2022.05.10

カルチャー

京都の夏といえば「川床」で決まり!おしゃれ・おいしい・リーズナブルな飲食店3選

四条大橋から見た鴨川納涼床。

京都の夏の風物詩といえば「鴨川納涼床」。鴨川を眺め、風を感じられる特別な席で食事をいただくことができます。京料理や会席料理など敷居の高いお店が多いのですが、学生でも楽しめるお店もあります。本記事では「おしゃれ」「おいしい」「リーズナブル」なお店を紹介。納涼床の歴史も踏まえて京都の夏を楽しみましょう!

約400年の歴史を持つ、鴨川納涼床

納涼床の始まりは、今から約400年前にさかのぼります。祇園祭の一環で、商人が鴨川の浅瀬や中洲に床几(しょうぎ)という腰掛けを出して客をもてなしたことが始まりといわれています。ちなみに当時の鴨川の幅は今よりも広かったそう。氾濫も多発し川幅は一定ではなく諸説ありますが、約500メートルほどあったとか!現在でいうと東は縄手通、西は河原町通になります。四条大橋は、長さ(橋長)が65メートルなので、その広さに驚きますね。当時、川沿いには約400軒の茶屋があり、たくさんのお客さんでにぎわっていました。その後明治時代には7、8月に鴨川の両岸で高床式の床、砂洲(さす)は床几、三条大橋の下には河原から張り出した床が出ていました。クーラーや扇風機がない時代、鴨川べりは涼をとるのにぴったりだったのですね。
現在は毎夏、鴨川沿いの二条から五条までにある飲食店が「川床(かわゆか)」というオープンテラス席を設置します。今年の昼営業は、5月〜9月末日までの予定です。川床を設置しているお店全てが昼営業をしているわけではないので、行く前に各店舗へ確認してみてくださいね。昼に訪れるなら、真夏は暑いので5月と9月がおすすめです。また、ちょっと贅沢な気分を楽しむなら、夜がよいでしょう。鴨川の対岸にビルの灯りがぽつぽつと見え、独特の雰囲気が味わえます。「京都の夏を堪能している!」と気分が盛り上がりますよ。
※川床は、鴨川では「かわゆか」、貴船や高雄では「かわどこ」と読みます。また、鴨川納涼床は一般的に「ゆか」と呼ばれています。

イタリア発ジェラートのお店「BABBI GELATERIA KYOTO(バビ ジェラテリア キョウト)」

 最初に紹介するのは2019年10月にオープンしたジェラート専門店「BABBI GELATERIA KYOTO(バビ ジェラテリア キョウト)」(※以下、BABBI)です。
「BABBI」は、イタリア発のウエハース&スイーツ店。元々はアイスクリームのコーンを製造する会社として始まり、今ではその製法を生かしてジェラートだけでなくウエハースのお菓子も販売されています。全国の百貨店にショップがありますが、実はカフェとして店舗があるのは京都だけなんですよ。
ジェラートは1種盛りか2種盛りかで選べます。
ジェラートは常時18種類。定番は日本オリジナルフレーバーを含む15種類で、季節ごとに変わるフレーバーが3種類あります。例年、夏にはチョコミントやココナッツパインなどの涼しげなフレーバーだけでなく、ジェラートを使用したかき氷、飲むジェラートなども登場します。「クリームソーダも毎年夏に登場するので、ジェラートと一緒に写真を撮ってもらえたら可愛いと思います!」と、スタッフの渋谷さん。今年の夏はどんなフレーバーや新メニューが登場するのか、楽しみです!
BABBIの納涼床。席料は1人あたり550円です。
ジェラートには、本場イタリアの原材料と北海道産の新鮮なミルクを使用。店舗で作られているため、常に新鮮なジェラートを食べることができます。開店当初は、創業者のBABBIさん自身が北イタリアから訪日し、店舗でジェラートの味をスタッフと一緒に調整したそうです。
ジェラート(ダブル)660円。(※店内飲食価格)

お店のおすすめフレーバーはピスタチオ。BABBIといったらこの味!といっていいほど一番人気のフレーバーです。注文時、プレーンのコーン、カカオのコーン、またはカップから選ぶことができます。今回私は、上にアマレーナ、下にピスタチオ、プレーンのコーンを選びました!

ピスタチオはとても濃厚。ピスタチオペーストやソースは本場イタリアの工場で製造されたものを使用しているそうです。素材そのものの味を大切にしたいというこだわりが感じられました。アマレーナはチェリーがそのまま入っていて、食感を楽しむことができます。少し洋酒の香りもして大人っぽい味わいでしたよ。

飲むジェラ(ストロベリーピスタチオ)770円。(※店内飲食価格)
ジェラート以外にも、飲むジェラやフロート、季節のパフェなど、さまざまなスイーツを楽しむことができます。暑い日にひと涼みするのにぴったりです。 

BABBI GELATERIA KYOTO(バビ ジェラテリア キョウト)

住所:京都市下京区木屋町通四条下ル斉藤町134
営業時間:11:00~22:00(L.O. 21:30)
定休日:不定休
BABBI GELATERIA KYOTO HP
Instagram

