書き込んで持ち歩くための授与品です。
「こねがい」は、この「こねがいまもり」という袋に入れることもできます。鮮やかで大胆な蛍光カラーが魅力。ブラックライトで光ります。
お守り、消しゴム、あぶら取り紙など、その他にもさまざまな姿で、神さまのつかいを持ち歩くことができます。
またKAMIZUプロジェクトに参加している神社には、KAMIZUスタンプがあり、たとえば御朱印をいただいた隣に押すことができるんです!
手水(ちょうず)から発想した「お清めスプレー」(ボディミスト)など、現代的な授与品もあります。
現在、KAMIZUに参加している神社は8社あり、
京都では上賀茂神社と貴船神社、平安神宮 、松尾大社の4社。そこではKAMIZUの授与品が手に入ります。
兵庫では生田神社、東京では穏田神社と猿楽神社、
群馬では山名八幡宮で見られるとのこと。本学からもほど近く、なじみ深い上賀茂神社でも、KAMIZUが展開されているのです!もしかすると、すでに見かけた方もいるかもしれませんね。この機会にKAMIZUを見に、ぜひ神社へ足を運んでみてください。

番外:上賀茂神社を参拝しました

上賀茂神社のお札・お守り授与所にKAMIZUコーナーを見つけました。
いろいろな神さまのつかいがいるので、集めたくなります。

後日、上賀茂神社を訪れました。授与所には他の授与品と並んで、KAMIZUの授与品が置かれています。若い世代に向けて生み出されたKAMIZUの授与品ですが、稲垣さんによると、女性を中心に幅広い年齢層に好まれているのだそうです。

また、上賀茂神社では「いかづち」と「やたがらす」のスタンプが置かれています。京都4カ所にある神社のコンプリートを目指したいです!

上賀茂神社で御朱印と一緒にKAMIZUスタンプをいただきました。

かわいらしくもどこか奇妙な印象を受ける、KAMIZUの神さまのつかいたち。日本にもともと根付いている神々の使いとして、私たちを見守ってくれているのかもしれません。そんな彼らを身に着けると、きっとご利益がある?!皆さんもぜひ神社を訪れて、神さまのつかいを人生のお守りとしてはいかがでしょうか。

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