川床情報
席料:1人550円
予約:不可

フランスと京都のカルチャーを融合した「Kawa Café かわカフェ」

Kawa Café かわカフェの入り口。
次に紹介するのは、隠れ家のようなカフェです。
小さなブルーの看板の奥に伸びる細い路地を進むと、「Kawa Café かわカフェ」があります。築120年以上の歴史を持つ町家を改装した建物は窓が大きくて開放感バツグン!店内からは、青い空と鴨川が目の前に広がります。
店内の様子。壁にはオーナーがコレクションした、明治〜昭和初期の河原町付近の写真が飾られています。
当時の川床席の様子を撮った写真も。
コンセプトは、フランスと京都の融合。フランス人オーナーが「フランスと京都の共通点は、古いものを大切にするという文化。2つのカルチャーを融合させたい」という思いで作ったカフェだそうです。
「SET MENU」(1500円)。キッシュサーモン、アイスティ、チョコタルトのセットです。(※店内飲食価格)
「SET MENU」は、主菜・ソフトドリンク・日替わりスイーツのセット。主菜はキッシュ、ピザ、パスタ、クロックムッシュー、クロックサーモンから1つ選ぶことができます。主菜のおすすめはフランスの家庭の味が楽しめる「キッシュ」で、サーモンかベーコンを選べます。
私が選んだのはキッシュサーモン。厚さ約4.5cmとかなり大きめでびっくりしました!生地は一から手作りされているそうで、皮はパリパリ。中には、ふわふわの卵とほうれん草、サーモンが入っています。とってもボリューミーですが、ディルという香草やパセリ、レモンの爽やかな香りが絶妙にマッチしていて、ペロリと完食しました!
この日の日替わりスイーツはチョコタルトでした。
デザートは、手作りのチョコタルト。甘味の中に程よいビターさを感じるチョコレートと、酸味あるラズベリーがよく合います。
営業時間は朝10時から夜23時30分までと長め。(※川床の営業時間は23時まで)早めランチ、スイーツとお茶、ディナーとさまざまな使い方ができます。鴨川の景色は季節や時間帯によってさまざまな表情を見せるので、何度でも通いたくなるお店です

Kawa Café かわカフェ

住所:京都市下京区木屋町通松原上ル美濃屋町176-1
営業時間:10:00~23:30ごろ(※川床の営業時間は23時まで)
定休日:無休
HP:Kawa Caféかわカフェ HP

川床情報
席料:2022年は無料
予約:可(席の指定は不可)

タイ料理が80種類以上!初心者も気軽に楽しめる「バーン・リムナーム」

「バーン・リムナーム」はタイ語で、川のほとりという意味。
夏になると食べたくなるのがエスニック料理。こちら「バーン・リムナーム」は、タイ東北部・イサーン出身のシェフが手掛ける本格的なタイ料理、約80種類(!)に出会えるお店です。「タイ料理が初めて」「何をオーダーしたらいいかわからない」という人もご安心を。メニューには料理の写真と説明、辛さレベルが載っています。スタッフさんに相談しながら選ぶのもいいですね。
店先にもハーブが植えられています。
オーナーが低農薬・有機肥料で育てる自家菜園の野菜やハーブをふんだんに使用しているのも特徴です。季節により、パクチーや珍しいハーブが登場することもあるそうです。
こちらのお店では、席料込みのランチセットがおすすめです。私は週替わりメニューの「納涼床ランチセット」を注文しました。
「納涼床ランチセット」(1,800円)。週替わりのメインの惣菜とご飯、スープ、サラダ、えびせん、副菜、ミニデザートがつきます。(※店内飲食価格)
この日の「納涼床ランチセット」のメインメニューはタイ料理の定番、カオマンガイでした。カオマンガイとは、鶏肉を茹で、その茹で汁で炊き上げたお米を一緒にいただく料理。しっとりとした鶏肉と、鶏ダシの味が感じられるご飯の相性は抜群です!
他にも、甘酸っぱくて彩り鮮やかな春雨サラダのヤムウンセンや、スパイシーで酸味あるスープのトムヤムクンなど、タイの惣菜がたくさんついています。デザートは、ココナッツミルクに甘いカボチャと2種のタピオカが入ったもの。食べたことのないスイーツでしたが、優しい甘みが口いっぱいに広がって、食後にぴったりのお味でした。
「納涼床ランチセット」のほかにも、タイの焼きそば「パッタイ」がメインの「納涼床パッタイセット」(1,800円)、まろやかなココナッツの味わいに香辛料が効いたタイのカレーがメインの「納涼床グリーンカレーセット」(1,800円)など、川床席専用ランチは種類も豊富です。
店内にはタイ雑貨がたくさん置かれていて、気分が高まります。
香辛料やハーブのたくさん入ったタイ料理は、暑い日でも食欲がわいてきます!おなかいっぱい食べられるランチセットを川床席でぜひ楽しんでみてくださいね。

バーン・リムナーム

住所:京都市下京区西石垣通四条下ル斉藤町140-28
営業時間:11:30~13:45、17:00〜19:45
定休日:月曜
バーン・リムナームHP

川床情報
席料:1人550円+1ドリンクオーダー制
*席料込プランもあり。昼:ランチセット(1,800円〜/席料込)、夜:コース料理(4,070円〜/席料込)
予約:可(ただし日によって条件変更あり。詳しくはホームページ内「◎鴨川納涼床のお知らせ」参照。


鴨川納涼床は敷居が高いイメージがありましたが、大学生でも楽しめるお店がたくさんあり、うれしい発見でした!川風を感じながら納涼床で楽しむ食事は、特別な思い出になりそうです。せっかく京都にいるからには、一度は体験してみたいですね。夏の期間しか楽しめないので、鴨川散歩と合わせてぜひ訪れてみてください。

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